欧州ポピュリズム ──EU分断は避けられるか
著者 庄司克宏
欧州連合(EU)が、ポピュリズム危機に揺れている。反移民の声は衰えず、ポピュリズム政党への支持は増え続けている。中東欧では政権を担う党すら現れた。いまや、欧州の政治は左右...
欧州ポピュリズム ──EU分断は避けられるか
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商品説明
欧州連合(EU)が、ポピュリズム危機に揺れている。反移民の声は衰えず、ポピュリズム政党への支持は増え続けている。中東欧では政権を担う党すら現れた。いまや、欧州の政治は左右対立ではなく、親EUの既成政党と反EUのポピュリスト政党という対立軸で動いているのだ。ポピュリズムの台頭を招いた要因はなにか。EUの基本理念であるリベラリズムは守られるのか。その統治機構や政策から分析する。
目次
- はじめに 欧州ポピュリズムの衝撃/第一章 欧州ポピュリズムとは何か/第二章 EUとはどのような存在なのか/第三章 欧州ポピュリズムはなぜ出現したのか/第四章 欧州ポピュリズムはEUに何をもたらすのか/第五章 リベラルEUのゆくえ──どう対応するのか
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新書ながら高度な内容
2019/02/28 01:54
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投稿者:コーク - この投稿者のレビュー一覧を見る
欧州を席巻したポピュリズムから「EU」を分析する一冊。
非リベラルな政権が暴れまわるハンガリーやポーランドの政権を制御できないEUの機能不全、モネ方式による民主主義的正当性を欠いた方法による欧州統合のプロセスなど、200ページほどで濃密に語られる。
代表制民主主義による制約を回避する存在としての「EU」という指摘は非常に興味深い。そうした要素があるからこそ、欧州各国のポピュリズム政党がEUを攻撃する正当性を得ているのはある意味当然の帰結ではないかとも思う。