- 販売開始日: 2018/12/14
- 出版社: 柏書房
- ISBN:978-4-7601-4984-1
日本のヤバい女の子
著者 はらだ有彩
イザナミノミコト、乙姫、かぐや姫、虫愛づる姫、皿屋敷・お菊――。日本の昔話や神話に同情するエキセントリックな「女の子」たち。キレやすかったり、とんでもないものをくれたり、...
日本のヤバい女の子
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
商品説明
イザナミノミコト、乙姫、かぐや姫、虫愛づる姫、皿屋敷・お菊――。
日本の昔話や神話に同情するエキセントリックな「女の子」たち。キレやすかったり、とんでもないものをくれたり、そもそも人間じゃなかったり。自由奔放な彼女たちは抑圧にさらされながらもその生を駆け抜けた。
著者は、友達とおしゃべりするように、彼女たちの人生に思いをいたして涙を流し、怒り、拍手と賛辞を送る。ときには、ありえたかもしれないもう一つの人生を思い描く。時空と虚実を飛び越えたヤバい女子会が、物語という呪縛から女の子たちを解放する。
ウェブマガジン「アパートメント」の人気連載を、大幅加筆・修正しての書籍化。ほ優しくもパワフルな文章に、フレッシュなイラストが映える、懐かしくて新しい昔話×女子エッセイ、ここに誕生!
【推薦コメント】
松田青子(『スタッキング可能』『おばちゃんたちのいるところ』)
「幼い頃、昔話に出てくる彼女たちがかっこよくて、面白くて、大好きだった。
やっと会えたね、うれしいね。わたしたち、積年の呪いを解き合って、どんどん自由になっていこうね。」
こだま(主婦、『夫のちんぽが入らない』『ここは約束の地』)
「前書きで完全に心を掴まれた。ここで本を閉じたら大事なものを見失うような気がした。
乙姫に、お菊に、ギャル。古今を生きるすべての女の子に「あなたはどのようにも生きられる」と手を差し伸べる。とびきり新しい昔の話。」
瀧波ユカリ(作家、漫画家、『臨死!!江古田ちゃん』『ありがとうって言えたなら』)
「はらだ有彩は、昔話の中に息づく女たちの声なき声に耳をそばだて、「とてもわかる」と手を握り、その素顔と本心を色鮮やかに蘇らせるサイキックでありアーティストだ。
昔話の女たちと今の私たちが時を超えてわかりあう瞬間の、震えるような喜びをどうか体験してほしい。」
清田隆之(桃山商事代表、『生き抜くための恋愛相談』)
「これは千年の時をこえるガールズトークだ。痛みに思いを馳せ、無念に寄り添うその姿を見て、友情に最も不可欠なのは「想像力」だと確信した。
弱みを見せ合えない俺たち男が、いま最も学ぶべきものではないだろうか。」
富永京子(立命館大学准教授、『社会運動と若者』)
「文句言いつつ尽くす女子、無理なく遠恋こなす女子、マニアックな趣味に夢中な女子。あなたの友達で、あなた自身でもある、あなたを傷つけない「あるある女子」の話です。」
金井真紀(エッセイスト、『パリのすてきなおじさん』)
「古典に出てくる女の子を「読む」のではなく、「ツッコむ」「こねくり回す」「じゃんじゃん飛躍させる」スタンスが斬新。それってつまり「愛する」ってことだ。作者の愛を浴びて、女の子の端くれであるわたしは元気になる。」
市原悦子(女優、「まんが日本昔ばなし」語り)
「私がやる昔話の役柄の中で一番好きなのは山姥です。聞いた皆さんも山姥が合うとおっしゃいます。山姥は人恋しさと、優しさと、恨みと、叶わなかった夢とが、人の何百倍もあるのかしら。だからこそ山姥は魅力的なんだと思います。彼女達とこの本で再会出来て嬉しいです。
女はみんな花なのよ。自分を好きになってヤバい女の子になりましょう。」
目次
- I いなくなる女の子たち
- 献身とヤバい女の子―――――おかめ(おかめ伝説)
- 秘密とヤバい女の子―――――うぐいす女房(見るなの座敷)
- 失望とヤバい女の子―――――女盗人(今昔物語)
- 身だしなみとヤバい女の子――虫愛づる姫君(堤中納言物語)
- II キレる女の子たち
- 我慢とキレる女の子たち―――飯食わぬ嫁
- 仕事とヤバい女の子―――――鬼怒沼の機織姫
- 第二の人生とヤバい女の子――鬼神のお松
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
またー、おおげさじゃないのと読んでみたら確かにちょっとヤバいかも。
2018/11/30 21:59
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔ばなしにツッコむという発想がなかったです。
あらためて考えてみると、なるほどそれは言えるかもと思いました。
主張が明確なので興味深いですね。
読んでいるこちらも考えがいろいろとめぐります。
誰もが当たりまえと思っていたお話を取り上げているので
新鮮でした。
昔話のエッセンスを現代風の語り口調でまとめ、
持論を展開したりアレンジした二次創作をくっつけたりなど、
物語の個人レベルの楽しみ方を文章上で展開しています。
いくつか注文をつけたい部分もあります。
お布団シーンの描写が直接的な単語であるとか、
文章で冗長的な部分が目についたりする点です。
もう少しすっきりするとよかったと思いますが、
それはそれとして視点が面白いですからね。
総じて楽しいという雰囲気を味わいたい感じです。
かぐや姫。贈り物とヤバい女の子という章です。
求婚者になぜ無理難題をふっかけたのでしょうか。
いずれは月に帰る身だから?
おじいさん、おばあさんと暮らしたかったから?
この本は意外な切り口から攻めてきます。
プレゼントの指定があったということは、
達成できれば結婚できるという了解が成立しています。
しかし、結婚はついに一度も訪れませんでした。
求婚されれば見知らぬ人でも自分を差し出すという
女性の幸福のガイドラインに一石を投じたかったのかもと
まとめています。
いやいやいや、だって結婚すると困るからでしょう……と考えつつも、
本当に困るんだっけ、だって月の使者は最強じゃんと考え直すと
自分の足元がゆらぎはじめます。
誰と結婚しても、月に帰るのなら関係ないという
考え方もとれるはずです。
すると、モノ扱いされる女性という当時の一般常識から
脱却しようとする話?
ぐるぐると頭が回りますね。そんな章がいっぱいです。
考えるのって楽しいですし、昔話が題材だと共通の土俵に
立てるからなおさら乗っていきやすいです。
知らない話もちらほらあって、なんだか得をした気分になる
一冊でした。
題材はいい
2018/10/07 14:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
このお話を書こうというのは、面白そうでよかったなと思いますが実際に読んでみると、なんだか、うーんって感じで記憶に残らない。