現代日本の経済低迷を読み解く入門書である。
2013/07/30 09:24
11人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ウルルン - この投稿者のレビュー一覧を見る
マルクス批判のマルクス読まず読めず。マルクス知りのマルクス読まず取らずの馬鹿者は反省しなければならない。資本論と言えば、直ぐに戦前の特高警察の赤宣伝工作を連想でもするのか、マルクス批判のインチキ経済学者も数多いが、いまやマルクスは純粋な経済学の仕組みと矛盾と予知を解いた普遍の経済学入門書である。
右翼も読んでいる名著
資本家のバイブルでは?
2015/12/11 21:33
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:森のくまさんか? - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み込みがまだまだ不足しているかもしれないが、
マルクスの書いた資本論は
資本家のバイブルでは?と思う記述がところどころにあると
読んでいて思った。
労働者も読むべきだが、資本家も実はしっかり読んでいたりして。
45人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんな本が一世を風靡した時代もあったんですねえ。この本のお陰で全世界で
殺された人は一体何人に上るのでしょうか。スターリンに粛清された人は
1千万人以上にのなりますし、毛沢東の文化大革命で殺された人も2千万人は
下らない。カンボジアのポルポトに殺された人は3百万人と言われています。
世の中に色々な思想が今まで登場していますがこれほど人々の生活を破壊し
命を奪い、多くの人々を不幸のどん底に突き落とした「思想」も珍しい。
もし「焚書」が許されるなら、この「資本論」こそ、それに値する罪深い
書物といっても過言ではないでしょう。
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一応怖いもの見たさで読んだのだが 矛盾点が多すぎる つまるところ 資本主義を編纂して 労働 プロレタリア独裁などわけのわからない主義を作り出し 資本主義の中の租税システムなど考察に入れていなく 金融システムにも触れていない 未発達な経済論 これを現在にいたっても信奉する人がいるのが信じられない ソビエトが歪 経済破綻を起こしたにはまさに必然だと思いました。
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文体は難しいが、とくに難しいことが書かれているのではない。商品の分析からはじめて貨幣という商品を導き出し、交換過程へすすみ、資本の蓄積の秘密として、労働力という特殊な商品を導くところまでです。それにしても、明治維新の前年にこんな著作があったのはすごいことです。現代社会を見る眼も養うことができます。遊牧民が交換過程で果たした役割とか、日本の開国が日本経済に与える影響とか、トルコ帝国がなぜ長く存立したのかということも注釈に書いてあります。資本主義の条件として賃金労働が存在することを指摘している点は重要な点です。資本論はその名のとおり資本のしくみを分析している本で、社会主義の聖書ではないことは心得ておく必要があります。
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説明不要
聖書と並ぶ“永遠のベストセラー”
資本主義的生産メカニズムの正体と
その生成と発展と没落の必然性を
唯物史観の観点から説き明かした
革命家マルクスの集大成にして人類史上最大の大著
人生狂う恐れあり、要注意
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資本論。60年代の大学生たちを熱くさせたマルクスの資本論。岩波文庫全九巻中、第一巻。価値形態論が熱い。資本とは何か?についてとか書かれてる。おそらく、九冊中一番面白い巻かもしれない。けれど、二巻からなんかだれてくるのであります。。がんばって全部読んでみるでごわす。2008.5.26-19(4d).
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この思想を理解できるかどうか以前に訳の意味がわからない。かといって原著はドイツ語。。。ドイツに留学した知人曰く、「ドイツ語がわかっても、これは無理」とのこと。しょんぼり。
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金融危機以来、読み直されている方が多い本です。
読書なれもしてなくて、
知識もあまりない私には少々ハードでした。
知的体力がいります。
いわゆる私の父親より少々上の
世代の方々がよく読まれていたとの
ことですがすごいと思います。
社会科学の学術書やマルクスの著書に
あまり触れた経験がない
方はエッセンス本や解説本や
漫画を経てからこちら挑戦するほうがよさそうです。
全くといって消化できていませんが、
商品、貨幣、流通、資本や労働について
私にとって新しいというか、
今まですることもなかった根本的な考え方が
あるのだなと思いました。
もう一度挑戦したいです。
また全部で9巻あるので、挫折しないよう頑張ります。
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難しい。
様々な分野の様々な著作に現れるカール・マルクスという名。
その名を不動のものにした名著である。
しかし、難しいのでこれを読む必要は無い。
他の平易に内容を纏めたものをお奨めする。
マルクスは資本主義が崩壊すると予言した。
先に宣言しておく、マルクスの予言は的中する。
しかし、それがいつのことだかはわからない。
人間がこれでいいと思うまで、資本主義は機能し続ける。
この男の名が聞こえなくなる日は恐らくは来ないだろう。
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長い割に、話が進まない印象を持ちました。それだけ、細かい所を読解できなかったのかもしれません。経済学の概論とか原論とかで学ぶことが書いてあります。経済学を学びたい高校生なんかは目を通してみるといいかもしれません。思想的な意味も持っているでしょうが、そこはよくわかりませんでした。
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かつてのマルクス翻訳者の第一人者である向坂逸郎は、113年前の1897年2月6日に福岡県大牟田市で生まれたマルクス経済学者・社会主義思想家。
本当にマルクスを読み解くなら、哲学や階級論だけで終始していては不備だということから、無理難題を承知の上でしたが、無謀にも牙城を攻め崩す覚悟で、この『資本論』岩波文庫全9冊とともに、『ゴーダ綱領批判』とか『経済学批判』も合わせて克明なノートを取りながら、父やボイスレコーダー相手に説き話すことで咀嚼しながら理解に努めたものでした。
たしかに難解といえば難解でしたが、言葉の意味とそれぞれの関連性を理解するだけで案外スッキリと解けるもので、すこしわかるとしめたもの、けっこう私もやるじゃないなどと言って、自分で自分を褒めるようになったら、これまた好都合で、より加速出を増して読めるように進みます。
ともかく、本来、経済学の専門家ではない私のような普通の人が普通に読んで理解できなくてはならない本なのですが、だいたいのおおざっぱな概説としてなら数多く出ている入門書を読めばいいのですが、私としては政治学よりも重要なものとしての認識から、生涯にわたってある程度以上の議論が出来たり、日本や世界の行く末を展望するためにはどうしても必要だということで、少し無理して、お勉強しちゃったのでした。
そして私は、少しでも大好きなシモーヌ・ヴェーユに近づくためには、彼女と同じかたちでマルクス・レーニンを読まなければならないと思い込み、暇にまかせて古書店を探し回って、かなり綺麗なままのマルクス全集53巻とレーニン全集47巻を見つけましたが、購入したのは後者だけで、前者の方はちょうど出ていたCD-ROM8枚組を選びました。両方で30数万とかなり廉価にしてもらったとはいえ高額、でも全部バイト代でまかないましたから誰にも無駄使いとは言わせません。
ただし、本来この軍資金は、成人式の時に着物をレンタルか購入する資金として貯めたものでしたから、それをカールとウラジーミルに使っちゃったなんてことは誰にも言えません。結局は成人式にも行かずじまいですが、まあ、そんなことはどうでもいいことです。
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どっち道、経済学は間違っているのだから、釈迦力で読む必要はない。俗に、16頁までは読まれないと言われている。著者の生きた時代の資本主義社会がどうだったかという点と、マルクス主義の経典の一つとして読む価値はある。読んだら自慢しよう、「俺は資本論を読んだんだぜ!」と。但し、気力・体力の充実してる時に限る。大著なので大変疲れるから!
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貧富の差は自己疎外により拡大再生産される。
資本主義社会では、持てる者は更に持ち物を増やし、持たざる者は更に持ち物を失う。
この理由を「疎外」概念で説明した。
これはとても明晰な分析だと思う。
働く、否働かざるを得なくなる、というのは、その非自主性故に、
心も体も懐も貧しくなってしまうのだ。
これについては、アリストテレースも言っていた。
「だから真っ当な市民は政治以外の場面で働いちゃダメなんだよ。生活の為に働くのは奴隷だけで良いんだよ。」
つまり、資本主義下で働く者は、本質的には資本家の奴隷なのだ。つまり、自由を身代とされた金の奴隷なのだ。
何か暗い話になりそうですが、ここで素敵な助け船が登場。
バタイユは言う「ある時点に達すると、拡張の利息は逆の利息、すなわち奢侈のそれによって相殺される。」。
稼ぎすぎるとマイナスになるくらい吐きださなくちゃいけなくなるよ、と。
つまり、富を独占しちゃうと革命を起こされちゃうよ、と。
あ、マルクスと同じだ。
(でも、ココから私有財産否定にまで跳んでしまったのは、マルクス痛恨のミスだろうなぁ。。)
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「20世紀最大の思想家」とも云われるマルクスの主著。
基本的には「経済学批判」の続きであり、改めて何かをいうことはない。ただマルクスの碩学さには恐れいる限りで、経済学に限らず哲学や文学、はては自然科学に至るまでのあらゆる文献から引用し、説を進めて行く。貨幣には様々な「手段(蓄蔵・支払etc)があるが、私が知る限りはマルクスがはじめて紹介しているようだ。
ともかく、これは読み物としても面白いというのは分かる。ペダンディックともいえる文章の書きかたは、読むものを惹きつける。