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電子書籍
国家の共謀
著者 著者:古賀 茂明
「モリ・カケ問題」を契機に官僚や仲の良い企業とのズブズブの癒着関係が明らかになる安倍政権。この構造の結果しわ寄せが行くのは国民生活だ! 日本を救う緊急提言!
国家の共謀
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国家の共謀 (角川新書)
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紙の本
共謀の中での忖度、日本の政治を問う
2017/12/04 23:11
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くりくり - この投稿者のレビュー一覧を見る
流行語大賞の栄冠に輝いた「忖度」。安倍政権と、その意向を忖度しながら利権をむさぼる官僚、さらに官僚が進める国策に関わる大企業、3者が共謀して国家を動かしている。そしてプラスαとしてマスコミも「忖度」し、本来国民が知るべきことを追及しない。こうした日本を動かしている「中枢」の腐敗を明らかにしているのが本書。この結果日本の経済は衰退している。これが怖いのは、「人道のため」「利権のため」と偽って実は「利権のため」に戦争に突き進む国となることである。そこでは、もっとすごい忖度が働いている。安倍政権を貫くのは、アメリカの意向である。
安倍政権となって以降、秘密保護法、集団的自衛権行使、共謀罪法と戦争できる仕組みづくりまっしぐらだ。安倍政権は北朝鮮の脅威を言い募って、自衛隊を軍隊にするための憲法9条改正をするという。しかし、本書でも紹介されているが、北朝鮮は2016年核兵器禁止条約制定の交渉開始のための決議採択には賛成している。北朝鮮を意固地にしてしまったのは、自身が核兵器を持ちながら、北朝鮮を「ならず者」と言うアメリカの姿勢にあるし、それに追随する危ない国の日本が隣国であるからだ。日本は唯一の被爆国であるにもかかわらず核兵器禁止条約には賛成していない。北朝鮮の核保有を批判しているが、論理破たんしていないか・・・と著者は問う。また、核兵器禁止条約に不参加だけでなく、インドに原発を輸出するという。核兵器の原料をインドに渡すのだという。北朝鮮の核はだめでインドはいいのか?
こうした論理破たんした政策は安倍政権からぞろぞろ出てくる原発推進、核シェルター構想、カジノで経済成長、財界の意向を受けた「働き方改革」その実像を著者は切り込んでいく。
そして、経済産業省の元官僚であった著者は、こうしたトンデモ政治が、官僚の利権・腐敗のなかで進められている事を告発している。そのことを端的な事例でわかりやすく読み解くことが出来るのが、森友・加計疑惑、防衛省の日報もんだいでの内部告発の顛末に表れている。文部科学省、防衛省の内部告発はどういう状況で起こったのかを推理するくだりは、各省庁のポジションや人事を知りつくしているからこそだ。ネタばれになるので、「どういうこと?」と思った人は、是非一読を。