煌めく都会の渋谷。 美しい古都京都。 雄大な自然の富山と舞台は流れていく。
2023/09/30 16:40
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投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
久々の宮本輝作品。
やはりいい。宮本さんが、長い間心の病と戦いながら筆をとってきたのは有名な話。
苦しんだ分だけ、人を優しく深く描くことができるのだろう。
19の時「青が散る」と出会い、ずっと読んできた宮本作品だが、私自身も鬱を潜り抜けてからは初。
なんだか見えてくる風景が違う気がする。
煌めく都会の渋谷。
美しい古都京都。
雄大な自然の富山と舞台は流れていく。
下巻を読み終えたら、未読も含めて、宮本作品にどっぷり浸ろうかな。
ストーリーテラー宮本輝の実力が遺憾なく発揮されている
2019/06/09 13:18
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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
別々に描かれていた様々な登場人物が繋がっていく様は、まるで推理小説を読んでいるようだ。ストーリーテラー宮本輝の実力が遺憾なく発揮されている。驚くばかりだ。下巻が楽しみである。
世界はつながっている
2018/08/11 22:58
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投稿者:やす - この投稿者のレビュー一覧を見る
導入部から章が変わり、舞台は一転する。
読み進めていっても、導入部は何だったのだろうかと、思っていたが、徐々に話の裏側でつながりが見えてくる。
そして、「自分はわかっているけれど、登場人物はいつわかるのか?」とやきもきしながら読み進めていって、情感が終了した。
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会社の出張先とは全く違う場所で突然亡くなった父。
一体どうしてそんな場所に行っていたのか…だが、それには触れてはいけない雰囲気の中、真帆は友人に背中を押されて父の亡くなった地、富山を訪れる。
また、東京で働いていた千春という女性は都会での生活に疲れ、富山の実家へ戻る。
そこには慣れ親しんだ家と親戚がいて、心はすぐに癒されていく。
少しずつ絡まり始めるそれぞれの家族の運命。
2021.1.11
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まだ読み終わってないんですが、うーんこれは…
宮本輝さんの小説は初めて読むから慣れないのかもしれませんが妙に情景描写がまどろっこしいし会話が長ったらしくて間延びする…
全然ページが進まない…
京都の人間ってそんな「〜え」って言うか?ほぼ全会話の文末がこれって… 言うにしてもかなり年配だろ。作者が71だからかもしれないがちょっとこれはつらい…
東京、京都、富山っていう地名と装丁に惹かれて買ったけどこれは上巻も読み切れないかも。
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【あらすじ】
滑川駅で父が突然亡くなった。駅前には一台の自転車が取り残されていた。父は、宮崎へ出張に行ったはずなのに、なぜ―。十五年後、絵本作家になった娘・真帆は父の足跡を辿り富山へと向かった。一方、東京で桃いていた千春は、都会での生活に疲れ故郷へと戻る。そこで年下の従弟・佑樹と入善の町に広がる田園風景に癒されていく。富山・京都・東京、三都市の家族の運命が静かに交差する物語。
【感想】
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宮本輝の長編小説は、やはりいい‼️
人間の性(サガ)とそれによるやるせない展開がありつつも、人の深いところでの良心を信じる人々の思いが詰まったストーリー。
下巻を早く読みたい。
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富山に、必ず行こうと思いました。
情景の美しさ、人との出会いの不思議や、人生への愛情を感じて、こころが打たれます。
とにかく、自転車に乗って走りたい気分です。
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主役が章ごとに代わって行く。
第一章で脇役だった人物が、第二章では主役となり、第二章で脇役だった人物が第三章では主役となる。さらに、第四章でもそれは続く。
連作短編とは違い、チェーンストーリーというものだろうか。それぞれの人物が微妙に関連を持ち、繋がり合っている。
書中の言葉を借りれば「人間の世界には、こんな奇跡に似たことがあちこちでしょっちゅう起こっているのかもしれない」そうだ。
人と人とのつながりが壮大な広がりを見せ、それだけで気持ちが豊かになりそうで、しかも富山や京都の描写の美しさを読むほどに、小説世界に耽溺さえしてしまう。
それぞれの人物が、今後どのような運命をたどり、どんな出会いに遭遇するのか、下巻が楽しみである。
それにしても、著者のさまざまな分野への知識の広さに、改めて感じ入る。音楽、洋酒しかり。他の作品でも、落語、骨董と、その造詣の深さは留まることを知らない。浅学菲才の身としては、羨望の念を抱くばかり。
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物語の舞台が東京、京都、富山に跨り、登場人物もやたらと多くて、相関図がいるほど。さらに、普通なら省かれる脇役一人一人のエピソードまで事細かに描かれているから、何が何だか状態で混沌としてくる。
それでも、入善市の田園風景、黒部川の流れ、立山の姿、旧街道の街並み、風を受けて走り抜ける自転車のスピード感は十分に富山の魅力を伝え、やっぱりその地を旅したくなるのは間違いないし、京都の花街の風情ある佇まい、芸妓の世界の伝統を守り抜く女たちの強さと美しさにも惹かれた。
だけど、死亡した賀川直樹には最後まで魅力を感じられなかった。有り体にいえば、養子で婚家に居場所がなかった婿が、京都で羽を伸ばして若い子に軽く手を出した挙句、孕ませてしまったという話にしか思えなかったのが残念。
父親の秘密を知った娘が、亡き父に嫌悪感を抱いたことだけは納得の感情だけど、それ以外は出てくる人全てがいい人ばかりでどうにもおとぎ話のよう。
ラストで関係者が同じ日に上手く滑川へと集結する感じも出来すぎで、その割に終わり方が唐突で急に幕を降ろされたようなところも物足りない。
悪い話ではないし、富山への旅情は掻き立てられるけど、主人公が誰なのかも結局、よく分からなかった。
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宮本輝作品を手に取ったのは本当に久し振り。昔読んだイメージそのまま柔らかい文章で心にすーっと入ってきます。
現実的に見れば、なかなかハードな現実だと思うのだけど何故かそれを負のイメージにさせないのはなぜでしょう。重い気持ちにならずに、でもしっかり心に受け止めながら読める一冊でした。続きの展開が予想できなくて楽しみです。
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久々の宮本作品。
行った事のない富山を舞台に東京、京都と各章でストーリーが変わる。
各章の登場人物は1つの線で繋がっており、これから各々がどう出会っていくのかが楽しみ。
富山の湧き水を飲んでみたい。京都の穴子棒寿司も美味しそう。
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いつもの宮本輝らしく、些細な場面から始まり、ゆるくて、でも読みたくなる本だった。
友人が住んでいる富山が舞台で、目に浮かぶ景色がとてもよかった。
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えらくゆっくりと進む物語なので最初はどうかと思いましたが、物語の関連性が見え隠れするうちにいつのまにかはまってきました。
人の人生、原因と結果の連続です。
その、原因と結果を作っているのは、
タイミングや偶然であって、
それを積み重ねると何かしらの物語に
なるのはとても素敵なことだと思います。
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人の結びつきの不思議さが淡々と描かれている感じ。まだまだ明かされていない関係性が隠されていそう。出てくる人はみんな前向きで、前に踏み出す勇気をくれる。