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行政学講義 ──日本官僚制を解剖する
著者 金井利之
1990年代に政治主導に向けたさまざまな政治・行政改革がなされたのに、かえって今や為政者の恣意と統治者への忖度が蔓延してしまっている。我々は悪しき支配から抜け出せないのか...
行政学講義 ──日本官僚制を解剖する
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行政学講義 日本官僚制を解剖する (ちくま新書)
商品説明
1990年代に政治主導に向けたさまざまな政治・行政改革がなされたのに、かえって今や為政者の恣意と統治者への忖度が蔓延してしまっている。我々は悪しき支配から抜け出せないのか。支配・外界・身内・権力の4つの切り口で行政の作動様式を活写。その実相を解明したうえで、現在の官僚制とのつきあい方の心得を提示する。行政に携わる為政者にとっての「行政学の教科書」ではなく、支配と権力にさらされる被治者を読者として想定した、公務員対策たる「行政学の基本書」。
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紙の本
混迷極まる現在の政治状況において我々の理解の一助となる(かもしれない)
2018/05/31 17:02
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
約380頁にわたって、官僚制についての濃密な記述。遊びはない。本格的。自由と平和的共存を求める「個人」を起点に、自治から行政を論じるその矢印の向きが、現状打破の希望になる。壮大にして緻密な金井行政学の体系が示される序章を読んで「ちょっと難しいかな」と思ったが、本論に入ると話が具体的で、痛快で面白く、グイグイ読めてしまう。「米国と行政」の節がすごい。ポツダム宣言受諾は「米日併合」、GHQは「日本総督府」、サンフランシスコ条約も米日関係は「本国」と「自治領土」のまま、他の国々と日本との関係とは違う「一国二制度」…20ページで既存の日米関係論を吹き飛ばす勢い。被治者(民主制、自治制においては統治者でもある)必携。
紙の本
基本書
2018/10/25 09:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:弥生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
新書としてはかなり分量は多い部類に入りますが、行政の役割や構造などはこれを読めば知識が増え、ニュースなどでも理解できる部分が増えると思います。
紙の本
矛盾している。
2018/09/19 20:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:express455 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一文一文は、一見、しっかりと記載されているように読めるが、前後の文脈と矛盾している記載が見られる。著者の意見を正当化するレトリックだと感じた。政治と行政の関係を読むだけで内容が矛盾しているのがわかる。
また、国の政治は民主主義による自治に変わったので、地方自治が阻害要因になるという考えが成り立ちうるが、両者は親和するとの命題を立てておきながら、国の地方自治に対する官治と説明したり、きちんと結論を出していない。