商品説明
2014年、群馬大学医学部附属病院で手術を受けた患者8人が相次いで死亡。執刀したのは、40代男性医師・早瀬だった。読売新聞医療部のスクープ記事から、医学界を揺るがす大スキャンダルが発覚した。死亡例が積み重なるなかで、なぜ誰も技量の未熟な早瀬の「暴走」を止めなかったのか。その背景には、群馬大学病院内のポスト争い、学閥、セクハラ問題が影を落としていた――。
目次
- プロローグ ある男性の死
- 第1章 「死亡率12%」の衝撃
- 第2章 パンドラの箱が開いた
- 第3章 院内戦争
- 第4章 見えてきた真相
- 第5章 遺族の物語
- 第6章 技量不足が招いた悲劇
- 第7章 功名心にはやる医師たち
- 第8章 先端医療の落とし穴
- 終章 「完全なる変容」目指して
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紙の本
医療の不確実性
2017/12/24 14:28
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投稿者:hiroyuki - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を読んだ人は、大学病院と言うのは何て酷いところなのだろうと思うだろう。確かに、次から次へと患者が死んだ時、何ら検証もしなかった大学当局、関わった医師たちはひどかったと思う。
しかし、大学病院に勤めている若い医師(研修医、専修医クラス)たちを知っている自分からすると、それは一面的である。彼らは殆ど休みもなく(1月に1日休めるかどうかと言っていた)、朝は一番に来てカンファレスの準備をし、その前日は資料の整理等で一番遅くまで残っている。だから、大学病院はブラック(企業)なのだと言われるだろうが、そういう世界で頑張っている医師たちが大半なのである。当然、大学病院としては、最先端の治療や研究もしなければならない。
病院を糾弾することは簡単だが、患者たちも賢くなって、病気というものを理解すべきだろう。クレーマーになっても誰も得しない。医療は不確実なもので、限界があるものである。