日米双方による徹底取材による事故の総括本です!
2018/07/23 09:20
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、約30年前に大事故を引き起こした日航機123便について、日本側だけでなく、米国運輸安全委員会、ボーイング社などが行った調査を、徹底取材によって同事故を総括した画期的な書です。墜落は避けることができたのか?誤射や撃墜は果たしてあったのか?など、調査の中で明らかになった事実を再度分析・検証してまとめた画期的な書です。
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投稿者:walkalone - この投稿者のレビュー一覧を見る
よくテレビ番組などでも、取り扱われる事件なので、このような本を読むことが多いけど、証言こそが重要なのではないかと思う。
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
積読本消化。「大阪空港でのしりもち事故、その上の修理ミスが重なり御巣鷹山の悲劇は起こった」という結論。というよりも、この結論ありきの論証なので、反論の余地がない印象。特に撃墜説についてはにべもない。残骸にはミサイルの証拠はなかったことやフライトレコーダーの記録を見れば一目瞭然とのこと。また墜落場所の特定が遅れたことは、「自衛隊も大慌てで、お粗末だった」ということ。私は証拠隠滅の疑惑は残ると思っていましたが、「修理ミスという単純な過失」が真相という本書の主張も理にかなっていると思ったのでした。
本書は良く出来た構成で、撃墜説は邪説という結論に上手く導いています。墜落直後、かなりの生存者がいた模様なので、墜落場所の特定が遅れたことは痛恨の一言に尽きるとともに、未だに撃墜説が根強く残る所以です。なぜ現場と反対方向を探して、徒に時間を浪費したのか。「お粗末だった」の一言で、モヤモヤ感は払拭できません。生存者を絶って、証人を消そうとしたと勘ぐられても仕方ないと思います。
ノンフィクション
2018/07/30 21:39
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投稿者:凄まじき戦士 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日航機123便墜落事故の事実を様々な証言の元に書いた本です。
フィクション抜きの事件のありのままが描かれているので、事件の真相を知りたい方は買って後悔しないと思います。
ただ、この事件に興味のある方向けの内容というだけで、何か画期的なことは書かれていないので過度の期待はしない方が良いと思います。
出版目的が透けて見える
2021/02/16 03:14
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投稿者:前野 - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず、客観的視点がありそうで、実は結論が決まっているのがバレバレ。
取材そのものが、ジャーナリストっぽく、足で稼いだ本気度を偽装しているのが明白。
取材する過程で疑問が生じたなら、「思う」ではなく、検証したり、会ったりしなければならない。何故、木村さんに会わない?
また、清水喜由さんは必須であるからよいが、同じ場所にいた肝心な人に会っていないのと、共同通信が最前線で持っていた情報を出せていない。時事に出し抜かれたのは知っているが、ピーコを連発したのは知っている。何故、身内に取材しない?
明らかな、当局から揉み消し依頼が来て、金をもらって本にしたという内容で、記者魂のかけらくらいしかない。(0ではない)
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まっとうに取材してるまともな本。日米多くの人に話を聞いて筆者なりにまとめていて好印象。ハドソン川の奇跡で不時着を決断し,乗客乗員全員の命を救った機長のインタビューも。やはり全ての操縦翼面を失った123便は何もできなかっただろうとのこと。
もう三十年以上前の事故だけど,いまだに関連本が後を絶たない。去年も夏に日航元客室乗務員のトンデモ本(撃墜説)や,日航元機長の手によるそれへの反論本が出ているらしい。
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共同通信社のニューヨーク支局勤務経験もある筆者が、米国滞在時の機会も生かし、日航機123便墜落事故について、主に米国側の事故関係者のキーパーソンたちに取材を試み、両国の様々な立場の人の証言をまとめた本。
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事故から33年経った今でも忘れられない大惨事。
調査委員会の報告では、急減圧による隔壁破損が事故の原因とされており、著者もその立場に立って、他の原因説を丁寧に消していっている。
しかし、ストンと落ちるにまでは至らないのがあの事故の奥の深いところ。
タイトルに「最後の証言」とあるが、新しい事実が浮かび上がってきた訳ではない。
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1985年の日本航空123便墜落事故については、これまで様々な立場からかなりの関係書籍が刊行され、またテレビのドキュメンタリーも何本も作られたが、それらと比べた本書の特徴は、ニューヨーク常駐勤務の利を生かして、アメリカの航空当局やボーイング社にかなり食い込んだ取材を行っていることにある。結論から言えば、運輸省事故調査委員会の最終報告書(圧力隔壁の修理ミスが原因)をほぼ追認しているが、機密解除となったアメリカ連邦航空局の公文書(特にアメリカの来日調査団のリアルタイムの報告書類)で裏付けをとったことは特記される。惜しむらくは、新書サイズであるため内容が相当圧縮されている感があること。できればハードカバーで出して欲しかった。
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なぜハードカバーで出版しないのだ、というくらい、丁寧な取材に基づいた「日航機123便墜落」事故を追ったルポルタージュ。
事故原因については事故調査委員会が出した報告書の結論に、基本的には賛成しながらも、撃墜説も含めて他の説の憲章もしっかりと実施しているところ、また、その説を全面否定しているわけではないところに、プロの書き手としての矜持が感じられた。
売れないと意味がないので、新書での発行となったのだろうが、ぜひハードカバーで出版してほしかった。
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https://kinoden.kinokuniya.co.jp/shizuoka_university/bookdetail/p/KP00014749/
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「日航機123便墜落事故」から39年も経つけど強く記憶に残っている。
随分前にも関連本を読んだけれど、それは自衛隊や米軍が関与しているのではなどといった陰謀論めいたものだったと思う。
この本の著者は、アメリカと日本で、たくさんの関わった人へ直接取材し、証言を集め、科学的根拠で詰めていっている。
ただこの事故は、決定的証拠となり得る事故原因とも言われている垂直尾翼などがいまだ相模湾に沈んだままということが残念でならない。
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この本を読んで日航機123便が墜落した状況やその理由が明確に分かりました。理由は簡単に言うと過去の尻もち事故の修理ミスであり、修理ミスにより、垂直尾翼が吹き飛び、そのことで飛行機が操縦不能に陥ったというものです。尻もち事故の修理に関わったボーイング社の職員が御巣鷹山での墜落事故の際、来日していてその時の様子が以下のように示されています。
「修理に深く関与したメンバーが(来日した)ボーイングの一員にいた。ジャンボ機の機体構造に詳しい人物だった。修理ミスの事実が(会議室で)公表された際、彼は全員の前で嗚咽し始めた。赤ん坊のように泣いていた。仲間が犯したミスの重大性を認識し、いたたまれなかったのだろう」(79P)
筆者は、アメリカでボーイング社の航空安全マネジャーだった方、ボーイング社の元社長(※1)やアメリカ司法省の検事だった方(※2)にもインタビューをしたり、アメリカ連邦航空局職員やOBが入る「国際航空安全調査官協会」の準会員にもなり、パーティにも出かけたりして真実を知るために努めています。また、日本では自衛隊機による撃墜説を訴えている青山透子さんにも会って話を聞いています。(180P)
この本を読んで一つ発見がありました。それは、アメリカではミスがあってもそれが「単純な過失であって、隠蔽や故意、意図的な不注意や手を抜いたりということが無ければ訴追というのは、不適当である又は故意がないと刑事的な立件は目指さない」(152P、172P)と考えらえているということでした。確かに人間はミスをする生き物です。真摯に一生懸命に頑張ってもミスをします。それを日本では「業務上過失致死傷」という罪に問われますが、アメリカでは問わないという風土の違いがあるということです。ミスをしてしまうことをどう捉えれば良いのか、私自身、考えていきます。
※1 ボーイング社長フランク・シュロンツ
※2 米司法省刑事局検事リンダ・キャンドラー
この本は、日航機123便がどうしてどのようにして墜落したのかということが分かりやすく、また、いろいろな情報を元に書かれた素晴らしい本だと思いますので、日航機123便の墜落について興味のある方にはお薦めします。拙いレヴューをお読みいただきありがとうございました。感謝申し上げます。また、厳しい暑さが続いていますのでどうかご自愛ください。
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残念ながら答えは書いてありませんでした。読み物としては面白いのかも知れませんが、米国側担当者の30年後の証言だけが新しい内容であとは事故調の報告書の反復と情緒的な物語りでした。報告書が結論づけた事故原因の裏付けや撃墜説や様々な疑問への科学的回答を期待しましたが客観的な分析や検証はごく僅かで、今回公開された米調査チームの報告書等の公文書もほとんど生かされていませんでした。消去法や状況証拠、見つかっていない物からの推論だけでは今までと何も変わりません。結局、本当の事は何も分からないまま、時間を無駄にしてしまいました。マスゴミの使命として、政府見解の追認、補強のために書かれた本なのでしょうか。
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森永卓郎のベストセラー本を薦められて読んでそんなバカなと思ってたどり着いたのが本作であった。
いろいろな方面から時と場所をこえたアプローチで一様の納得が得られよかった。