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音楽家はいかに心を描いたか
著者 笠原潔
バッハの『マタイ受難曲』にある「私の心は涙の中を泳ぐ」。バッハのこの箇所で水泳の様子を表現した。音符のつらなりから、その泳法は「平泳ぎ」であることを著者は解き明かす。イエ...
音楽家はいかに心を描いたか
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音楽家はいかに心を描いたか バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト (放送大学叢書)
商品説明
バッハの『マタイ受難曲』にある
「私の心は涙の中を泳ぐ」。
バッハのこの箇所で水泳の様子を表現した。
音符のつらなりから、その泳法は「平泳ぎ」であることを著者は解き明かす。
イエスの物語を見事に描いたバッハをはじめ、
恋に「人間心理」を読んだモーツァルト、
英雄ナポレオンの「気宇壮大」を表現したベートーヴェン、
「空虚」に降り立ったシューベルトらの物語。
音楽家との対話から「人間」が見えてくる。
「ドン・ジョヴァンニがツェルリーナを誘惑する場面で歌われるこの二重唱を分析してみると、モーツァルトの曲の作り方が、人間心理の弱点を突いた、全く理にかなったものであることがわかる。こうした理にかなった曲の作り方が、ドン・ジョヴァンニの誘惑ぶりに説得性をもたせる結果になり、舞台のうえで繰り広げられる籠絡場面に、聴衆も違和感を感じないまま引き込まれていく結果を生む。その背景には、人間心理に対するモーツァルトの深い洞察があった」(本文より)
目次
- まえがき
- 第一章 バッハは「神の力」を表わした
- 第二章 モーツァルトは「恋」に心理を読んだ
- 第三章 ベートーヴェンは「統一」を図った
- 第四章 かくしてベートーヴェンは「気宇壮大」もつくった
- 第五章 シューベルトは「空虚」に降り立った
- 第六章 楽譜は宇宙を語る
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