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怒りについて 他2篇
動乱のローマ帝政初期,皇帝ネローの教育係となったストア派の哲学者セネカ(前4頃-後65)は,のちにネローの不興を買い,自決せねばならなかった.ストア派の情念論を知るうえで...
怒りについて 他2篇
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怒りについて 他二篇 (岩波文庫)
商品説明
動乱のローマ帝政初期,皇帝ネローの教育係となったストア派の哲学者セネカ(前4頃-後65)は,のちにネローの不興を買い,自決せねばならなかった.ストア派の情念論を知るうえで重要な「怒りについて」と,「摂理について」「賢者の恒心について」を収録.白銀期ラテン語の凝集力の強い修辞を駆使した実践倫理の書.新訳.
目次
- 目 次
- 摂理について
- 賢者の恒心について
- 怒りについて
- 解 説
- 訳 注
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紙の本
怒り、この私をむしばむ感情
2009/02/01 20:42
20人中、20人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆうか - この投稿者のレビュー一覧を見る
ローマ皇帝ネロー(よく見る表記は「ネロ」だが、本書では「ネロー」)に仕えた哲学者、セネカの著作のうち、「摂理について」「賢者の恒心に
ついて」「怒りについて」の三篇をおさめた新訳。
友人ノウァートスが、どうしたら怒りを和らげることができるかについて、執筆を求めたのに応じる、という形で書かれている。
怒りとはどのようなものか、結果や害悪、先人たちがどのように論じたか、怒りを肯定的にとらえる意見への反論や補い、歴史上の怒りの実例などが語られる。
「家族を傷つけられても怒らないのか?」という問いには、「怒らない。だが、報復するだろう。守るだろう」「善き人はみずからの義務を、うろたえず怯えず遂行するだろう。(中略)すべきだからであって、悲しいからではない」と、怒りにまかせた行動と、なすべきことを鋭く分ける。
セネカは、突発的な衝動である怒りによって、暴走することを退け、理性にしたがって行動する、賢者たらんと欲する。「幸福な心に宿る不動の静けさ」を得るために、どのように考えるべきかを追求する。
日常生活において、怒りにとらわれることがある。本書には、「怒りに占領された者が正気を喪失していることを知るには、そうした者の顔つきを眺めればいい」とあり、続けて、「不敵で脅迫的な目つき、険しい眉、捩れた顔、せわしない歩み」云々と描写が続く。
怒っているときの自分はそんな顔をしているのか、とか、職場のあの人は
確かにそんな顔になる!とか、思わず我が身にひきつけてしまった。
怒りは伝染する。怒りは怒りを呼ぶ。そんなマイナスな感情をどのように
見つめ、克服していくか。私は毎晩少しずつ味読しました。
紙の本
人生の指針が重厚に記載されています
2018/06/17 00:51
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:one story - この投稿者のレビュー一覧を見る
怒りが有害でしかないことが述べられた後、怒りへの対処法が説明されています。特に第3巻の対処法の部分は、今後参考にしていきたいと思いました。
アンガーマネージメントの本をハウツー本とすると、本書は人生の指針が重厚に記載されている感じで、今後も人生の節目に読み返していきたいと感じました。