紙の本
実は相対論のお話(笑)
2018/07/08 13:52
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YUJIRO - この投稿者のレビュー一覧を見る
テーマに惹かれて読んでみたが、時間といいつつ、相対論のお話になる(笑)
まぁ、時間について語る以上、当たり前といえば当たり前なのだが、すっかり忘れていた。
時間とは、「周期運動から測るもの」という定義から、相対論の「光が同時に到着する」という距離の概念まで、数式をほとんど使わず、非常に分かりやすく説明している。量子論や統一理論のお話も含まれており、とても優れた、科学の一般書だと思う。
数学の得意不得意に関係なく、科学が好きな人や興味のある人なら是非読んでほしい
紙の本
いい本だ
2019/06/18 02:21
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Midnight_Blues - この投稿者のレビュー一覧を見る
分かりやすい説明で、理系が苦手な私でも興味津々で読めました。理系の角度から時間について語る本ですが、文系の語学における時制を考え直す時、参考になると思います。
紙の本
時間という概念について多方面から考察した科学書です!
2020/01/31 09:12
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、多分野の理数科の知識がわかりやすく理解できると大好評の講談社「ブルーバックス」シリーズの一冊で、同巻は「時間」について書かれた書です。時間とは私たちの生活、もっといえば生命に不可欠の概念です。しかし、目に見えないことからなかなかその実態について正確に把握することは難しいものです。同書では、その時間について、なぜ、存在するのか?いつ生まれたのか?本当に流れているのか?など、素朴な疑問に丁寧に答えてくれます。内容構成も、「第1章 時を数えるということ」、「第2章 古典的時間観」、「第3章 時間の方向を決めるもの」、「第4章 光が導く新しい時間観の夜明け」、「第5章 揺れ動く時空と重力の正体」、「第6章 時空を満たす<場<>の働き>」、「第7章 ミクロ世界の力と物質」、「第8章 量子重力という名の大統一」と多方面から時間について考察されており、非常に興味深いものとなっています!
紙の本
ヒトが感じる「時間」と、科学が観察により導き出す「時間」にはズレがある。
2017/11/20 02:52
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投稿者:オカメ八目 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヒトが感じる「時間」と、科学が観察により導きだす「時間」にはズレ(それも相当大きなズレ)があると本書は言う。 本書のポイントは、始めの所にある。ーーーヒトは、空間に「時間」が「足されて」存在をするから、その空間の中を動けるんだと感じてるし、時間が止まれば、スチール写真のように、全てが止まって見えると感じてたりする。ーーーーーしかし、数百年間に及ぶ科学的観察によれば、それは違うと言う。 その科学的観察によれば「物が動ける」事と、「時間が存在する」とは表裏一体で切り離せないのだと言う。 もし時間が止まれば、光子も動けず、神経伝達物質も動けないから「何も見えないし、感じない」無の世界になると科学は言う。 そして、その先には、この宇宙の根源的なシステムが深く、強く関わっているという。 その宇宙のシステムを、科学的「時間」とからめつつ解説してる。
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
難しかったの一言です。みなさん感想読むと理解されているようで驚きました。時間って考えだすと不思議ですね。
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時間が流れる水のようなものではなく、物体の運動・村土・重力に関係していることはなんとなくわかった。
道元の時間論を理解したいと思っているが、どうも俺には一生理解できないかも知れない。
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「時間の不可逆性」に関して一つ発見があった。というのは、時間は必ずしも、不可逆的ではないということ。ただ、「変化」は往々にして不可逆だということ。人間の体が、あるいはもっと言ってしまえば人類が、いつか滅びる運命にあるという諸行無常的なことはおいといて、時間は時として逆流することがあると気づき、広々とした心地になれた。
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今まで「時間」に関する本は何度かトライしたことがあるが、ようやく少し腑に落ちた感じがする。
特にエントロピーと時間の関係や、光速と時間との関係。
良書。
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タイトルからして魅力的。
「時間とは」という問いかけから物理学の話に広がっていきます。
ニュートン力学から相対性理論、そして弦理論迄…。
面白くてページを開く手が止まりません。
いやー、読んでいてとても興奮しました。
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興味があるのに、「なるほど...わからん」の宝庫。
物理やったことなく、中学の理科も学年から数えてビリからの方が早いわたしには無理だった...
小説しか読んだことない脳には理解できない日本語の使い方がたくさん出てくるので、それを追うだけで一苦労。数式が出てきて即死。
電波磁場が何度読んでもちんぷんかんぷん。
4ヶ月くらい経つけど、やっと最終章...
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このところ続けて宇宙論の書籍を読み進めていましたが、流れは同じものの、一度、物理学の視点からの書籍ということで、松浦壮氏の「時間とはなんだろう」を読んでみました。”はじめに”のところで「最先端の物理学は、人類史上初めて、時間の真の正体を捉えつつあるという静かな興奮の中にいます」とあり、古来から自分を含めて世界中の老若男女が一度は思ったであろうこの問いかけに答えが見えつつあるというのは、静かな興奮どころか大興奮ではないでしょうか!?
と言う事で、本文を読む前から物凄い期待をしつつも、数ある宇宙論書籍で読み尽くした感のある古典物理学から量子力学のおさらいで終わるのかなと(もちろんそれはそれで何度読んでも飽きないので、何冊も宇宙論の入門書を読んでいる訳なのですが)思いつつ読み始めました。
最初に時間の観念をわかりやすくおさらいした後に、時間が空間の構造の一部である(と言われても最初の時点ではなんのことかさっぱりでしたが)ことを示唆した上で、時間を読み解くために物体の運動である物理学をニュートン力学からおさらいしていきます。ここら辺は他の宇宙論の書籍と大差無いように思われますが、さすが物理学者?であくまで物理の視点での解説なので、宇宙論にありがちな飛躍的な論調ではなく、時間との関連を示唆しながらわかりやすく進んでいきます。象徴的だったのが、量子論をマクロ的な運動にあてはめても現実的ではない対象とするスケールの違いによる「有効理論」と言う物理学の考え方は、私が記憶している限りでは初めての内容で、ここら辺は宇宙論の書籍ではあまり読んだ記憶がない知識でした。宇宙の始まりは量子論が避けて通れないことは理解できても、それをマクロ的に適用して統一理論にしようとすると違和感がある多世界解釈なども(本当は違うのでしょうけども素人にはこのように感じなくもないのです。。。)、このような説明なら納得できます。また古典物理学のニュートン力学から相対性理論までが と言う検証手法でひとつながりになると言う話も新鮮で、物理学はやはり蓄積なのだと納得しました。
本書の中に何度か出てきた例えで、仮に時間が止まれば光子も運動しないので止まっていることの認識すらできないと言う例えも、ともすればSFを通り越した非現実的な高次元・多次元世界の理論も、イメージできる世界に多少は近づきます。自分の解釈でかみ砕くと、もし時間を超えた次元を認識できる存在からは、しょっちゅう時間が止まっているのかもしれない世界を、我々が認識出来ていないだけなのかも知れません。
時間が物体の運動と切っても切れない存在であれば、時間の矢(過去から未来への一方通行)と言う概念も理解出来なくもありません。いずれにしても時間の正体が物理学の一つの事象・法則として明らかになりつつあると言うのが分かる読後は、静かな興奮どころか物凄い興奮を覚えざるを得ません。SFでありそうなネタですが、この世界自体が高次元の別の世界の物理現象の表れである(ホログラフィック理論)事が真剣に研究されていたり、かのアインシュタインも大統一理論を考える前提としてこの世界の物理現象が高次元の現象が現れている結果だという切り口を考えていたと言うトピックスも新鮮です。宇宙論の書籍と似ているようで、やはり物理学の視点での書籍と言う事で、同じ物理学のおさらいも新鮮でより理解が深まった本書でした。ある意味、子供の頃から誰もが感じている「時間とはなんだろう」という人類普遍の謎に現代物理学が肉薄しているのが、観客席から眺められる?ような本書でした。引っ越し続きの海外駐在なので、大概の読後の本は売ってしまうのが常なのですが、この書籍はしばらくは手元に残りそうな書籍です!
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http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000226680
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年末(2017)の大掃除で部屋の片隅から発掘された本です、いつかは興味を持ってしっかりと勉強してみたい分野ですが、今のところ読みたい本が山積みで、途中までとなってしまっていました。
一部ですが、気になったポイントです。
・宇宙船の中から見ても地球から見ても、光時間の中を飛ぶ光の速さは秒速30万キロである、地上から見た光の1往復は、地上から見るとこの光の1往復には1ナノ秒の時間がかかる。つまり、地上で1ナノ秒が経過したとき、宇宙船の中ではまだ1ナノ秒が経過していない、宇宙船の中の時の流れが、地上の時の流れよりも遅くなっている(p97)
・原理的には3機の人工衛星と距離が分かれば地上の場所は特定できるが、スマホ時計は人工衛星に積まれた原子時計ほどの精度がないので、時刻の情報を補正するために、もう1機の情報を加えて、最低4機の人工衛星からのシグナルを受信することで自身の場所を特定するのがGPSである(p100)
・地球が時空を曲げた、というのは、地球がAさんに重力を及ぼしたということ。万有引力の法則として知られている(p134)
2018年1月14日作成
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哲学的な時間論の物理版かと思って読み始めたが、実際は、ニュートン力学、相対性理論、量子論と続く物理学の進歩を「時間」を軸にして書いた本だった。その意味で、類書は多いが、4次元の時空と重力の関係や、4次元時空における距離の概念などは一番分かりやすかったように思う。
時間の一方向性については、エントロピーの法則と同じような視点で説明されているが、これが物理学的な標準的考え方なのだろうか。ここは詳しく知りたいポイントなのだが、何となく肩透かしを食らったような感じがする。
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時間を軸にして、物理学の内容がわかりやすく解説されていた。一般性相対性理論まではなんとなく感覚的にはわかった気がするけど、量子になってくるとやっぱりついていけない。