いま生きる階級論(新潮文庫)
著者 佐藤優
持続不可能な格差の拡大を長期データから指摘し、富裕層から貧困者への再分配を説いたピケティ。しかしマルクスは、資本家にとって労働者は利潤を生む商品に過ぎず、その賃金は生産段...
いま生きる階級論(新潮文庫)
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商品説明
持続不可能な格差の拡大を長期データから指摘し、富裕層から貧困者への再分配を説いたピケティ。しかしマルクスは、資本家にとって労働者は利潤を生む商品に過ぎず、その賃金は生産段階で決まる以上、儲けは分配されぬと知っていた。この生産論を支える「階級」関係に、マル経の泰斗・宇野弘蔵が提唱した見えない階級「官僚」を加え、資本主義の内在論理に迫る、白熱の「資本論」講座第2弾。(解説・雨宮処凜)
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大学時代にこういう本を読みたかった
2018/08/10 09:20
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tomoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
宇野弘蔵の「経済学方法論」をテキストに階級論を論じた本。
大学時代にきちんとこういうことを教える経済学部に通いたかった、先生に出会いたかったと思う。私の学生時代は80年代にアメリカで学び、サッチャーやレーガンの経済政策を良しとする経済学(サプライサイド経済学、新自由主義といわれる論)を教える人が闊歩していた。ご自身の信奉する経済政策研究で学生を指導することは問題ないのだが、そのまえにマルクス経済学含め、経済学の系譜というものはほぼ無視したカリキュラムだった。
労働よりも資産のほうが収益率は高いと論じるピケティとて、マルクスは読んでいないと公言しているのだから、経済学の中で階級や貧困の分析をする際の理論的枠組みがどうなっているのか、経済学を学ぶ人間は心得ておいたほうがいいのではないかと思う。
ビジネス書とはいえ、日本での理論研究を紹介する本書はこの点、時代のニーズに応えてもいるし、本来は学者が扱うべきテーマを広く知らしめていると評価したい。
資本主義を再考した良書です!
2018/08/24 09:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、資本主義について再考したものです。資本主義経済では、富裕層から貧困層への富の再分配が行われるとピケティらは説いていますが、他方、マルクスは資本家から見た労働者は単なるツールにしかすぎず、決して利益を再分配する対象ではないと考えていたようです。そのような状況において、見えない階級としての官僚が関わると経済はどうなるのか。本書は、そうした官僚を含めた資本主義に内在について白熱した議論を戦わせる良書です。
面白い。
2018/08/22 21:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:walkalone - この投稿者のレビュー一覧を見る
競争社会の中で、すり減り、すり潰される危険から身を守るには、階級という考え方を正確に理解する必要があると思いました。
歯応えのある本でした。
2018/08/27 12:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人の教養の底力を上げるためには、このような本を読まなければと痛感しました。
ピケティの主張は、正しくないのですね。話題の本だからと鵜呑みにしてはいけないのですね。
自ら判断できるようになりたいと思います。