高畠素之の亡霊―ある国家社会主義者の危険な思想―(新潮選書)
著者 佐藤優
『資本論』を日本で初めて翻訳した言論人・高畠素之はマルクス主義の欠点に気づき国家社会主義へと走った。それはなぜか。キリスト教を棄て、性悪説を唱えた不世出の知性が現代に突き...
高畠素之の亡霊―ある国家社会主義者の危険な思想―(新潮選書)
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商品説明
『資本論』を日本で初めて翻訳した言論人・高畠素之はマルクス主義の欠点に気づき国家社会主義へと走った。それはなぜか。キリスト教を棄て、性悪説を唱えた不世出の知性が現代に突きつける民主主義・資本主義の陥穽と、暴力装置としての国家の本質とは。高畠に強く影響を受けた著者が危機の時代に向けて放つ「警世の書」。
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本当に世の中は良くできるのだろうか
2018/07/03 19:51
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YUJIRO - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書で取り上げられている高畠素之は、初めてマルクスの資本論の日本語訳を行い、資本論を日本に紹介した人物である。
本書でも度々言及されるが、高畠素之の資本論理解は、著者がよく使用する言葉である「マルクス経済学」に準じており、その意味で、資本論の論理を本書を通じて学ぶことができる。同時に、独自に日本語訳を成し遂げ、このような資本論理解を成し遂げられた高畠素之の優れた知性に驚かざるを得ない。
高畠素之は、性悪説に立って、人間を理解し、資本の悪には、国家の悪で対抗することを主張している。
筆者は、この点を紹介するとともに、ファシズムの魅力と危険性を読者に伝えようとしている(主張としては危険性を訴える方がメイン)。
但し、自分が読んだ印象では、ファシズムについて7:3で肯定的な印象を受けた。
『資本論』を三度訳した人物の思想
2022/05/08 08:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:文学少年A - この投稿者のレビュー一覧を見る
国家が市場に介入して所得配分を通じて社会格差をなくそうという考え方が広がっている。しかし100年前にマルクスの『資本論』を三度翻訳した高畠素之はマルクス主義の欠陥に気づき、のちに国家社会主義に転じた。
本書は、生前の彼の著作物から彼の思想を見てみるというこころである。