Hello,Hello and Hello
「ねえ、由くん。わたしはあなたが――」 初めて聞いたその声に足を止める。学校からの帰り道。中学のグラウンドや、駅前の本屋。それから白い猫が眠る空き地の中で、なぜだか僕のこ...
Hello,Hello and Hello
商品説明
「ねえ、由くん。わたしはあなたが――」 初めて聞いたその声に足を止める。学校からの帰り道。中学のグラウンドや、駅前の本屋。それから白い猫が眠る空き地の中で、なぜだか僕のことを知っている不思議な少女・椎名由希は、いつもそんな風に声をかけてきた。笑って、泣いて、怒って、手を繋いで。僕たちは何度も、消えていく思い出を、どこにも存在しない約束を重ねていく。だから、僕は何も知らなかったんだ。由希が浮かべた笑顔の価値も、零した涙の意味も。たくさんの「初めまして」に込められた、たった一つの想いすら。これは残酷なまでに切なく、心を捉えて離さない、出会いと別れの物語。
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【君との積み重ねた思い出を僕だけは忘れないように】
2023/04/13 23:07
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投稿者:えびし - この投稿者のレビュー一覧を見る
少女と少年の記憶に纏わる出会いと別れの物語。
人と人の関係はひとえにその人との日々の積み重ねで形成される物である。
しかし、少女の死によって、周りの人々は少女に関する記憶を忘れてしまう。
本当の死とは、その人の事を忘れて思い出さなく事。これは、少年と少女の淡くて脆いたった一度きりの恋の物語。
積み重なる物が無いからこそ、自分の存在を何とか楔として世界に埋め込もうと足掻く由希と、沢山の初めましてを繰り返して。
それでも彼女を忘れない由の純愛が胸に切ない痛みを齎すのだ。