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太陽の塔(新潮文庫)(新潮文庫)

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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日:2018/06/01
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • ISBN:978-4-10-129051-5

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太陽の塔(新潮文庫)

著者 森見登美彦

私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった!...

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太陽の塔(新潮文庫)

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私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった! クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。

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みんなのレビュー1,099件

みんなの評価3.8

評価内訳

紙の本

腐れ大学生でなくても堪能できる物語

2009/05/25 00:11

16人中、14人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:カフェイン中毒 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「外出時に持ち歩く本の選択」について書かれた、穂村弘の文章を読んだことがある。
期待を裏切らず、彼は作業に毎度手間取り、
数冊の重い本を1日中持ち歩くという、けっしてスマートとは言えない結果にたどり着く。

じつは私も彼のことを笑えない。
重い荷物を持てない事情から、薄めの文庫本が理想なのだが、
その日の気分や脳の働き具合(?)によって、
自分が購入した本なのに、どうしても受けつけないものもある。
慌てて鞄に入れて家を出た結果、しまった、選択を間違えた……と後悔し、
我慢できなくて書店に飛び込んだりと失敗が多い。

最近ではギリギリまで迷ったとき、『太陽の塔』の文庫を鞄に入れるようになった。
当然、頻繁に読み返すことになる。
薄めの文庫本という条件はクリアしているが、
いいかげん飽きるだろうと思いきや、これが不思議と大丈夫なのだ。

森見登美彦のデビュー作である本書は、かなり魅力的な文章で始まる。
最初のこの2行に魂を持っていかれてしまうと、
あとはもうどこを開いても楽しめるのではないかとさえ思う。

京都大学を休学中の5回生という、微妙な立場の男が主人公である。
華のない生活を送っていることを自覚しつつ、
それらすべてに詭弁を弄して、こちらを煙にまこうとする。
抜け駆けして、水尾さんという後輩とつきあうことになるのだが、
クリスマス前に振られてしまった過去がある。

「彼女はなぜ私のような人間を拒否したのか」という問題を抱え、
水尾さん研究という名のもとに、彼女の生活を追っかけ始めるのだが、
本人いわく、これは世間でいうストーカー行為とは根本的に異なるらしい。

やっていることがストーカーであることは間違いない(彼女に実害はないのだが)。
それでも詭弁をふるい、己を正当化する彼に対して湧き上がるのは、なぜか嫌悪感ではないのだ。

彼女が夢中になったという太陽の塔、彼女に贈った珍妙なプレゼント、
恋敵との姑息な攻防戦、主人公に負けず劣らずヘンテコな友人たち。

ひとつひとつのエピソードの面白さもさることながら、
客観性に欠けるあまりに生まれる認識のズレが最高に可笑しく、
独特の文体によって、その可笑しみはさらに増し、
結局何度ページを繰っても、飽きることをしらない。

他の物語が生まれる前は、このテのものしか書けない人かもしれないし、
この巧さがこの作品だけで終わるのはもったいないよなと、ずいぶん余計なことまで考えていた
(まったくの杞憂であったことは、周知の事実である)。

飽きない最大の理由は、結局巧さなのかもしれない。
読み返すたび、一文一文に感嘆の声をあげているからだ。
だからこそ筋を覚えてしまっている物語を、何度も何度も読めるのだろう。

「ストーカー気質のモテない大学生の話」と括られてしまうのを見るたび、残念に思う。
小説は、発想の奇抜さよりも文章の巧さのほうが、長く楽しむことができるからだ。

彼の作品は、装丁にも恵まれていると思う。
文庫化の際に変わるものもあるが、これは単行本と同じである。
もちろん岡本太郎の太陽の塔も描かれていて、
実物の虜になっている者としては、
得体のしれない水尾さんの気持ちがちょっぴりわかるような気がするのである。

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紙の本

頭でっかちで、不器用で、自意識過剰な主人公の、悶々たる、されど美意識あふれる失恋物語

2007/07/04 23:49

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:T.O. - この投稿者のレビュー一覧を見る

 頭でっかちで、不器用で、自意識過剰で、しゃれて小粋にスマートに過ごすような「軽い生活を送ること」は、自分の美意識が許さないし、不器用ゆえに出来もしない。さりとて、そのような生活がまったくうらやましくないかというとそうでもない、とひそかに心の奥底で認めないでもない主人公の、失恋物語。なんともその悶々たる様子が、面白いですし、主人公も、あえて「悶々たる生活」を選んでいるところがあって、それも、ある種共感できます。
 ずっと昔、私自身が大学生だったころ、周囲にいた男子学生って、こんな感じだったなあ、と思って読んでおりましたら、この森見登美彦さんって、ずいぶん若いのですよね。1979年生まれといいますから、今27−28歳?!いまどきの若い人って、こんなに自分の美意識と闘って悶々とするのかなあ、もっと軽いんだと思ってた、とちょっと驚きでした。
 本のタイトルともなっている「太陽の塔」も、シンボリックに印象的に描かれていて、自宅からその太陽の塔を見ることの出来る私には、なかなか感慨深いものがありました。もっとも、「これが出てきた意味は結局なんだったんだ??」というところもありますが・・・。
 とにかく、面白かったです。京都に住んだことがあったり、京大生だったりした人は、何割り増しかで一層楽しめるのではないかと思います。

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紙の本

確かに良い。

2007/12/03 00:24

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:hachi - この投稿者のレビュー一覧を見る

最近の作家で面白い作品を書く作家はいないか、という話
を友人としていたところ、森見登美彦を進められた。
「文章がお洒落で、言い回しが面白い」というのが
理由だった。


読んでみて「確かに」と思った。
内容も言い意味で馬鹿馬鹿しく面白かったが、それ以前に
文章が面白い。気に入らない男の心の器は子猫のミルク皿
程度だし、風呂場は昭和基地並みに寒く、ゴキブリキューブ
には麻薬的な魅力があり、太陽の塔の異次元宇宙の気配に振るえ、
クリスマスファシズムと戦い、世界は残酷な神が支配して
いる(これの元ネタは萩尾望都の作品だろうか)。

面白くないわけがない。
主人公たちは多少変なところがあるとはいえ、いたって真面目だ。
しかし、こんな文章で書かれては笑わずにはいられない。
電車の中で読んでいたが、何度となく笑わされてしまった。

小説は内容も重要だが、文面はその内容をしるためのもの
なので、さらに重要なのだと改めて感じさせられた。
久しぶりに1冊読んで他の作品も読みたい、という作家に出会えた。

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紙の本

屈折したユーモア

2015/06/04 21:54

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ミミック - この投稿者のレビュー一覧を見る

私は森見登美彦さんの作品を知って、その作風に惹かれたので、これはデビュー作も押さえねば何がファンかと思って早速本を手に取った次第であります。

 『太陽の塔』は森見さんが大学生の時に書いたと言うことですが、いやはやあの貫禄は世間一般に言うバラ色のキャンパスライフを送ったからには手に入れられない白物でしょう。

 まず、主人公「私」が礼儀正しくありながらも、やはりどこか茶目っ気があるのがなんとも憎めませんよね。

 「私」はとにかく、理屈で自分の周りを埋めていく。相手との外堀を埋めようとしても既に泥沼に嵌まっているという状態。ですが、当の本人はそれを楽しんでる節もあります。

 上品な文体から醸し出すユーモアのロールキャベツ。どうぞ召し上がれ。

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紙の本

森美ワールド

2018/07/11 20:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る

森見ワールド全開の作品。あまりもてないけど自意識の高い学生たちを見ると、どうしても森見登美彦の作品と、京都の町並みを思い出す。

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紙の本

言葉に羽根が生え、空中を自由自在に飛び回っているといった文章に感激。

2017/09/25 08:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

言葉に羽根が生え、空中を自由自在に飛び回っているといった文章に感激。実は平凡な日常茶飯事が、著者の手にかかると如何にも哲学的真理、宇宙の深遠なる心理を表現しているかのごとき、神々しい文章に変わってしまうのだから驚き。そして、“水尾さん”が乗り回す“叡山電車“など世の中の全てを超越した空想世界。しかし乍ら、その文章を読んでいると、何故か判るし、その世界に一体化している自分に気付くのである。更に、文章から映像が浮かび上がってくる、つまり文章が見えるというか可視化されてくるのである。題名の「太陽の塔」は、1970年に大阪府吹田市で開催された日本万国博覧会(EXPO'70・大阪万博)の会場に、芸術家の岡本太郎が制作した巨大な芸術作品・建造物であり、“水尾さん”が異状に気に入ってる作品である。2017-【111】『夜は短し歩けよ乙女』(c2017:日本/93分/アニメ、監督:湯浅政明、脚本:上田 誠;評価5点)の面白さ参照。【242】『有頂天家族』(幻冬舎文庫、2010年8月5日、幻冬舎)を2012年12月に読んで気になっていた作家でしたが、その後暫し忘れていたが映画2017-【111】『夜は短し歩けよ乙女』を観て思い出した作家でした。
 さて本作品は、670:四畳半神話大系(2008)の前段階の話である。ごく普通の?大学生たちが織り成す、青春ならではの苦悩や妄想が実に紳士的な表現で綴られていく。個性豊かな登場人物も魅力的である。様々なやり取りの後、終盤のP-205で彼らの現況が簡潔に纏められているのだが、「高薮は謎の美女に迫られて都落ちし、井戸は濃密な法界悋気の泥沼であえぎ、飾麿は顎に絆創膏を貼って街をさまよいながら陰謀をめぐらし、湯島は果てしなく自己嫌悪し、水尾さんは叡山電車を乗りまわし、海老塚先輩は輸入食品の店で働き、遠藤は彼岸で高らかに笑い、そして私は宙に浮かぶ四畳半の城で携帯電話片手にむっつりと黙り込んでいる。」といった感じである。何とも微笑ましいというかその馬鹿らしさに呆然である。本作品は、著者が2003年12月に発表したデビュー作で、第15回日本ファンタジーノベル大賞(2003年)の大賞受賞作品である。

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紙の本

森見節の始まり

2015/03/29 23:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:朱里 - この投稿者のレビュー一覧を見る

私はアニメで『有頂天家族』に興味を持ち、しだいに森見登美彦さんに興味を持ったのですが、四畳半神話体系で完全にハマり、”是非ともデビュー作も読みたい!”と思いこの作品を読みました。
デビュー当時から独特の森見節が炸裂しています。不毛なことに全力をかける大学生たちの青春が鮮やかなタッチで描かれています。
『森見登美彦作品』をまだ読んでいない方にも読みやすくおススメです!!

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紙の本

愛すべき若者、というかバカ者の、おもしろ切ない青春小説

2008/10/07 13:53

8人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:homamiya - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
京大農学部休学中5回生、という身分の愛すべき若者、というか、バカ者が主人公の青春小説。

彼の生活は基本的に、女っ気ナシ。
作中の表現を借りて表現すると、

『あらゆる意味で華がなかったが、そもそも女性とは絶望的に縁がなかった。(略)
しかし、私が女ッ気のなかった生活を悔やんでいるなどと誤解されては困る。自己嫌悪や後悔の念ほど、私と無縁なものはないのだ。かつて私は自由な思索を女性によって乱されるのを恐れたし、自分の周囲に張り巡らされた完全無欠のホモソーシャルな世界で満足していた。類は友を呼ぶというが、私の周囲に集った男たちも女性を必要としない、あるいは女性に必要とされない男たちであって、我々は男だけの妄想と思索によってさらなる高みを目指して日々精進を重ねた。』

ハイで皮肉で自虐的な文章が、楽しい。
どう見ても、本当は彼女が欲しいのに、それを表では認めず、見栄っ張りで頭でっかちなムサ苦しい大学生活。
著者が京大の大学院在籍中の作品であり、サークル、飲み会、下宿、研究室・・・・と、その描写は、実にリアル。
私がいた仙台の大学の理学部での生活を彷彿させる。

主人公はしかし、3回生の時に、同じクラブの後輩「水尾さん」とつきあっていた。
そして、フラれた。
決して未練などない、と書いてあるけど、その行動はどう見ても、未練たらたら。
ストーカーまがいの行動にも「これは研究」と理屈をつけて、正当化しつつ、彼女に恋する新しい男とアホな戦争をして、似た者仲間たちと妄想をくりかえし、反クリスマス同盟なぞ結成して・・・・・

で、結局何が言いたいの?というと、水尾さんへの恋と失恋と再生の物語、なのかしら。

アホな生活を送れば送るほど、ちりばめられる水尾さんの描写が、愛にあふれていて切ない。
水尾さんは回想シーンでしか出てこないのだが、彼の回想する水尾さんは、とにかく愛らしい。それが切ない。

『駅のホームで歩行ロボットの真似をして、ふわふわ不思議なステップを踏む。』
『猫舌なので熱い味噌汁に氷を落とす。』
『きらきらと瞳を輝かせて、何かを面白そうに見つめている。』
『何かを隠すようにふくふくと笑う。』

何がファンタジーなのかというと、主人公の妄想世界が、現実アホ世界と折り重なって、境目がよくわからなくなるドサクサに、主人公は二両編成の叡山列車に乗って、水尾さんの夢の中へまぎれこむ。ごく自然に。
ただそれだけなのに、この淡い夢の世界の印象は、あとまで尾を引いて、心に残る。

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紙の本

ひねくれものたちの青春小説

2007/12/16 22:44

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:久我忍 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 太陽の塔を見たのはもう何年も前になる。
 当時同じ仕事をしていた友人と、やはり仕事の関係で向かった大阪で、初めてあの独特のフォルムを見たとき、
「かっこいー!」
 と声を上げて駆け出した友人のことを思い出して、そしてこの本を読んでみようと思った。


 主人公である「私」は交際していた当時から続けていた「水尾さん研究」を、彼女に袖にされてからも根気よく続け、その成果は14のレポート(原稿用紙に換算して240枚)を完成させるに至った。だがその後も彼の研究は続く。
 ふられてから1年近く彼女をつけまわす姿は明らかにストーカーだが、主人公はそれを「水尾さん研究」のためであると言い訳をしつつ、けれど恐らく、自分の行為が客観的に言えば「ストーカー行為」であるということを理解している。要はひねくれているのだ。主人公がひねくれているならば当然彼の独白で綴られる地の文も半端でなくひねくれている。そして主人公をとりまく周囲の仲間たちも、主人公と同じように水尾さんをストーカーする男もひねくれている。


 12月に入り街を浸食していくクリスマスに怯えつつ徹底抗戦の構えを見せ、夢玉を開いてみては「夢をなくしてしまった」と嘆き、他の大学生たちが送る「享楽的な生活」を嫌悪し、けれど時折、かつてはそんな幸福を求めた自分たちがあったことをふと思い出す。


 しかし、時には型にはまった幸せも良いと、我々は呟いたこともあったのではないか。


 主人公の独白があまりにひねくれているが故に、唐突とも思えるタイミングで挿入されるそんな一文がひどく寂しさを感じさせる。
 馬鹿馬鹿しくも続く日常。近づくクリスマス。水尾さんをストーカーする男との不器用な交流。ひねくれた主人公はそれらを乗り越えて、ひねくれたままではあるが幾つかの、それまではどうしても認められなかったものたちを認められるようになる。要は、ひねくれた大学生の青春小説というヤツなのかもしれない。

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紙の本

京都を舞台にあくなき妄想が炸裂!

2007/05/09 23:24

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:永遠のかけら - この投稿者のレビュー一覧を見る

京都を舞台に作品を書き続ける森見登美彦のデビュー作。
作者自身、奈良に生まれて京大生として過ごした学生生活が
この作品のベースになっているのでしょうか!?
とにかく、変です!!
登場する男子学生は、全員ひと癖もふた癖もあるツワモノ揃い。
考えることもやることもフツーじゃないんですが、
大学時代だからこそ、許されるという独特な時間が
よく描かれています。
モテない男子学生たちの、妄想とくだらないいたずらの日々・・・。
けれども、この絶妙なズレ具合、アリです。

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紙の本

京都を舞台にした報復絶倒の物語!

2016/02/18 09:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品は、森見氏の他の作品と同様、京都を舞台に、かつ片思いの「私」とその相手の女子学生を主人公にした物語です。「夜は短し歩けよ乙女」と通じるところのあるストーリーですが、私にはこちらの方がより一倍面白く感じられます。内容は、女子学生に振られたある男子学生が「研究」と称して、彼女の毎日の行動や行為の一つひとつを調べあげていくというものです。一見すると、ストーカー的な物語ですが、そこは森見氏の独特の筆致で、楽しく、面白く描いています。ぜひ、読んでみてはいかがでしょう。

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紙の本

太陽の塔

2015/11/24 20:02

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たのQ - この投稿者のレビュー一覧を見る

処女作には、その作家のすべてが出揃っているというのはよく聞く話だが、この森見登美彦氏もそうだった。四畳半神話体系、夜は短し歩けよ乙女、などに見られる氏の世界観はこの太陽の塔でも健在。また、内容の面白さもさることながら、本の程よい薄さもありがたい。

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紙の本

森見作品入門書です

2015/03/22 23:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る

本作は森見登美彦さんのデビュー作です。

他作品を読んだことがない人は是非この小説を読むことをおススメします。
理由としては、

・割と文章量が軽い(その代わり文章が若干粗い)
・猫ラーメンなどの他作品に通ずるネタが多い
・森見作品お決まりの「モテないダメ大学生」の描写が確立されている

といったところでしょうか。
この作品を気に入ったら「四畳半神話体系」や「恋文の技術」も読んでみてはいかがでしょうか。

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紙の本

「ファンタジー」とは空想・夢想のことなのだ。だからこれはファンタジー小説なのだ!

2010/07/22 17:59

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みす・れもん - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は日本ファンタジーノベル大賞受賞作だそうだ。
ファンタジーの定義を何とするか。
それによって、本書から受ける印象も変わるかもしれない。

「fantasy」をYahoo!辞書で検索すると「途方もない空想, 現実離れした想像, 夢想, 幻想」と出る。
それならば、まさに本書はファンタジーに溢れる小説である。

主人公の森本は京都大学の5回生。
以前、水尾さんという彼女がいたが、見事に振られた。
その後も、水尾さんをつけ回すが、彼曰く「ストーカーなどという愚かな行為ではなく、高尚な”水尾さん研究”なのだ」そうだ。
彼も、その周りにいる男たちも、変わったヤツらばかり。
そう、彼のそばには”男”しかいない。
そして、クリスマスという男女が浮かれまくる習慣を憎悪する。

彼らとて、女性に興味がないわけではないのだ。
しかし、女性に対する免疫が少ないのだろう。
それを認めるには自尊心が高すぎる。
故に女性と恋愛するオトコを軽蔑するという歪んだ論理を展開するわけだ。

この辺りの感情。
もともと歪んでいるものを正当化しようとしているだけに、非常に可笑しいというか、可愛らしいというか・・・(苦笑)。
妄想も妄想。有りもしないことを頭の中だけでこねくり回して、自尊心を傷つけまいとする。
それがまた、いじらしい。
妄想の末に起こす行動も本人たちはどこまで真面目なのかわからないが、とにかくバカっぽい。

誇り高く、そして不器用な男子学生のユーモラスな会話と行動。
予想外に楽しませていただいた。

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紙の本

時々置いてけぼりをくらいました。

2015/12/15 21:13

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

さえない大学生の妄想の物語。さえないけど京大生。
自分のもとを去った恋人(後輩)を研究としょうして見守る?付きまとう。
ちょっと気負った感じで時々ついていけないけど、言葉の巧みさはさすがです。

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