紙の本
若き本格ミステリ作家の第二作、文庫本化
2017/11/11 11:03
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:RASCAL - この投稿者のレビュー一覧を見る
上木らいちシリーズ第二弾、単行本で既読だったが文庫本になったので再読してみた
文庫本化するときに大幅に手を加えているそうで、そういわれてみると、単行本で読んだ時より読みやすかったような気がする。文庫本になかった著者のあとがきと深水黎一郎の解説が、これまた良い。文庫本、買ってよかった。
上木らいちは、曜日ごとに通ってくる固定客用に虹色の歯ブラシが揃えられているのだが、その客に絡む事件が起きる。7編の短編には、虹を構成する7つの色を含むタイトルが付けられている。
紫、藍、青、緑の5編までは普通のミステリ、でも橙、赤の最後の2作で訳の分からない本格ミステリぶりを発揮。ああ、早坂さんって本質的にはやはりそっち側の人なんだなって、そう思った。
電子書籍
題名では
2019/10/06 17:16
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリーとは思わなかったけれど、ミステリーで、しかもシリーズ第二弾だったとは。
第一弾もすぐに読みたい。
虹の歯ブラシって、虹の為の歯ブラシ?虹色の歯ブラシ?
紙の本
前作が衝撃的に面白かっただけに
2019/07/18 13:08
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作が衝撃的に面白かっただけに期待していたが、残念ながら一発屋であったか、というのが正直な感想
ふたを開けてしまえば、援助交際(売春)をしている女子高生の主人公に愛着が出るはずもなく、当然といえば当然だろう
各話のミステリも浅く子供だまし
また問題の最終章、やっぱり作者は京大出身だな
京大出の作家ってホントにこういう方向への持って行き方好きですなあ
読者を楽しませるより、自分が賢いことをひけらかしたいって感じ
はいはい、お前の賢いのはわかったから、もっと物語の中で上手に展開しろよ、数学の証明読んでるんじゃないんだから
あとはあなたが読んで判断してね
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日本で最もエロい名探偵・上木らいちの名推理! 現場に女性の胸部の死斑変化を記録したカラーコピーが残されていた事件、セックス教団の教祖が密室で殺害された事件……エロい難事件の数々を、援交探偵・上木らいちがロジックで鮮やかに解き明かす!
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シリーズ第2作。
『援交探偵』という、ちょっと公の場では言いづらい名前がついているが、内容は相変わらずガチのミステリ。本書ノベルズ版が出た時には、最終章がかなり物議を醸したそうだが、成る程なぁ……。
著者が『あとがき』で『安部公房やカフカなどの前衛小説が大好きだ』と書いているが、よく解る。
それにしても、このシリーズの『エロ』って、かつての澁澤龍彦的『書斎のエロティシズム』に近いような気がする(要するに実用性はゼロw)。
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『○×8』に続き、早坂作品二作目。エロミス?で面白かったw 個人的に赤と橙の章はいらない——。もし映像化したら観たいなぁ、無理だと思うけどw
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2017/09/19
エロミステリかと思ったら、正体が多重で不確定なミステリだった。イカしてるぜ。
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虹の各色をタイトルに冠した、長め短めいろいろの七つの話が収められた短編集。
一話ごとの「援交探偵」上木らいちの推理と活躍を楽しむのもさることながら、ラストのエピソードで、らいちの正体と謎について展開される怒涛のような論理と検証!?には、脳みそぐちゃぐちゃにかき回されました。
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援助交際をしてる女子高生探偵が様々な事件を解決する本格ミステリー。
曜日ごとに決まった固定客がいて、それぞれの客にまつわる事件が起こるというのは題材として面白い。気軽に読めるミステリーとしてはよかった。
ただ、最後の章(らいちの正体が語られる章)は微妙だった。とんでもない設定だ。
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よくもまあここまでエロネタを引っ張りながら、本格ミステリとしてまとめようとしたなと。だが最後の2話はあまりに唐突すぎやしないか。取ってつけたような橙の章は調和を乱し、エロもない。
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変なミステリだなというのが率直な感想だけれども、面白かった。
著者はとても変なお人なんだなぁということがうかがえる。
探偵要素は文句無しなので、援交要素にもっと厚みを持たせよう。
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エロミス
エロいこと自体が事件のキーになるような話が
なかなか面白い
また、最終話は賛否両論になるとは思うが、
素直にすごいと思った
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援交探偵、上木らいちを主人公にした連作短編集。前作『◯◯◯◯◯◯◯◯殺人事件』で衝撃的なデビューを果たした援交らいちだが、今作はよりその特異なキャラクター性を煮詰めた短編集となっている。本来、探偵は謎めいたものであり、その人物の秘するものが色々とあけっぴろげになる性的な物事からは距離を置かれることが多いが、らいちはそんな常識をあざ笑うように簡単に股を開きチンポをしゃぶり抵抗なく誰とでも寝る、究極的なまでに世俗的なキャラクターである。白眉なのは峰不二子のように色仕掛けを武器にしているわけでなく、純粋にカネと享楽のために寝ているという部分だろう。この軽薄さが逆に謎めいた印象を彼女に与えており、また係る事件もどことなく淫靡な雰囲気の漂うエロい事件である。
幕開けからしておっぱいコピー事件と呼ばれるひどい事件から始まるわけだが、この事件も作りは非常に秀逸であり、タイマー設定できない連続コピーが逆に容疑者のアリバイを証明しているというのが素晴らしかった。また時間をたっぷり掛けた理由がバイアグラによるもの=普段は不能であることを解決編のフェラで解き明かしたりするアクロバティックさが良い。一見するとバカミスだが、その実しっかりとした論理に裏打ちされており、推理小説としての満足度は非常に高い。コピーではなくカメラというのは盲点で、容疑者のプロフィールによって明かされていたわけだが、このギミックはなかなかに面白いと思った。
他にもセックス教団の教祖がイカという衝撃的な真相の事件と密室を合わせた短篇などもお気に入りである。しかし触れなくてはいけないのは、最後の赤と、キーパーツとなる橙だろう。最後の最後で上木らいちの正体に迫るわけだが、連作短編の太字の部分を繋ぎ合わせて矛盾を突き合わせて浮かび上がる正体は複数のパターンがありはっきりとしない。つまりはどの色を選ぶかでらいちの正体が確定するというマルチエンディング仕様である。それはさながらUMAの正体に迫るようであり(それを意識したのからいち人間じゃない説もある)またミステリの多重解決ものを利用した落とし方でもあるのだろう。複数人説、老婆説、男説など、正体明かしの時に出てきがちなネタを全部拾っているのが小憎らしい。そして発散に至るわけだが、それも含めて謎めいた印象を保ったままなのが実によかった。
文体も非常に俗っぽくて読みやすいが、あとがきの作者の言葉を読んでなぜ波長が合うかその理由がやっと分かった。作者が好きなのは安部公房とカフカで、これは僕が学生の時に好きだった作家の二巨塔である。一気に読み切ってしまったが、次作の文庫落ちが待ち遠しい。メフィスト賞作家にハマるのは殊能将之依頼かもしれないな。
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悪い意味ではなく、真剣に読む必要がないかな。
真面目に読んでると「なんじゃそりゃ?」ってなります。
でも読みやすくて面白い。
評価は難しく、厳しめに3にしました。
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【□□探偵らいちには,事件も“お客様”も集まる―】
トリックや仕掛けに♦♦コンテンツが鍵になっているのは面白い(紫と緑,藍もか).
やはり「青」の話が驚愕.
○x8殺人事件の時のよう.
最後の××ネタに走るのも,自分は好き。