読割 50
電子書籍
餓死した英霊たち
著者 藤原彰
アジア太平洋戦争において死没した日本兵の大半は、いわゆる「名誉の戦死」ではなく、餓死や栄養失調に起因する病死であった──。戦死者よりも戦病死者のほうが多いこと、しかもそれ...
餓死した英霊たち
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
餓死した英霊たち (ちくま学芸文庫)
商品説明
アジア太平洋戦争において死没した日本兵の大半は、いわゆる「名誉の戦死」ではなく、餓死や栄養失調に起因する病死であった──。戦死者よりも戦病死者のほうが多いこと、しかもそれが戦場全体にわたって発生していたことが日本軍の特質だと著者は指摘する。インパール作戦、ガダルカナル島の戦い、ポートモレスビー攻略戦、大陸打通作戦……、戦地に赴いた日本兵の多くは、無計画・無謀きわまりない作戦や兵站的な視点の根本的欠落によって食糧難にあえぎ、次々と斃れていった。緻密な考証に基づき、「英霊」たちのあまりにも悲惨な最期を明らかにするとともに、彼らを死へと追いやった責任を鋭く問う、告発の書。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
太平洋戦争で亡くなった兵士の多くは、餓死や栄養失調に起因する病死者だった!という真実を突き付ける告発書です!
2020/04/16 10:25
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、太平洋戦争に従事して亡くなった日本兵士は、「名誉の戦死」として崇められていますが、実は、餓死や栄養失調に起因する病死の方が圧倒的に多かったという事実を暴いた告発の書です。著者は、その原因を、インパール作戦、ガダルカナル島の戦い、ポートモレスビー攻略戦、大陸打通作戦などで戦地に赴いた日本兵の多くが無計画で無謀きわまりない作戦や兵站的な視点の根本的欠落によって、食糧難に直面し、亡くなっていったと指摘します。同書は、「第1章 餓死の実態」、「第2章 何が大量餓死をもたらしたのか」、「第3章 日本軍隊の特質」という3構成で、太平洋戦争の真実を明らかにしていきます。
紙の本
とにかく読もう
2021/07/29 22:23
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人なら読まねばならない本がある。これはまさにその一つだ。自身も従軍経験を持つ著者が、日本軍の恐るべき実態を明らかにする。本書が教科書として読まれその歴史が広く共有されるようになれば、日本社会も少しはマシになるかもしれない。
電子書籍
兵站を合理的に考えられない日本の劣等性
2021/05/08 14:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:y0a - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分にとっては水木しげるの戦記マンガが、あの戦争における一兵卒の体験として真っ先に思い浮かぶ。本書は、その飢餓体験が必ずしも特殊な例ではなかったということの実証的な研究書である。
フィリピンでもっとも飢え死にが多く、実は中国大陸でも(その他の戦地全体でも)実質同様で、そもそも兵站(物資の動き)の考え方に問題あったのが日本軍なのだという話になっている。
歴史研究的にはその後様々な議論があるそうだが、本書が示した日本の戦争の杜撰さは、アウトラインとしては変わらないだろう。改めて読んで空いた口がふさがらない。ある程度知ってはいたが、総合的に示されると、非科学的・非合理的かつ、それゆえあくまで精神論的な当時の日本軍の考え方に、むしろ世界の中での日本文化の劣等性を感じざるを得ないほどだ。残念だが、公平に見てそうなる。
昨今のコロナ禍においても、オリンピックをやるやる言いながら、先進国(?)の中で完全にワクチン接種が遅れている日本は、今も兵站についての考え方が何ら改善されていないのでは?という思いに、どうしてもつながってしまう。どーすりゃいんだろうなぁ。