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証言拒否 リンカーン弁護士(上)
ローン未払いを理由に家を差し押さえられたシングルマザーが、大手銀行副社長撲殺の容疑で逮捕された。彼女は仲間を募って銀行の違法性に抗議するデモを繰り返す有名人。高級車リンカ...
証言拒否 リンカーン弁護士(上)
証言拒否 上 (講談社文庫 リンカーン弁護士)
商品説明
ローン未払いを理由に家を差し押さえられたシングルマザーが、大手銀行副社長撲殺の容疑で逮捕された。彼女は仲間を募って銀行の違法性に抗議するデモを繰り返す有名人。高級車リンカーンを事務所代わりに金を稼ぐ、ロスきっての人気弁護士ミッキー・ハラーは社会的注目を集める容疑者の弁護に乗り出す。
目次
- 第一部 魔法の言葉(1~10)
- 第二部 無実の仮説(11~17)
- 第三部 ボレロ(18~26)
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紙の本
ミッキー、自分の人生を(あらためて)考えるの巻
2018/12/23 03:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミッキー・ハラーシリーズとして4作目、今回ハリー・ボッシュはゲスト出演のみ。
不況のあおりで刑事事件の弁護件数が少なくなったミッキーは、ローンが払えずに家を差し押さえられた人たちの代行業務に活路を見い出し、がんがん依頼人を増やしていく。そんな中、差し押さえられた側のリサ・トランメル(不動産ローンの件でミッキーの依頼人)が、銀行の重役殺害の容疑者として逮捕されたと連絡が。リサが刑事事件の被告となったため、引き続きミッキーが弁護人を務めることに。
「わたしはやっていない!」と無実を訴えるリサ。しかし重要な証拠となるものが次々検察側に持ち込まれ、そのたびにミッキーは戦略の変更を迫られる・・・という話。
しっかり上下巻の甲斐あるページ数で、読み応えあり。
原題は<五番目の証人>と<証言拒否をさせられるための証人>のダブルミーニング。
今回、またしてもひどい目に遭うミッキー・ハラー。まぁ、ハリー・ボッシュほどではないか。
でも今更ながら、「結婚に失敗し、娘はいるけど自分の手元に家族というものがない」という事実にこんなにもミッキーがこだわっているというか落ち込んでいるというか、不全感にとらわれていることに驚いた。男としての、とか? 自分の父親と比べて、とか?
と、そんなミッキー個人の問題もあるけれども・・・事件自体が法廷劇としてかなり面白い。
真犯人がわかる場面では、久し振りに心底「ぞーっ」とした。
<心の闇>と最近はいろいろと簡単に表現されすぎてすっかり軽いものになってしまった感があるが、そういうものをはっきり見せられると、やはり背筋が凍る。
人間の本質の負の部分を容赦なく炙り出す、大物になって著作数が増えてもそういうことをがっちり描く。
さすがですね、マイクル・コナリー!、と今更ながらに気づくのでした。
紙の本
証言拒否 上
2016/05/24 17:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:J.J. - この投稿者のレビュー一覧を見る
仕事場をリンカーンの後部座席から賃貸の事務所に移動し新たな展開を見せる今回の作品、シリーズの分岐点となるのか。