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電子書籍
アマンダの影
著者 キャロル・オコンネル , 務台夏子
マロリーが殺された? 部下の報告で検視局に駆けつけたライカーが見たのは、彼女の名前の入ったブレザーを着た別人の死体だった。身元を突き止めたマロリーとライカーは、被害者アマ...
アマンダの影
アマンダの影 (創元推理文庫)
商品説明
マロリーが殺された? 部下の報告で検視局に駆けつけたライカーが見たのは、彼女の名前の入ったブレザーを着た別人の死体だった。身元を突き止めたマロリーとライカーは、被害者アマンダ・ボッシュの住居を調査する。くまなく掃除された部屋。消去された名簿ファイル。彼女自身のことを書いたと思われる小説原稿。そして猫――唯一の目撃者? マロリーは復元した名簿を手がかりに高級コンドミニアムに潜入し、容疑者たちに仮借ない捜査の手を伸ばす。上流階級の虚飾の下に澱む策謀と欲望。ひとりの女を死に追いこんだ「嘘つき」は誰なのか? 善悪の彼岸に立つ、非情にして無垢なヒロインの活躍を描く、シリーズ第2弾!/解説=川出正樹
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紙の本
魅力的な文章
2017/05/15 22:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
公園で女性が殺害されるというシチュエーション的には平凡、しかし、話の見せ方は一級品。気づけば一気に半分ほど読んでいました。比喩がうまく、読んでいて面白い文章になっています。作中に出てくるネコには、最後にハラハラさせられました。印象に残った一文――彼は、紙を小さく、さらに小さくちぎりながら、白い薄片で自分だけの小さな嵐を作っている。
紙の本
キャシー・マロリーシリーズ第二弾!
2016/01/30 10:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
マロリーが殺された?!、という部下からの第一報で検視局に駆けつけたライカー巡査部長が見たのは、彼女の名前が縫い付けられたブレザーを着たまったくの別人。
被害者はアマンダという名の若い女性で、そう、どこかマロリーと似たものが。 そんなショッキングな始まりですが、“氷の天使”マロリーは動じることなくむしろ冷酷さに磨きがかかって犯人探しに意欲を燃やす。 「犯人が次に狙うのはお前かもしれない
んだぞ!」という周囲の忠告に耳を貸すはずなんかなく。
レギュラーメンバーのみなさまのキャラが前作以上に立っております。
文体は三人称なのですが、ときどき誰かが誰かにものすごく気を遣った(でも気を遣ってると思わせない感じで)何かを言ったときいつも挿入される地の一文、「そう、ライカーはそれくらいチャールズが好きなのだ」(ちょっと言い回しが違うかも・・・)が大好きです。 人の名前はその都度変わるんですけどね、それがまた仲間意識以上の何か、人間としての愛情というか気遣いみたいなものが感じられて。
アマンダが買っていたネコがマロリーになついたり、でもマロリーはネコに対して一切の感情がないのだけれど、このネコが事件解決のヒントを握ってるかもしれないと気づくと同居を許可する・・・でもそれはあくまで許可であってノーズ(ネコの名前)にとっては飼い主からの愛情がもらえない・・・というのはなんとなくどっちも不憫。
それをメインストーリーに、アマンダが出入りしていたコンドミニアムに住んでいる人々(これまた前作に負けず劣らずそれぞれの事情を抱えすぎ!)が織りなすサイドストーリーと、マロリーの警察休職中のビジネスパートナー・チャールズが引き受ける超常現象の調査など、いくつもの話が入り乱れ、でも最終的にはおさまるところにおさまっていくよろこび。
そして、レギュラーのみなさん誰もがマロリーを愛しながら冷静に彼女の<人としてヤバいところ>からは一線引こうと努力しているのに、本当に恋しているが故に盲目のチャールズ・バトラーに、つい、「がんばれ・・・」という声援を読者として送るしかないのです。 だから、続きを読みたくなってしまうのでしょうね。(2012年8月読了)