少女の目から見た原爆を描いた名作です!
2020/06/26 10:25
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『少年アリス』(文藝賞)、『天体議会』、『新世界』、『野川』など話題作を次々に発表され、10代から20代の女性を中心に熱狂的に支持されている長野まゆみ氏の傑作です。同書は、少女たちの目から原爆を描き世間で話題となった名作で、絶対に読んでおきたい一冊です。内容は、昭和20年8月6日の広島が舞台です。東京の女学校に通う15歳の珠紀が主人公で、戦争の影が濃くなる中、友人たちは次々軍人に嫁いでゆき、珠紀は従弟の担任教師と結婚します。しかし、突然、夫は軍に志願したため2人で過ごせる時はたった一週間しかありません。そこで、珠紀は姑と暮らすため広島へ移り、やがてその地で運命の日を迎えることになります。
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面白かったです。タイトルと綺麗な絵表紙に惹かれて手に取ったのですが正解でした。原爆について直接何か書くというのではなく、淡い文章と絶妙な人間模様が魅力ですね。淡々としていて心地よかったです。しかし最後は衝撃ですね。書かない事で書くということでしょうか。確実に心に残りました。
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単行本を去年あたりに見たことがありすごくすきになって、本屋さんで文庫を見かけて購入
八月六日に起こったことについての記述は無くて、
ただずっと珠紀という少女のお話なのに何故か心に響く
あと史郎くんがかっこいい、なんだあれは
淡い、儚いものだけど、ほんとうに彼女がすきだったんだと思う
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長野まゆみ浸っていた中学生の頃に読み、今尚心に残っている夏の一冊。
14年振りに読了。
主人公珠紀の少女から女性への成長と、その珠紀をひたすら一途に思う従兄弟の史郎のお話。
「今日はいい日だったわね」と二人で向かい合っておやつを食べている、そんな穏やかな日常が、突如として断絶されてしまう残酷さを静かに描いている。
読後はどうしようもない切なさでいっぱいになる。
再読できてよかった。
長野まゆみの隠れた名作だと思っています。
もう何年も前から文庫化を望んでいました。
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従姉弟同士のかけがえのない、優しくて切ない時間にうっとりしました。
原爆がテーマとのことで最初は敬遠していたのですが、勧められ読みました。結果、読んで良かったと思います。
最初は原爆ではお馴染みの「ピカドン」で終わりだろうと高をくくっていのですが、原爆に関する記述はなくそれ以前の戦争中ながら優しさと慈しみにあふれた日常で始まり終わります。
原爆以前の日常を知らない世代にとっては、驚きなのではないでしょうか。学校では凄惨な戦場風景や戦争後しか教えてはくれないので、まさしく珠玉であり名作。
そう表現するにふさわしいかと。
この一冊に出会えたことが幸せです。
もっと考えが成熟してから読み直してみると、違った感想が持てるのではと思い、しばらくこの本な寝かせます。
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「原爆」がテーマの本作。けれど、その瞬間も以後の世界も描かれていません。そこにいたるまでの日常が描かれた、緩やかで温かな青春小説です。だからこそ、以後を知る私たちには言いようのない虚無感と怒りがわいてくるのです。
ところで、文庫版は、東日本大震災のすぐ後に出されました。あるボランティア団体は、3月10日、つまり震災前日に鎮魂の花火を打ち上げています。「3月11日は、どうしたって忘れない。そうじゃなくて、最後の日常だった3月10日を、その日常を忘れないために、花火を打ち上げようと思う」そんな趣旨だったと記憶しています。
この本もきっと、そんな鎮魂の儀式の一つです。原爆を忘れないために、原爆以前の日常を忘れないために。
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去年の夏に買いました。
新刊の棚に並んでいるのを見て、作者にしては珍しい題材だと思いました。
あとがきまで読んで納得。
いつもより抑え気味の文体に仕立ててある気がするのが、ノスタルジックで…従姉弟のほのかな想いも初々しく、まさに昭和。
戦争さえなければきれいでいい時代だったのだと感じさせる。
そして、汚いことや生々しい事は一切書かれていないのだけれど、型抜きでもされたように書かれていない部分が確かに戦争の輪郭なのだろうと思う。
「白」という言葉が多いのが印象的。
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この間ラジオドラマを聞いて、原作を調べてみたら評判がよかったので買いました。ドラマではとても切ないけど、小説はそんなに切ない気持ちにならないような気がしました。でもまだ読みきってないので全部読みたいと思います。
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夏なので夏っぽい長野まゆみ作品を再読しようキャンペーンそのご。今他に読みかけが2冊ほどあるけど、これは日を選んで読んだよ。
久々すぎてほとんど話憶えてなかったんやけど、改めて読んだらめっちゃおもしろかった。こういう時期のこんな日常がこんなに語られるのってあんまりないんじゃないのか?いや戦争モノ好きじゃないけんあんまり読まんくて知らんけど。
一番衝撃やったのは、特攻隊員進発の記事が女性たちに嘆きや悲しみ以上の興奮を与えたっていうところ。興奮てどういう興奮なんやろか。こんなの語られることないんやろうけど、戦争ってわたしらに知らされん一面が絶対あったはずよ。
6日の描写もあっさりしているようですごくドラマチックで素敵ですよ。それから、夫も史郎も会いにきてくれる珠紀はみんなに愛されているなあと思う。
でも、史郎せつないのうーーー
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その日まで戦時ではあっても日常があったのだと改めて思わせてくれた本。
八月六日を知らない人が読んだなら「初恋」と題をつけてもおかしくない。
装丁は作者による原爆ドームが描かれている。表紙を見ただけでは避けてしまう人がいるかもしれない。私も長野作品でなかったら避けてたと思う。
でも、これはもったいない。是非、手にとってほしい。読んでほしい。
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題名を見ると、「原爆」文学なのかな?っと思われるかもしれない。
だが、八月六日の記述は約9ページ分。全体の1/15程度。
記述が少ない分、最後に史郎が現れる部分は、本当に深い。
それまでの珠紀と史郎の人間ドラマがこの場面に集約されてるような気がして。
そして、原爆の被害をつらつらと書くよりも、この一文はより印象的に残るように感じました。
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読むのはこの日にしようと決めていました。
珠貴、従弟の史郎、市岡先生
>市岡先生
「この戦争は航空戦だ。飛ぶ機体がなくなれば、そのときがおしまいです。機体も飛行士も消耗するばかりで、いずれ足りなくなる。」
「たまき」なのか「まき」なのかちょっと混乱。
見まちがいかな?と目をこすってみた。
なんどか読み返してみると、どうやら友達の敦子ちゃんだけが
「まきちゃん」と呼んでいるらしいことが判明。
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単行本の刊行は1995年ということですので、
戦後50周年の企画として描かれたお話なのかもわかりませんが
ただ勢いに乗って書いたという風ではないので安心して読めます。
(あとがきを読んで納得です)
細かい情景の描写と麗しき少年の描写はさすが長野さんだなと思いました。
よくある日常の中に何気ない顔をしてぐいっと入り込む戦争の冷酷さが
ひしひしと伝わる異色の作品でした。
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とても悲しい、怖い出来事。
それを、直接的な恐ろしい描写ではなく、
でも、悲しくさせられる本でした。
九州大学 : 花
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原爆とかどうとか関係なく、珠紀と史郎の心の交流が美しかった。これが、年下萌えなのか…?とも思ってしまったり。
原爆で死んだ史郎が最後珠紀に会いにくるシーンが、なんとも悲しい。
市原さんのことは結局よくわからなかったな。当時の若い青年の戦争観なのだろうか。
「突然消えてしまう」ように見える乗組員のように、突然消えた史郎。肉片になって敵の甲板じゅうに飛び散らずに、彼の肉体はどこへ行ってしまったのだろう…。
珠紀は毎年八月六日、白玉の泡蒸しを作って彼を思うのだと思う。