紙の本
『君と漕ぐ』
2019/02/06 20:38
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
4月
新入部員が加わったながとろ高校カヌー部の活動が始まった
2年生
鶴見希衣
部長・千帆とペアで上位大会をめざす・実力は千帆に劣る
天神千帆
副部長・農園部とかけもち・ジュニア時代に活躍するも伸び悩む
1年生
湧別恵梨香
170cmを超える長身・カヌーは独学だが桁違いの力がある美少女
黒部舞奈
カヌー初心者・恵梨香のカヌーに惹かれ恵梨香を誘って入部
夏のインターハイ兼関東大会の県予選にむけてシングル、ペアの練習に取り組むが、4つの個性が織りなす人間模様にライバルやまわりの大人たちがからみあって……
『響け! ユーフォニアム』につづく武田綾乃の青春部活小説新シリーズ、水面にしぶきをあげながら快調に始動
電子書籍
面白い
2020/08/31 20:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夜鉄 - この投稿者のレビュー一覧を見る
吹奏楽の次はカヌーに青春を賭ける高校生の物語です。『響け!ユーフォニアム』とは違い、プロローグが既にクライマックスとなっています。表現技法に武田先生らしさが出ています。中盤で恐らく「おっ?」と思うでしょう。終盤はあっという間に過ぎて行くと思われます。
どうでもいいことですが、劇中には「焼きサバ」が当時します。
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小学校6年生向けの本を探して読んでいる本の中の一冊。女子高生部活動シリーズの第1作め。
評価で★が少ないのは、私が現代作家がすっごく苦手だからということと、続き物の1巻で登場人物紹介のような感じの巻で今は高評価しづらいということで、本が悪いわけではありません。
両親の離婚で父親の実家、埼玉県寄居町に引っ越してきた黒部舞奈(くろべまいな)は、荒川でカヌーを漕ぐ同年代の湧別恵梨香(ゆうべつえりか)と知り合う。二人は新学期から同じながとろ高校に進学することがわかり、友だちになる。
二人はクラブ体験で、カヌー部を訪れる。そこにいたのは2年生の鶴見希衣(つるみきえ)と天神千帆(てんじんちほ)。カヌー部は去年この二人が立ち上げた小さなクラブだった。
まったくの素人のマイナだが(漢字変換が面倒なのでカタカナでいきます)、エリカに川からでないと見られない光景を見せてもらって入部を決意する。
先輩のチホとキエは小学校の時からずっとコンビを組んできていた。だが二人のカヌーへの向き合い方は徐々に変化していた。
ああ、なぜこんな硬いレビューにorz 本当はもっと現代 等身大 青春真っ只中物で、口調も現代的です。しかしわたしはそういうのが非常に読みづらいというか、頭に入ってこないorz
お話としては群像劇なのか?最初にマイカ中心で家庭事情も書かれているので主人公かと思いきや、実際にカヌーの話になるとキエが主人公らしくなり、でも才能と葛藤があり今後活躍するであろうのはエリカであり…。群像劇という感じでもなく、中心人物の移動がスムーズな感じもせずというのが正直なところ。
まあ私が現代小説に慣れていないので読み取れないだけだかもしれませんか。
シリーズで今は4巻まで出ているようです。
1巻は登場人物紹介のようなものかな。他の登場人物は、孤高の天才少女(なんだが大阪弁で面白い)利根蘭子(とねらんこ)や、ながとろ高校カヌー部顧問の檜原(ひのはら)先生、中学を不登校だったエリナにカヌーを教えた芦田さんなど。
それぞれが目標を持ったり、道を共にしたり別れたり、過去や現在に色々あったりしています。
スポーツへの向き合い方も、楽しみたい、勝つという結果を出したい、上達する喜び、などなど”方向性の違い”もありますが、「君と漕ぐ」ことも、「君とはもう漕がない」ことも、それぞれが悩み決断していきます。
1巻の冒頭では、エリカがオリンピックに複数競技でオリンピック代表に選ばれていることが明らかにされます。1巻の最後では地区予選で勝負がついたところまでです。続きの巻でオリンピックに行くまでの道のりになるのでしょう。初心者マイカは大会に出られるのか?オリンピックでエリカが組む相手は誰なのか?それぞれの家庭環境はどうなるのか?
爽やか精一杯青春物語。
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最後の方はハラハラしながら読んだ。
展開に、ではない。物理的に少なくなっていくページ数に、ちゃんとレースが描かれるのだろうか?と。
星4つの評価は、青春小説としては及第点ということ。
ただし、この本はシリーズものとして続くことが前提で書かれているので、1冊の本としてのまとまりは、少し薄いかもしれない。
何より残念だったのが、カヌーの描写だ。
それが星1つ減点の要素。
私はカヌーに乗ったことはないけれど、ないからこそ、低い視線であるとか、近い水面であるとか、風を切る感覚や、落水したときの水中の様子をもっと描いて欲しかった。
特に序盤は、もっと、川とカヌーについて描けるハズなのだ。
そして終盤はやはりレースなのだろう。
2分を要するレースが、ほんの数秒で終わってしまうのは、やはり残念だ。
私をカヌーに乗った気にさせて欲しい。
それさえあれば、完璧に近い小説なのに。
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読書記録 2023.6
#君と漕ぐ
#武田綾乃
高校、カヌー、長瀞。それだけですでに爽やか。作者は、青春が輝く舞台を作り出すのが本当に上手。
明確な主人公格はいないカヌー部の4人が、これからどう成長するのか本当に楽しみ。
#読書好きな人と繋がりたい
#読了
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響け!ユーフォニアムシリーズでお馴染みの武田綾乃が2019年からスタートした「君と漕ぐシリーズ」の第1弾。本作ではながとろ高校カヌー部を舞台に、高校一年生の舞奈、恵梨香、高校二年生の希衣と千帆の4人の活躍と成長を描く部活小説です。カヌーという競技をそもそも知らないので、作中できちんと説明があって良かったです。著者が思春期の学生を描いた時のリアリティの感じられ方はやはり凄い。実際に長瀞に行ったら、4人がそこにいて、日常を積み重ねている感じがします。
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悪くはないのだけれど、「才能のある人」と「ふつうの人」の間の葛藤というのは、「響け」で追求したテーマの焼き直しに見える。
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好きだ―青春もの!!さわやか。水しぶき、青空、川の流れ、なびく髪、すべてが美しい(と想像する)。女子だけ、部活だけってのがまたいいなぁ。競技のカヌーがこんなに難しいとは。長瀞のラフティングを、細長い船に変えて・・・なんて想像して読んでいったけれど、当然競技となれば恐ろしく過酷そう。カヌーに乗り込むことも、スタートラインにとどまることも難しいし、500メートル全速力がどんなに苦しいか、武田さんの表現の中でこの競技を知って、魅力的にも感じました。良く知らないからこそ、美しくかっこいい姿が思い浮かびました。
部活動に対する思いはひとそれぞれで、どれが正しいわけでもなく、誰が悪いわけでもない。しかし、それぞれの考えが影響し合うのもまた確かで、4者4様のの在り方に、共感したり、違うなと思ったりしながら、応援するような気持ちで読み進めました。終わりも爽やかです。細かいことは説明いらない!っていう気持ちよさがあります。しかし、この本は序章。4人の部活動生活はまだ始まったばかり。彼女たちの戦いを見守っていきたいと思います。
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2019/10/05 読了。
図書館から。
著者作品初。
そっちとペアになるのねー!
舞奈の小動物っぽいところがかわいい…。
上手になったら、千帆先輩と組んだりするのかなーと。
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青春もの。とても・・・・好きです。
キラキラしているスポーツ女子高生物というとおっさんが読んで良いのかなあと不安になりますが、汚れた心の浄化にはやはり青春物だと思います。
僕は秩父から割と近い地域に暮らしているので、ドライブで行く範囲に十分入っています。長瀞辺りの雄大な景色は容易に目に浮かびます。
そこにカヌーを漕ぐ女子高生(繰り返すと若干変態っぽい)が疾走する。もうキラキラしすぎてアンデット系のアラフィフは消滅してしまわないか心配でなりません。
色々訳アリのカヌー部ではありますが、いやな事は無く(いじめ系とか苦手)まっすぐに目標に向かっていく姿を素直に応援できるので、万人におすすめ出来る作品となっています。
これからも続く本のようなので、応援していきたい!
実は私、放浪の旅に出ていた時に、四万十川のカヌー教師の家に居候していたので、一応カヌー乗れます。もうすっかり乗り方忘れてしまったけれど、当時は一時基本を教える位なら出来る位乗っていました。
多分彼女たちが乗っている競技用は相当バランス悪いみたいなんで乗れないと思うのですが、スラロームで使うスラローム艇であればちょっと練習するだけで乗るだけは乗れます。
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小学生からのペアが存在する鶴見希衣と今まで一人でやっていた湧別恵梨香が、「"君と"漕ぐ」ことを選択することによって、一方は今までのペア(親友)という呪縛からの解放、もう一方はペアで(他人と)組むことを通して自己を外に向けて解放するお話。
読み始めは初心者の黒部舞奈のお話かと思っていたが、上記の通りのお話であった。
同じ時間を過ごしていても、知ることが増えるだけで、分かりあえるわけではない(pp.246-247)のは、まぁそうだよなぁと思った。
カヌーに対しての基礎的な知識がないため、イメージが少々掴みにくいところはあったが、大会当日、レース前の緊張感は文面を通して伝わってきた。文字を読み進めるごとに、開始の時が近づき、緊張感がピークに達した選手の鼓動の高鳴りを体感した。
個人的にはカヌーの知識がなくても、レース前の緊張感を作中の人物と共有できた部分の評価が高く、ここだけで読んだ価値があったと感じた。
武田綾乃先生の著作では『響け!ユーフォニアム』以外では初めての作品でしたが、武田先生らしい作品で十分楽しめました。
体育座りを「三角座り」と表記するあたり、ユーフォを書いた武田先生らしいと思いました。
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天才肌の1年生が入ってきて、努力型の先輩とのコラボでミラクルが起こるような青春部活物としては、『はねバド!』や『風が強く吹いている』とか、天才肌ではないけれど周りへの影響力がある1年生のパターンでは『響け!ユーフォニアム』や『弱虫ペダル』『僕のヒーローアカデミア』なんかを連想。「プロローグ」によってその他の未来の可能性が狭まっちゃうような気がするし、ない方がシリーズ物として長く続けられそうな気もするけれど、あえて変化球なのかな。プールで一緒に練習しているときの千帆と舞奈とか、希衣と千帆が好きなものを店で注文して取り替えっこする場面とか、繊細な心の動きがいかにも女の子っぽいし、女性作家ならではという感じ。初心者であるがゆえに、努力はしているけれど、力不足をじれったく感じる舞奈は『ユーフォ』の葉月に通じる。
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ながとろ高校入学前日に出会った黒部舞奈と湧別恵梨香。二人が入部したカヌー(カヌースプリント)部の先輩で、小学校からオリンピックを目指してカヌーを続けていた鶴見希衣と天神千帆。この4人の少女達の間に生じる人間関係を追う形で話は展開する。
初対面でも興味を持った人には無遠慮に近付いていく天真爛漫な舞奈(カヌー初心者)。小6での不登校を機にカヌーを始め、人と交わらず大会にも出ずたった一人で漕いできた恵梨香。そして、小学生時代からずっとペアを組んできた千帆と希衣。「千帆と一緒に上を目指す」という想いを抱く希衣と、そんな希衣の想いを「重荷」と感じる千帆のすれ違い。そこに、過去はベールに包まれているが圧倒的な実力を持つ恵梨香が入部することで「女の子同士」特有の距離感が、少女小説らしい心情描写の丁寧さ、関係性の変化を追う丹念さで描かれている。
恵梨香に対し最初はどこか疎ましさを感じていた希衣が、大会前日の出来事がきっかけでその夜、自分が向き合うべき者に向き合うことになる。この時に「君と漕ぐ」(恵梨香とのペアで上を目指す)が確信となり、大会当日を迎えるという展開である。物語の方はインターハイと関東大会の予選を兼ねた大会で終わるが、小説の冒頭は、恵梨香が高校3年生の時に東京オリンピックに出場する場面が描かれている。続編にも期待したい。
4人の人間関係だけでなく、カヌースプリントという自然の中で行うスポーツということもあって、練習場所周囲の美しい自然風景の描写が見事である。カヌースプリントのルールや技術的な面も、関係者からの聞き取りが綿密・正確に行われており、初心者にとっても大変参考になる内容である。
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やっぱイヤミスより青春小説。
当然三部作になるんだろうけど、2巻目以降で視点人物が変わるかどうかが気になるところかな。
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大会のシーンでは、自分もその場にいるかのように引き込まれら次のページに行きたい行きたいという気持ちになりました。
君と漕ぐ。この意味がよくわかった気がします。