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電子書籍
宮沢賢治の真実―修羅を生きた詩人―
著者 今野勉
半世紀以上にわたり賢治を愛読してきた著者が出会った異形の詩。たった4行の背後に、誰も知らない賢治がじっと息を潜めていた。「春と修羅」「永訣の朝」「銀河鉄道の夜」――名作の...
宮沢賢治の真実―修羅を生きた詩人―
宮沢賢治の真実 修羅を生きた詩人
商品説明
半世紀以上にわたり賢治を愛読してきた著者が出会った異形の詩。たった4行の背後に、誰も知らない賢治がじっと息を潜めていた。「春と修羅」「永訣の朝」「銀河鉄道の夜」――名作の奥底に潜む実人生の慟哭。比類なき調査と謎解きで賢治像を一変させる圧巻の書。
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紙の本
すごいものを読んでしまった
2017/05/03 22:22
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮沢賢治の伝記くらいはよんだことはあるけれど研究書などは読んでないと記憶しているので、いきなりこのような本に当たってしまい、これはスタンダードなのかそうでないのか(本文を読む限り斬新な説のようだ)分かりませんが、ぼんやりと銀河鉄道の夜っていいねーくらいの認識レベルで読むには衝撃の強い本。
内容はあらすじ紹介にあるとおり。
著者が疑問を抱いた難解な詩の一節の意味を探っていくうちに、賢治の恋、妹の恋、妹の死…とどんどん調査範囲が広くなっていった様子が書かれているので、研究書というよりは著者の賢治研究の旅を追体験できるようで、読みやすい。
次々と展開される論に驚きながら最後まで読み、妹のとし子さんの絶筆と銀河鉄道の夜の蠍の火のお話が似ているため、とし子さんのことは蠍にして登場させているのだろう(従来とし子さんはカンパネルラではないかという説があったのに対してこの本では別の人物を投影しているという説を打ち出している)との説には、「蠍の台詞がとし子さんの文章から引用されているという裏付けもあるけれど、こんなけなげな蠍の話は聞いたこともない。とし子さんを投影するとしても、なぜ蠍なのか?」と思いながら読み終えた。しかしふと気づいて読み返すと、とし子さんの生まれた日は11月5日とあった。蠍座生まれなのだった。(旧暦で本当は違うのかもしれない)それで個人的に深く納得してしまった。
インパクトが強すぎてまだ読み返していないので、読み込みが足りないのかもしれない。何度か読んで研究しなくてはならないでしょう。