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医学部
著者 鳥集 徹
東大をしのぐ高偏差値化の陰で進む「白い巨塔」の危機!モラル低下、大量留年、レイプ事件、しのびよる「医師余り」時代、医師に向かない学生の急増……受験生の医学部人気はすさまじ...
医学部
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医学部 (文春新書)
商品説明
東大をしのぐ高偏差値化の陰で進む「白い巨塔」の危機!
モラル低下、大量留年、レイプ事件、しのびよる「医師余り」時代、医師に向かない学生の急増……
受験生の医学部人気はすさまじい。「医師になれば食いっぱぐれがない」「地位安定、高収入」という幻想が流布し、地方国公立大医学部≧東大(理III以外)、私立医学部底辺校≧早慶、が常態化している。
だが、高偏差値の学生がこぞって医学部を目指すようになったことで、医学部には大きな質的変化が起きている。やみくもな偏差値競争の結果、明らかに医師に向いてない学生までもが医学部に来るようになっている。医学界には「東大医学部の学生の3分の1は医師に向いていない」と指摘する声もある。学力は高いが医師という職業へのモチベーションが低い学生が大量留年してしまう現象も目立っている。
また、モラル低下も目につく。ここ数年、医学部の研究不正や患者多数死亡事故が相次いで発覚し、大問題になった。さらには医学生や若手医師が関与したレイプ事件や覚せい剤事件なども発覚している。こうした現象と医学部の超難関化が、まったく無関係とは言い切れない。受験エリートばかりの多様性のない環境の中で、他者の痛みを理解できない医師が育ったとしても、不思議ではない。
そもそも医学部は「職業訓練校」である。学問の追究というよりは、「手に職をつける」場所だ。サイエンスやハイテクの最前線ではなく医学部に理数系の人材が向かうということは、日本の将来にとって深刻である。
さらに深刻なのは、「医師余り」時代の到来だ。人口動態の変化と医学部定員急増、さらにはAIの台頭によって、近い将来、医師がワーキング・プアになってしまう可能性すらある。今現在は魅力的な職業に見えても、近視眼的な考えで学生が進路を決めてしまったら、大間違いをおかすかもしれないのだ。
本書はそうした医学部受験熱の盲点をえぐるだけでなく、東大医学部の凋落、「医局」の弱体化とヒエラルキーの崩壊など、医学界で起きている変化も詳述。さらに医学部を目指す人々のために、医学部6年間のリアル、「医師に向く人、向かない人」、現役医師や医学部教授が求める人物像なども紹介する。
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医学部受験人気に警鐘
2018/08/31 22:27
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここ数年、大学受験で医学部が異様に難しくなっています。
「頭のいい人は一律、医学部合格を目指す」という現象に、この本は警鐘を鳴らしています。そもそも、医者になる適正がない人が医学部に進学してしまってはなりません。私はこれを読んで、改めてそう思いました。
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東京大学医学部医学科
2018/05/03 11:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:絶望詩人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、東京大学医学部医学科の問題が主題であるかのような感じである。
最近の医学生や医師の問題も書かれてあるのだが、東大の話が多い。
東京大学医学部医学科に特化した話にしたほうが良かったかも。