紙の本
コミュニティとは、編集とは?
2018/05/31 23:54
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:southday - この投稿者のレビュー一覧を見る
一筋縄では何の本なのかわかりにくいですが、これからの「編集」に関しての考察を自分の生活環境やここ数年の変化とともにいろんな視点から書いています。最近のスタートアップから急成長している企業の数々をみても、確かに時代は完全な完成品を求める時代から、なめらかにアップデートしていく時代へと進んでいるのかもしれません。こんな時代だからこそ、ただの情報の集まりという意味だけではなく紙の本というものを好きなひとがはっきりと顕在化しつつ、本とは何か?をこれほど考察する絶好のタイミングはないともいえますね。
電子書籍
宇宙兄弟
2018/10/06 15:54
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ろば - この投稿者のレビュー一覧を見る
宇宙兄弟の話が多いですかね。
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コミュニティについて、勉強したくて購入。
著者は、マンガ「宇宙兄弟」の編集者をしていた方。
灘高・東大というバリバリのエリート街道を言っているとは思えないくらいの優しい文章がとても分かりやすいです。
インターネット時代におけるコミュニティーの重要性から、コミュニティに必要な要素に至るまで、幅広く網羅されている。
分析に、宗教を例に出したりしていて、とてもユニークです。
何より、著者自身がコルクというコミュニティの運営者として、
日々奮闘しているため、本の内容に説得力があります。
普通に生活している分には、中々コミュニティについて知りたいと思うことはないですが、
「宇宙兄弟」のファンの人から、
ビジネスを立ち上げる際にコミュニティをうまく活用したい(ブランディング)と思った人まで、
色んな人に読んでもらいたい本です。
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『現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ』
【1章:現代の孤独とコミュニティ】
* 安心を得ようとすると、自由が失われるし、自由を得ようとすると、安心を失う。
* 社会的であるために、人間が無理している行為が、山のようにある。
* 何を手に入れているかよりも何をやっている人かなぜやっているのかという理由のほうが重要になってきたのだ。
* これからは、物質の所有やヒエラルキー付き組織への所属ではなく、自分は何を欲しいのか、何を良いと思うのか、それをわかりやすく表明している個人への注目が集まっていく。
* 情報量が圧倒的に増えると、それぞれの人が違う情報に触れる。他人が触れている情報に触れず、自分だけの情報を取り続けて、多様な価値観がどんどん強化されていく。
* 整理されていない情報に触れると、人は自分で情報を選択するという責任を背負う。その自由すぎる故の責任の重さは、多くの人を不安にし、不幸にする。今は、多くの人が情報の爆発に対応できていない。どのような情報を減らすのか、それが仕組みでできていくといい。情報の1つ1つに意思決定するのではなく、どのコミュニティに入るかだけを意思決定する。そうすると、人は情報爆発に対応できるのではないか。
* 社会的なつながりを持つことが、現代人の健康の最優先事項だ。
【2章:持続可能な経済圏としてのコミュニティ】
* 自分が得意で、考えていて楽しいこと、自分が深掘りしたいことを10個決める。
* 情報の享受だけであれば、NetflixやAmazonの月額課金と勝負しなくてはいけない。しかし、そのような情報量を揃えることは個人に決してできない。今、多くの人が抱えているのは、情報が欲しいという欲望ではない。関係性を築きたいという欲望だ。
* わからないものこそがコミュニティを面白くする。
【3章:安全・安心ては何か?】
* 人によって何を安全・安心と考えるかは随分違う。例)甲子園を目指そうとしている野球部にとって、野球を遊びでやりたいか練習時間を減らそうと強く主張する人が入ってくると、安全・安心が脅かされる。逆も。
* 安全は場所やものに紐づくことが多い。安心には、人の心理状況が紐付いている。
* それぞれの人が、どんな行動をするのか、予想できるようにすること。それがコミュニティを安全・安心な場所にするためにすごく重要だ。
* コミュニティの形成:立ち上げ→安全・安心の確保→熱狂→拡大→安全・安心の確保
【4章:コミュニティを編集する】
* わかりやすいだけでは作品が読者に届かなくなっていった。この壁を乗り越える方法を考えていたところ、情報爆発の時代だからこそ、身近な人が「これはいい」とコメントしている本が、手に取られることに気づいたのです。
* 良いコミュニティの条件は「入り口のハードルが高く、出口のハードルが低い」
* 一度完璧な情報を伝えるのが「納品主義」だとすれば、不完全でも��ずは伝達し、そこから修正を加えていくのが「アップデート主義」
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・ ビジネスは、その結果としてついてくる。どうすれば新しいエンターテインメントの産業をおこせるか。そんなビジネスよりの発想をしていると、人の心を満足させるしくみは思いつかない。クリエイターが幸せになり、作品を通じて、その幸せが伝播していく。そのしくみを作ろうと僕は考えた。
・ ファンコミュニティを持っていれば、良いものをつくることを最優先できるけれど、それがないと、目の前で話題になることを追いかけて自転車操業から抜け出せない
・ コンテンツは、質と親近感の二次元でおもしろさが評価される。インタラクティブなおもしろさをだす
・ コルクの熱狂ビラミッド
-Committer:有料ファンクラブで伝播役、リアルなエンゲージメントが強い
-Acceptor:グッズ購入、有料ファンクラブ参加、メルマガ購読
-Liker:SNSエンゲージメントが強い
-User:SNSフォロワー、初回書籍購入
・わかりにくさは参加する為の余白。ユーザー層をライカー層に押し上げる為にはわかりやすさが必要だが、コミッターへの押上にはかたったり考える為のわかりにくさが必要
・ 知らない→知る(知識)→やってみる(行動)→わかる(気づき)→できる(技術)→している(習慣)
・ 熱狂とは太陽みたいなもの。遠くまでその熱を伝えることができる熱狂は、身近な人を焼き殺してしまう
・ 安心:人が知識・経験を通じて予測している状況と大きく異なる状況にならないと信じていること
・ 熱狂→拡大→熱狂を繰り返すとどこかで破綻する。そうではなくて、安全・安心の確保→熱狂→拡大→安全・安心の確保を繰り返すことが重要なのだ
・ すべてのサービスが安全・安心の設計ができていないと、もはやユーザの手元に届かない。昔はコンテンツが少なかったから、ユーザがこちらに歩み寄ってくれていた。しかし今はどんどん広告が迫ってきて、必要のないものをかわされてしまうのではないかとユーザは不安になっている。その不安を一度溶かす必要がある。
・ Facebookはいいね!を押すことで簡単にユーザをコミュニティに参加させている
・ 良いコミュニティの条件は「入口のハードルが高く、出口のハードルが低い」こと
・ 納品主義からアップデート主義へ
・ 「リンク・フラット・シェア」はインターネットのしくみを作るときに必要な概念だった。インターネットの中で流通するソフトを作るときには「アップデート・リミックス・キュレーション」が必要な概念
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安心と自由どっちを選ぶ?から始まる、エッセイの様なビジネス・コミュニケーション論
本文の中で医療の話を例えていたが、気づかされる事が多かった。
これまでの本よりも、言い切り型の印象が一番強い。
マークした言葉
・いい場所にいれば、いい情報を優先的に手に入れられるという事はなくなった。
・ネットの中では、両方の意見が可視化されている。自分の主張を絶対的な全だと思ってする主張は炎上する
・これからはものではなく体験を売る事になる=ものをコミュニケーションの中で売っていたら、購入がきっかけとなって体験を生み出せる
・コミュニティの5つの要素
1.余白の存在
2.常連客の存在
3.仮想敵を作る事
4.秘密のコンテクスト、共通言語を共有する事
5.共通の目的やベクトルを持つこと
・「知る」と「わかる」、「できる」と「している」の違い
知らない→「知識の壁」→知る→「行動の壁」→やってみる→「気づきの壁」→わかる→「技術の壁」→出来る→「習慣の壁」→している
・安全と安心の違い=安全は場所や物に紐づく。安心は人の心理状況が紐づく
・納品主義からアップデート主義
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現代の閉塞感を分かりやすい形で噛み砕きながらその感覚に寄り添いつつ、安心や熱狂の場としてのコミュニティの成り立ちを紐解く内容。コミュニティをつくる順番が編集のあり方にも通じるというのは、本書の構成自体にも垣間見られた様に思えた。
蛇足で、タイトル見るとむしろエヴァ新劇場版を真っ先に思い浮かべてしまった人は自分だけではないはず
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安心と自由、どちらが重要か
トレードオフの関係にある両者の狭間で、一方に偏るとそこから逃れたくなる。この本を読んで、そんな行動を支えてくれるのがコミュニティなのだと感じた。
以下読書メモに一部個人的加筆
個人としてどう生きるかの自由が苦しみを生む。コミュニティに役割を与えられたい。
不自由さを我慢することに慣れている自分の価値観と行動の癖を捨て去る。
2020年には問題解決型から問題発見型へ教育システムが移行。その時の教育の役割、教師のあり方は?解を教えるのでなはく発見する楽しさの後押しをする。
ライトノベルは多様な価値観の中登場人物の心理描写が重要なファクター。また、多様な社会はインフルエンサーとしてのブランディングが重要。心の内を開放して情報のキュレーションにあたることがカギ。
SNSを使うにはコミュニケーション技術が必要不可欠。自分の主張を絶対的な善と思えば炎上する。
ユニクロは情報製造小売業として変化
コミュニティアーキテクトとは建築家が情報と付き合うスタンスの表明といえる。
作家を支えるのは健全なファンコミュニティ
であれば、まちを支える健全なコミュニティの編集者となれるか。
買うのを便利にするAmazon
買うという欲望を生み出す楽天
楽天は商品を中心としたコミュニティを作っているアマゾンはインフラであって購入体験を楽しむデザインとはなっていない。
SNS投稿の絞り方
自分ごとにカスタマイズ
Twitter
1 まちあるきで気づいたこと
2 まちづくりする上で気づいたこと
3 研究として気づいたこと
4 カテゴリーの面白ニュース
5 子育ての気づき
insta
デザインの空間言語化
ファンクラブとファンコミュニティ
情報のコントロールかオープンか
世の中の仕組みに学ぶ
法要
生き残った人が鬱にならずに社会復帰できるように繊細な設計がなされた行事
showroom 前田裕二氏のコミュニティ5要素
1 余白の存在
2 常連客の存在
3 仮想敵を作る
4 秘密やコンテクスト、共通言語を共有
5 共通の目的やベクトルを持つ
安全と安心
安全は場所やモノにひもづく
安心は安全に基づいた人の心理状況
ここがずれるので合意形成が難航
安心するには、知識や経験を通じて予測している状況と大きく異なる状況にならないと信じていることがポイント
仕事のできる人は相手の安全や安心の確保がしっかりとなされている
感情を表現しない元メンバーは黙っているだけで新メンバーの安全安心を脅かす
コミュニティの作り方
信頼第一まずは1人を誘う
次に2人が4人を誘う
コミュニティ内のリアクションを設計する
それぞれの役割やイベントを設計する
コミュニティは閉じていても真ん中はリアルにつながる
オン��インで先に仲良くなるリアルは慎重に
アップデート主義でリリースする
長文はコミュニケーションを阻害する
情報をスルーするのも普通になる
newspicksは鋭いコメントでアップデート
一連の体験に参加するチケットとしての本
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コルク佐渡島氏によるコミュニティに関する本。
落合氏や安宅氏の持つ問題意識とも共通。
みじかい話から構成されているが、世界観・メッセージは通底するものが共通しており、考えさせられる良著。
メモ
・自由と安心。トレードオフの関係。
・インターネットは世の中を滑らかにする
・何を手に入れてるかよりも何をやっているか、なぜやっているかという理由がダイジに。
・問題解決ではなく、問題発見。ぶれない軸を持ち、自分の好きを大切に。
・2割が8割を稼ぐ構造。
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そういう考え方もあるんだなーという感じ。勉強になりました。
本筋とはあまり関係ないけど、SNSでの発言は公開範囲に関わらず公共の場での発言と同じだからきちんとコントロールすべし、とあり、本当にその通りと思った。
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ものすごく身近だけど、あまり意識していないコミュニティ。正直、読むまで何の本なのかわかってなかった。現代の生き方の本だった。
新人をチームに放り込んで、しばらくしたら、まわりが自分をよく思っていない、と言い出した。特に誰も意識していなかったが、特に何もしないことが、新人からは敵視していると感じていたのだった。まさに、安全・安心が確保されていない状態。反省した。
自分がしていることは、まだ古いやり方が多い。現代的なコミュニティも自分の周りにあるが、なぜ人間が増えていかないのかは、この本に書かれていた。やはり時代の変化への対応力が大切だと感じた。
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「コミュニティとは共属感情を持つ人々の集団である」と読んだことがある。
だから、現代のコミュニティへ仮説を立て、実際に運営を試みる著者によるこの本は、出来立てホヤホヤの最新の集団社会学であり、人間心理学であり、経済学であり、ビジネス実践書となっていた。
2018年読んだ本の中で、一番深くて、心地よかった。
そして、父親になる前に出会えたことに、感謝。
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コミュニティについて語っている本。
どうやってコミュニティを通じて熱狂を広げていくのかとか、マネジメント手法は?とか。
アップデート主義に則って、ファクトとの付き合わせというよりはブログ感覚で書いたとのことで、確かに仮説が中心で、確かにそういう考え方はあるな、とは思うが、新たなファクトを発見した、というようなことはない。頭が良い人と雑談している感じ。
まあ安心安全を保障すると、コミュニティは自走するってのは正しいと思うし、
それは実体験からも正しい。
改めて、そのあたりは意識して進めたい。
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ヒット作を数多く世に出した編集者のビジネスコミュニティ論。
本好きを自称するだけあって文章の端々にそれが伝わってきます。
今の時代の人とのつながり方がわかりやすく説明されています。
面白かったです。
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世代間の違いやコミュニティーの構造と、色々世代によるギャップなど、普段感じていることがだいぶすっきりした。世代の変化も「なめらか」なわけだけど、思ったより上の世代だった!?どちらかというと下の世代よりの思考かと思ってたのに。