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舞王 -MAIOH-
著者 著者:永田 ガラ
紅の衣を纏い、少年は未来を拓く。室町初期。将軍臨席のもと、大観衆を集めて行われた華やかな田楽興行で、見物の桟敷が崩れ落ち、数百人が死傷する惨事が起きる。戦災孤児の少年・犬...
舞王 -MAIOH-
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舞王−MAIOH− (メディアワークス文庫)
商品説明
紅の衣を纏い、少年は未来を拓く。室町初期。将軍臨席のもと、大観衆を集めて行われた華やかな田楽興行で、見物の桟敷が崩れ落ち、数百人が死傷する惨事が起きる。戦災孤児の少年・犬弥はどさくさにまぎれ、死んだ舞い手・花夜叉の遺骸から美しい紅の衣を奪い取るが、そこから思いもかけなかった運命が開けてゆく。後世、天女舞の名手として世阿弥や足利義満に絶賛され、観阿弥とともに初期能楽に一時代を築いた犬王太夫の、傷つき、悩みながらも懸命に自分の生きる道を見い出そうとする波乱の少年時代を描く。
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紙の本
少年らしい未来への希望と爽やかさ
2010/05/28 00:22
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
足利将軍上覧の田楽興行で桟敷崩れが起きた日、猿楽の三郎太夫と出会った孤児の犬弥は、田楽一座に預けられる。数年後、桟敷崩れで死んだ舞い手、花夜叉の生まれ変わりと評判を取る仕手となった犬弥は、ある武家に召抱えられるのだが、本家と分家の争いに巻き込まれ、憧れの武士の醜い面と、遊芸者の強さに気づかされていく。
観阿弥を主役とした前作は様々な意味で欲を抱えた、ある意味あくの強い物語だったけれど、今回の犬王を主役とした作品は、少年らしい未来への希望と爽やかさを持っているように思う。
室町初期の能の黎明期の物語第二弾。