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ハワイに移住した日本人が見たハワイ
2020/06/27 07:42
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投稿者:Tommie - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本のタイトルは「ハワイの歴史と文化」なので、普通にハワイの歴史や文化について書かれているものと期待して購入したのですが、実際の内容は「ハワイに移住した日本人が見たハワイ」といった内容だと思いました。
ハワイの歴史も文化もすごくあっさりと書かれていて、殆どは日系人がどう感じたか、という主観的なものです。もちろんそういう証言も知りたいのですが、それが「ハワイの歴史と文化」の全てではないはずです。ハワイにとって重要な歴史的人物や出来事も書かれていなかったり、日系人の話も一部を切り出して書いているようで、いまいち参考にならなかったです。今のハワイ文化には日系人のイノベーションがかなり採用されていますが、それには一切触れられていません。ただただ日系人が日本人をよく思っていないという感じしか印象に残りませんでしたので、そういう意図で書かれた本だと感じています。
この本ではハワイの歴史・文化、日系人の歴史・文化など、全てにおいて期待した半分も満たされませんでした。言いたくは無いですが、無料で読めるWikipediaのほうが詳しいです。お金を払う以上、さらに歴史・文化を掘り下げたものを期待したのですが、残念です。
あえて参考になったことを上げれば、他国の歴史文化と同じく、キリスト教がハワイの伝統文化を破壊したことや、外国人参政権が王国を滅ぼしたこと、が参考になりました。
「ハワイの歴史と文化」に詳しい本をお探しの人にはお勧めしません。
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現代の「ハワイ」についてしか興味がない人にぜひ読んでいただきたいと思いました。新書なんで詳しくないかもしれませんが歴史を知る入門書になります!
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私たちには「南の楽園」というイメージしかないハワイ。
ハワイのサトウキビ産業が好調になり、人手不足の解消として日本からの移民を募ったのは明治のこと。
そんな移民の苦労はもちろん、ネイティブ・ハワイアンの苦労の他、ハワイの産業の移り変わりを含め痛々しい歴史も知ることのできる本。
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ひろくポリネシア文化や神話、性愛観(例えば、ハワイ王室の近親婚とか、太平洋民族に共通する同性間の性愛行為、などのトピックに関する言及も乏しいため、題名と中身とがそぐわないのではないかとの感にとらわれました。
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ハワイ在住の日本人は第二次世界大戦開始時に全体の半分だったということに衝撃を受ける。
それで爆撃を受けた際はすごく大変だっただろう。
100年前の移民の歴史など、知らなかったことばかり。
ただの楽園の土地ではない、ハワイ(特にハワイ島)などの歴史が分かる本。
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[ 内容 ]
ハワイ―世界中の観光客を魅了する太平洋の美しい島島。
十八世紀以来、欧米、そしてアジア諸国から多くの移民が来島し、定着・活動してきた。
しかし、異人種、異文化との接触が、ネイティヴ・ハワイアンに苛酷な歴史を強いてきたことも忘れてはならない。
本書は、日本との交流に光をあてながら、楽園イメージの奥に横たわる、もう一つの現実を浮かび上がらせ、ハワイ文化の力強い流れを描き出すものである。
[ 目次 ]
第1章 移民たちのハワイ(サトウキビとピクチャーブライド;移民到来;日本人移民の生活;戦後の日系アメリカ人)
第2章 リメンバー・パール・ハーバー(パール・ハーバー攻撃の日;戒厳令下のハワイ社会;戦時下の日系人;戦争の言説)
第3章 「憧れのハワイ航路」(日本からのハワイ観光;ハワイ観光団;バブルとハワイ観光;観光王国ハワイ)
第4章 これからのハワイ(南の島のハメハメハ大王;ハワイ小史;あらたな「伝統」)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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目次:プロローグ、第I章 移民たちのハワイ、第II章 リメンバー・パール・ハーバー、第III章 「憧れのハワイ航路」、第IV章 これからのハワイ、エピローグ、注記、参考文献、ハワイ史年表、ハワイの音楽
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ピクチャーブライドの話は初耳だったので、現地で娘の結婚式の司式をした牧師に訪ねてみたら、よく知っていた.これもハワイの歴史なのだと感じた.実際に現地でワイキキの海岸を歩くと、平日にあのような人数の各国人がバカンスを楽しんでいることに驚いた.
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ハワイの歴史と文化ということですが、ハワイに移住した日系ハワイ人の歴史に重点がおかれた本です。そのため、我々日本人が読むと、日系人の視点でハワイの歴史を学ぶことができるので、その点興味深く読むことができます。
従って、ネイティブハワイアンのことについて、もっと深く知りたい人にとってはやや不満な内容に思えます。
そんな本ですが、ネイティブハワイアンの西洋文明への対処の仕方は、日本の明治維新のようにある意味成功していて、ハワイアンのポテンシャルの高さに唸らされます。いや、日本以上に原始的であったと思われるハワイアン、特にカメハメハ大王が、西洋の文明を取り入れながらハワイを統一し、その後も近代国家を成立させるなどは、彼のリーダーシップと組織力に関心させられます。
もっと詳しいハワイアンの歴史が知りたくなりました。
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多くの日本人にとって、ハワイは旅行の目的地としてしか見ないだろうが、単純な「楽園ハワイ」のイメージからは程遠い、ハワイがくぐり抜けてきた様々な歴史や、ハワイに住む人々、ハワイにやって来る人々について、主に歴史的な観点から述べたもの。具体的にはサトウキビのプランテーションで働く移民たち、真珠湾攻撃から始まる大戦の中でハワイに生きた日本人、ハワイブームでハワイに出かける日本人、ハワイ王国の成立と滅亡を中心としたハワイ小史について説明されている。
放送大学の面接授業で「ハワイの歴史と文化」という授業をとったので、その行き帰りで読んだ。今度、はからずも初めてハワイに行くことになりそうで、静岡まで授業を受けに行った。本は写真も多く紹介されており、読みやすい。巻末には著者独自のハワイの音楽紹介もある。参考文献や読書案内もすごくしっかり載っていて、ハワイアン・スタディーズの導入にもなるかもしれない。
個人的には「ハワイ王国」と言うと「悲劇の歴史」みたいな感じでしか捉えられず、カメハメハ大王も「最後の女王」もみんな悲劇の人、くらいにしかイメージしてなかった。実際にはカメハメハは案外好戦的な人で、悲劇的では全くないな、という部分が最も印象的だった。あとキリスト教に改宗している王も結構いるようだし。日系移民の話とか、第二次世界大戦中の日本人の様子など、具体的な人のエピソードが多く出てきて、よく分かる。
本の話ではないが、放送大学の講義で考えたことをここにメモしようと思う。「ポリネシア人の到来」、「西洋人の到来」、「ハワイ王国の成立と崩壊」以外で、19世紀までに起こったことで三大ニュースを挙げるなら、という話があった。おれは「カメハメハの死」、「キリスト教の伝来」、「土地私有制度」だと思う。カメハメハが死んだので、白檀貿易が盛んになり、それがきっかけで貴族が破綻していったから。宣教師が来て、キリスト教の価値観を押し付けると同時に、文字が伝来したから。これまで神の土地だったのに、私有を認め、ついに外国人まで私有できるようになったので、サトウキビのプランテーションが行われるようになったから。というのがそれぞれの理由。いずれにしても、ハワイが太平洋の真ん中にあるという地理的なユニークさによって、こんな歴史を歩むことになっているのだと思った。(13/12/08)
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ハワイの歴史と文化について、特に日本との関わり、
移民した日系人の歴史、文化、暮らしぶりを中心に描く。
内容は分かりやすく読みやすい。
考えさせられる点もあり、入門書として適していると感じた。
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家の本棚にあった本。できるだけ筆者の主張が抑えられていて、論文の形式にのっとって書かれている。国の歴史について論じるとき、それが重要かつ繊細な問題であることを認識すべきだと思うので、この本の論じ方には好感がもてた。
いくつか印象に残った部分を書く。
日系人の日本に対する帰属意識について。特に2世3世の日系人は、自身のルーツを日本に感じながらも、ハワイ市民やアメリカ国民としてのアイデンティティを確立しているという。「日本人」でありながらも、「ハワイ市民」、「アメリカ国民」としての意識をもつ(p52)とある。(だからハワイに住む日系人に、安易に「いわゆる日本人」的なイメージの押しつけをしてはならない。)日本で育った僕には、その意識は斬新に思えた。今後、日本がより多くの移民を受け入れたり、日本から多くの人が移民として海外に渡ったりすると、日本人という概念が変化するだろう。このような変化はおもしろいと思う。
そして、ハワイがグローバル経済に組み込まれていく過程も印象的だった。ジェームズ・クック来航以前のハワイのなんと魅力的なこと。島ごとに王がいて、その下に首長がいて、神官がいる。アフプアアと呼ばれる、扇状地が集落の単位である。(この扇状地で区切る発想もおもしろい)人々は漁をしたり、タロを育てたりしながら生きている。火山を神聖視し、詩や踊りで神々を祀る。
しかし、このような生活は外的世界との関わりで崩される。ヨーロッパ人に白檀が高く売れるので、山の白檀はすべて切り倒されてしまった。サトウキビのプランテーション栽培が始まり、サトウキビ畑が広がる。さらに時代が進むと、軍事需要、観光需要に応えるため、ビルが立ち並びショッピングモールができるようになる。こうしてまた、特徴のないまちができてしまう。
グローバル化は、世界をひとつの論理で支配しようとする動きなのか。その論理のせいでかき消されてしまった風景、言語や習慣、コミュニティが、ある。
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大変興味深く読むことができた。その歴史はどこか沖縄に似ている。もちろん、違う歴史ではあるけれど。日本との関わりも深く、知らないことも多かった。歴史を学ぶ楽しさを久しぶりに味わった気がする。
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●ハワイと日本との関係を中心にハワイ史を記述している。とりわけ日系人社会については詳しく書かれていると思う。
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2019年11月18日読了。
⚫️1820年に最初の宣教師が到着。
⚫️カメハメハ2世(1796〜1824年)の治世のもとでは、
カメハメハ1世の妻であったカアフマヌが政治的実権を
握ったが、彼女は伝統に固執しようとする敵に対抗する
ためにキリスト教に改宗した。
その結果、キリスト教を支持するハワイアンの貴族も
増えてきた。数多くのハワイアンがキリスト教に
改宗し、カプと呼ばれる(禁忌)に基づくハワイの
伝統的な宗教を信じるものの数は減っていった。
⚫️戦時中、ハワイに暮らす日系人のナショナリティ的な
意識はアメリカ人。
ダニエル・イノウエも片手を失いながらもアメリカの
ために戦った。
⚫️P123
ハワイはサーフィンの発祥の地である。
カメハメハ大王のサーフィンの達人だったという話が
ある。
⚫️最初にハワイに人が渡ったのは、西暦300年から
750年位の間だと言われている。
人類学的にはポリネシア文化圏に属する。
これは、西はトンガから東はイースター島まで、
南はニュージーランドから北はハワイまで、
太平洋一帯に広がる大文化圏である。
⚫️P181
イギリス人のジェームス・クック船長が2隻の船で
ハワイにやってきたのが1778年1月18日。
⚫️カメハメハは西洋との貿易に熱心だった。
〜白人商人が求めたのは、「白壇の木」だった。
白壇はハワイではイリアヒと呼ばれ、香しく、
王や貴族はその粉末を衣服にまぶしていた。
〜白壇の香りは中国でも大変に好まれ、香木や漢方薬と
して使われたり扇子などの工芸品に加工されたり
していた。