電子書籍
狼の牙を折れ~史上最大の爆破テロに挑んだ警視庁公安部~
著者 門田隆将
公安捜査官「実名」ノンフィクション。 東京・丸の内、三菱重工ビル。昼休みを終えようとするオフィス街に轟音と爆風が駆け抜けた。瞬く間に立ち込めた白煙、正視に耐えない遺体、身...
狼の牙を折れ~史上最大の爆破テロに挑んだ警視庁公安部~
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
狼の牙を折れ 史上最大の爆破テロに挑んだ警視庁公安部
商品説明
公安捜査官「実名」ノンフィクション。
東京・丸の内、三菱重工ビル。昼休みを終えようとするオフィス街に轟音と爆風が駆け抜けた。瞬く間に立ち込めた白煙、正視に耐えない遺体、身動きできない重傷者の上に容赦なく砕けたガラスの破片が降り注いだ。
現場に駆けつけた捜査官は、爆発の衝撃でコンクリートに生じたすり鉢状の孔に向かって心の中で語りかけた。
おまえら、やるのかよ。こんなことやっても世の中はなんにも変わりゃしないんだよ。なんでこんな罪もない人たちを殺すんだ。俺たちが「受けて立たなきゃいけない」じゃないか――。
犯行声明を出したのは「東アジア反日武装戦線“狼”」。11件に及ぶ連続企業爆破事件の嚆矢だった。
史上最大のテロ「三菱重工業爆破事件」を引き起こした謎の犯人グループは、天皇暗殺まで企てていた。「狂気の犯罪」に警視庁公安部はどう立ち向かったのか。
捜査の指揮を執った土田國保警視総監の日記を初公開。日本で初めての公安捜査官「実名」ノンフィクション。今、最大の秘密組織がヴェールを脱ぐ。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
イヤな時代を知る本
2013/12/17 20:35
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:愚犬転助 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いまや日本一のノンフィクション作家と言っていい著者の、勢いを感じさせる快作だろう。テロリストたちを追い詰めていく現場の熱さ、正義への信念がよく描かれていた。犯人らを追い詰めていく臨場感に時間がたつのを忘れ、その読みやすさに感嘆するほど。
ただ、残念なのは、警察上層部とマスコミの描写。新聞は、大ネタ記事を抜くか抜かれるかが勝負という。他社よりも一刻も早くにスクープしたい。そんな新聞記者の情熱までを描いているが、一般人としてはしらける。一刻も早いスクープというのは、ムダでしかない。いつかは、わかること。そんな記事に対価を払いたくはない。いまの新聞に読者がいかにさめているか、それはこんな馬鹿げたことを繰り返してきたからではないかなあ。
また、警察トップが剣道の習熟者であり、彼の気合がマスコミを圧倒したような描写があるが、これまた鼻白む。旧海軍のトップクラスには、剣道の習熟者が多い。彼らがいかに怯懦で、口だけだったかを振り返ると、この話はいただけない。剣道が人格を鍛えるとはかぎらない。
だが、全体としてはすばらしい。