ルワンダ中央銀行総裁日記 [増補版]
著者 著:服部正也
一九六五年、経済的に繁栄する日本からアフリカ中央の一小国ルワンダの中央銀行総裁として着任した著者を待つものは、財政と国際収支の恒常的赤字であった-。本書は物理的条件の不利...
ルワンダ中央銀行総裁日記 [増補版]
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商品説明
一九六五年、経済的に繁栄する日本からアフリカ中央の一小国ルワンダの中央銀行総裁として着任した著者を待つものは、財政と国際収支の恒常的赤字であった-。本書は物理的条件の不利に屈せず、様々の驚きや発見の連続のなかで、あくまで民情に即した経済改革を遂行した日本人総裁の記録である。今回、九四年のルワンダ動乱をめぐる一文を増補し、著者の業績をその後のアフリカ経済の推移のなかに位置づける。
目次
- 1 国際通貨基金からの誘い
- 2 ヨーロッパと隣国と
- 3 経済の応急措置
- 4 経済再建計画の答申
- 5 通貨改革実施の準備
- 6 通貨改革の実施とその成果
- 7 安定から発展へ
- 8 ルワンダを去る
- 増補1 ルワンダ動乱は正しく伝えられているか
- 増補2 「現場の人」の開発援助哲学
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中央銀行の力を教えるとともに、経済政策のありかたを示す名著
2012/10/04 11:11
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山形浩生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんとODAでルワンダの中央銀行の総裁になってしまった著者。中央銀行の帳簿つけから自分でやるというひどい段階から、だんだん現地に入り込んだ旧宗主国利権やら無能な援助関係者やらの力関係が明らかになり、それを崩して本当に意味のあるマクロ経済政策をうちだし、ルワンダ経済をたてなおした。もちろん当人自身の話なので手前味噌はあるかもしれないが、セオリー通りのことをすればセオリー通りの結果が得られるという、いまの日銀にツメの垢を煎じて飲ませたいような本。最後のほうはバス経営とかすごいミクロなところまでに入り込むのはびっくり。
著者が帰国して十年ほどで、ルワンダはあの悲惨な大虐殺の舞台となる。それについてもちょっと増補では触れられている。
本当にあったウソのような話
2015/09/30 00:16
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は実際にルワンダの中郷銀行総裁を務めた日本人。
彼が、彼の地で経験することはまったくの異世界のような出来事。
しかし、彼は誠実さと大統領の信頼を得て、ルワンダの改革に乗り出し、見事に成功する。
その後、筆者がルワンダを去った後に悲惨極まる内戦に突入するのであるが…
makis
2019/05/11 22:13
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:makis - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を経済学を学ぶ前に読みたかった。金利とか物価とか大学の単位のためだけに学び頭に叩き込みはしたが、全く現実とリンクしてこなかった。でもルワンダの経済と著者の格闘を読めば、人の生活を守る大事な基礎知識だったのだと気付かされる。
民族資本の形成
2023/01/09 18:44
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
ルワンダの中央銀行に赴任し、ルワンダ経済を立て直した筆者の経験が述べられている。急速な経済成長を目指して失敗したアフリカ諸国とは異なり民族資本の形成を目指してルワンダ人が国を経営できるように考えて施策を進めていく様がよくわかる。筆者退任後ルワンダ動乱で悲しい歴史を辿ることになったルワンダだが最近は治安も安定して経済も発展しているようで今後は安定した国が続くように願う。
お薦めの一冊
2022/01/29 17:08
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:暴れん坊将軍 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は面白い。私は電子技術者としてサラリーマン生活を送って来たので、金融や銀行まして中央銀行等は全くの門外漢である。
しかしここに書かれているのは、ひとりの日本人が世界の舞台で信念を持って仕事に情熱を傾けた記録が示されている。
自叙伝なので多少の割引は必要かもしれないが、著者の誠実さは十分に感じられる。
もっと広く知らしめたい一冊であり、特に若い人達に読んでもらいたい本である。
財政再建を成し遂げた男たちのドラマ
2018/11/18 16:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コンドル街道 - この投稿者のレビュー一覧を見る
Twitterで「リアル異世界なろう小説」と言われて話題になったノンフィクション。
ルワンダの中央銀行の総裁となった日銀マン。ないない尽くしの状況から税制の歪みを正し、財政健全化を目指す。
そこにあるのは国民を豊かにし、健康で文化的な生活を送れるようにするのが財政であり政治である、という姿勢だ。
安易な増税を戒める箇所など今の財務官僚に諳んじられるまで読み込ませたいところである。
増補でルワンダ虐殺について触れられているが、欧米(とそれに引っ張られる日本)の見方が偏ったものであることを示しており、興味深い
開発国
2017/11/30 18:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の援助の姿勢が海外で役人立った事例がよくわかる。時代が進んで今では同じような手法が通じないかもしれないがその姿勢は普遍的なものがある。後日譚もあり著者の思いれや現地での温かみのある交流の姿が目に浮かぶようだ。金融に詳しければなお理解が進むがそれほどわからなくても援助姿勢は参考になる。
ライトノベル要素は別にない
2023/06/21 17:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nizi - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白い内容だが、ライトノベル的文脈から読み解くのはずれている。
これぞ国際貢献
2021/05/31 10:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のりちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
アフリカの小国とは言え中央銀行総裁の職務は誰もが出来るものではない。そこに自分の信念をかけた著者には敬意しかない。本書をよめば組織や国のつくり方の原則と考え方が一杯見えて来る。
面白さが分からなかった
2021/06/29 08:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のっぴー - この投稿者のレビュー一覧を見る
経済の事、国家予算の事。これらについて解らないとついていけない内容。
金融が、国債が、為替が、外貨がの連続で最後までよく解らなかった。