エストニアはいいぞ!
2019/05/27 20:58
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投稿者:IJ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今まで名前を聞いただけの国だったエストニアについて、詳細に書かれている一冊。
人が少なくお金がないところから始まって、どのようにしたら最短で幸せになれるか模索した結果が、世界でもトップクラスのIT先進国になった。
戦後の日本が高度経済成長を成し遂げたことに似てる。
日本も高齢化社会で人が減ってきてるので、エストニアをヒントに未来へ歩んでいくことが必要なのかもしれない。
デジタル世界の未来
2019/04/22 14:10
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投稿者:だい - この投稿者のレビュー一覧を見る
1 行政のデジタル化
出生届を含め、行政手続きの99%をオンラインで済ますことができる。
基本的に24時間365日稼働しており、時間に縛られる事がない。
デジタルICカードの認証機能
2種類の電子証明書(認証用と署名用)である。
暗号技術を生かしたものであり、署名と同様の機能も持つ。
利用者にとって無駄な時間を省き、便利で快適なオンラインサービスを目指す。
旧ソ連からの独立→IT立国としての国づくり
住民登録・税務・医療情報など「バラバラのDbを繋ぐ」
→エックスロード
エストニアの技術力を代表する分散型データ交換基盤システム。
政府データと民間データを一本の道で繋ぐとともに、アクセスの透明性を高めた。
KSIブロックチェーン技術を用いて、データ改竄を防止する。(データの完全性を担保)
2 国民のデジタル化
イーレジデンシー(e-Residency)
政府が外国人を「仮想住民」と認め、仮想居住権を与える制度。
ビジネスから国境という鎖を外し、合法かつ透明性を持ってグローバルに活躍する人に自由を与えるもの。
ITを利用して産業を育成し、国境を越えて頭脳を集めるのが狙い。
※領土が奪われて、国民が散り散りになっても、国民国家データさえあれば再建できる。
デジタルノマドビザ構想
政府がグローバルフリーランサーに365日の居住を許可。
フリーランスから見たエストニアの魅力
・デジタル社会
・自然が豊か
・オープンマインド
・ワークライフバランス
・多様性
3 産業のデジタル化
スカイプを産んだ国エストニア
エストニアン・マフィア
スカイプ出身者(スカイプ・マフィア)の次の世代の起業家達
スカイプ出身者が自ら投資家となって次世代に投資をするケースが増えている。
(エンジェル投資家)
起業活動を表す「総合起業活動指数」
・エストニア 1位 日本 50位 (54ヶ国中)
小国ゆえ国内にマーケットはなく、最初からグローバル向けの開発となり、海外ファンドとの関係を築くための交流も積極的。
エストニアのスタートアップはある程度成長すると、拠点を英米に移し、グローバル市場を狙いに行く。
営業やマーケティング人材は留めれないが、本社・研究開発拠点は残して成長基盤としている。
日下氏(2015年起業のため移住)
「トークン・エコノミー」という新しい経済のあり方を模索。
信用が信用を生む、信用をベースとしたトークン・エコノミーを築こうとしている。
4 教育のデジタル化
独立時に導入した新たなカリキュラム
・問題解決能力
・民主的な意思決定
・批判的思考力
・個人的責任の自覚
タイガーリープ
全ての学校にパソコンを配備し、インターネット環境を整えるプログラム。
イースクール(電子教育システム)
成績だけでなく、出欠、宿題の状況や学校とのコミュニケーション手段として85%の学校に導入。
〇つまらなくない未来を描くカギ
・自分はどうありたいかを主体性を持って、テクノロジーを使いこなす。
・どこでも働けるという「新しい働き方」を身につける。
・エコシステムのコミュニティの中で共に成長する。
・一旦学習したことを意識的に学び直す(アンラーニング)ことで、新しい環境に適応していかねばならない。
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エストニアの電子政府の取り組みを紹介した一冊。
内容は非常に刺激的で面白い。
私がIT技術者であるからかも知れないが、テクノロジーを使って様々なことを効率的に行っていることは日本でも是非やってほしい。
ブロックチェーンを導入することで、一番効果があるのは、公的な手続きだと個人的には思っているので、
日本でも取り入れられるといいな、と思いました。
日本のマイナンバーはユアナンバーである、という指摘はもっとも。
制度の再構築が必要ですね。
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<目次>
はじめに いま、なぜエストニアなのか
序章 僕がエストニアに衝撃を受けた理由~現地で見つけた「つまらなくない未来」
第1章 なぜ「何もない国」がIT先進国に変われたのか?~政府をデジタル化する。
第2章 なぜ世界中のトップ人材はいまエストニアを目指すのか?~国民をデジタル化する。
第3章 なぜ130万人の国がユニコーン企業を次々と輩出できるのか?~産業をデジタル化する。
第4章 AI時代でも活躍できる子を育むためにエストニアは何をしているのか?~教育をデジタル化する。
終章 「われわれは常にアップグレードする」~エストニアの現在、過去、未来
<内容>
失礼ながら、この本を知るまで「エストニア」という国を全く知らなかった。「大関把瑠都」の故郷くらいか。しかし、人口が少ないゆえか、旧ソ連時代に数学や暗号関係の施設があったためか、政府も産業も教育も国民も、IT時代へとスムーズに進行し、常にアップデートしている。国民性なのか、既得権を訴えるものは少ない気がする。ある意味、21世紀の理想の社会があるような気がする(むろん、マフィアなどの裏社会もあるらしいが…)。翻って日本を鑑みると、あれもこれもダメだろうな!という失望感が漂う。若者がおじいさん、オジサンたちを打倒してしまわないと。若者はいまの日本にに閉塞感を感じつつ、教育のおかげか、飼いならされている気がする。それでは日本は消滅するしかない…。
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エストニアが国家の生き残りをかけて電子政府に舵を切ったこと、スタートアップ支援を国を上げて「ハコ」の面ではなく実際の資金やネットワーク的な側面から支援していること、「実利」というか「結果」を出すことを重視していること(森林クリーンアッププロジェクト―Let's do it!)、市場規模の小ささから、スタートアップは初めからグローバルを目指すこと。
教育現場でも、ロボットを実際に動かすなどtechとlogical thinkingを醸成しようとしていること。
市場規模も小さく、マーケティング力も低いという弱点も自覚し、グローバル展開のためのR&D拠点たろうとしていること。
もう少し技術的に突っ込んだ話かと思っていたため、やや思っていたのとは違っていたものの、ある程度エストニア流の電子国家のつかみを得るには良い本だと思う。
政府の仕組み(x-road, e-residency)から新しいビジネスを生み出す、という点が面白い。
日本だと、政府の仕組みは政府の仕組み、それとスタートアップ支援は別モノ、という発想になりがちだけど、x-roadであらゆる情報をつなぐこと、それから、e-residencyで電子的な起業を行いやすくすること、で世界中の人材を集めるようなビジネスも生まれる。
政府の「顧客主義」という言葉にも象徴されるが、制度がユーザーにとって何のメリットがあるか。
マイナンバーよりもずっと使いやすく、信頼性も担保(他人の情報に不当にアクセスするには多額の罰金)とか、もう少し掘り下げて学んでみたい。
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ブロックチェーンについての講演で、エストニアは進んでいるという話を聞いて、状況が知りたいと思っている矢先にこの本に出合った。ソ連から独立した時に、ソ連の人たちが去り、セキュリティの研究所が残り、数学に優れた国民で、なおかつ、人口が130万人しかいない。この状況を電子政府を作ることによって、365日24時間、役所に行かなくても各種の手続きができ、より良い国にしたという話。冬は寒い国なので、夏はエストニアで働き、冬は暖かい国で働く人もいるとか。外国人でもビザが電子申請でき、会社もすぐに作れると。小さい国がITで諸外国に負けないようになるという日本政府も参考にして欲しい。
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エストニアが取り組んでいる成功体験を与える環境づくりを事例を示しながら説明されてますね。特に第4章最後の次世代リーダーを育む節と、終章のエストニア大統領へのインタビューは、とても素晴らしい内容だったと思います。
これから更にアップデートしていくことを期待したいですね。
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今の日本に蔓延っている閉塞感を打ち破るヒントが多くあると感じました。将来的にこの本をこのタイミングで読んでおいてよかったと思う日もきっと来ると思います。
この本を読むまで、AIやブロックチェーン等の最近話には良く聞くけれど実用的にはどういう可能性を秘めているのかイメージできませんでした。しかし、本書で紹介されているエストニアの実施例でこういうことができるのかと視野が始まったように感じました。
最近よく、オープンイノベーションしようと多くの会社が主導的にトップダウンで取り組みを行っているという話を聞きます。この本を読んで、本当にイノベーションに大切なのはは、実際にモノを扱っている人の熱い熱量と熱い熱量の人通しの繋がりなのではないかと感じました。
これからは会社の(ネームバリューなどの)信用なんか信頼できない。個人として、何をするのかを常に考えて、アンラーニング(これまでの学習を自分から棄却すること)する機会を積極的に作っていきたいと感じました。
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エストニアのこと、まったく知らないので、読みました。
政府側のサービスは、IT化進んでるようです。
例えば、アナログのお薬手帳は、不要なようです。
イーレジデンシー(仮想住民)
・エストニアの住民に仮想的になれる。
・EU圏内を市場とした起業が可能
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住所変更を一度届出たら行政に対して同じ手続きは不要で全ての住所変更が可能。どこぞの国とは大違い。マイナンバーも迷走している中、ハンコ文化や社会そのものが生産性・利便性を落としていると感じる。
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昨今、テクノロジー畑からは熱視線が送られているエストニア。
本書はそのエストニアの事例やそこに至る物語、日本との対比といったところが軸になっている。
エストニア礼賛記事・書籍がそれなりに出てきているが、本書では必ずしもエストニアの全てを盲信しているわけではない視点から描かれる。
基本的に数字でエビデンスが提示されるため読んでいて腹落ちしやすく、また歴史的背景からなぜエストニアが現在の形になっていったかなど興味深いトピックスもおさえてある。
読んでいて印象的だったのは、徹底したIT化、そして女性の活躍である。
シリコンバレーでさえ女性がリーディングする立場にいることは珍しいが、このエストニアではかなりの比率で女性が活躍している。
真の意味で働き方が改革されているこの国には、今後もイーレジデンス含め人がどんどん集まっていくのだろう。
エストニア国内に閉じているぶんには確かにうまく作用していた仕組みが、ワールドワイドを視野に入れ拡大していった先に待っているものは何か。
現時点で答えがでているわけではないが、この未来がつまらなくないものであってほしい。
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エストニアが電子化できた理由として長らく植民地状態であった歴史が大きいと感じた。
いつまた植民地化されてもおかしくない土地柄ということもあって、
国民のデータを記録し管理することで、いつ国民がバラバラになっても
WEB上で国民であり続けられるし、データを辿ってまた集合することが可能になる。
電子化は生き残るための「守り」の技術、生存戦略。
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エストニアの話
・行政手続きの99%をオンラインで。24時間365日。オンラインで完結できないのが、結婚、離婚、不動産売却。
・巨大なデータベースを構築するのではなく、既存のデータベースをつなぐ。
・データの完全性担保のため、ブロックチェーンが導入された。
・石川県加賀市、つくば市はでの取り組み
・e-Residency 仮想住民:オンラインでパスポート画像の提供など、100ユーロ(1万3000円)。1ヶ月程度でエストニア大使館に呼ばれる。
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2021/01/01エストニア つまらなくない未来 孫泰蔵
ポストコロナ→デジタル化は最重要戦略テーマ
IT立国→電子政府を実現した
1.政府デジタル化 ハンコも書類もない
電子身分証デジタルID ①認証用ID②署名用ID
納税・選挙・医療
巨大なDB不要→各DBをそのまま接続
民間のシステムにも接続を開放 エックスロード
2.国民デジタル化
3.産業デジタル化
4.教育デジタル化
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世界最先端をいくエストニアに取材しながら、何故エストニアがIT立国になっていったのかを、歴史・制度・国民性・教育などを紐解きながら紹介していく。
日本にはまだ宝の山は眠っていて、今のエストニアのレベルまで電子化でき、人員と資本をスタートアップに振り分けていければ、まだまだ多くの成長の余地があると思った。