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投稿者:もちお - この投稿者のレビュー一覧を見る
セイバメトリクスがいかに間違っているかを指摘する本ではなくて、MLBをベースに日本野球界で言われていることを批判的に検討する一冊。ダルビッシュにアドバイスするくらいの分析力をもとに、投球編、打者編、捕手編、その他パークファクター等むしろセイバメトリクスをベースに現実の野球とあわないところを補強している印象。リード論が大好きな野球ファンは捕手編のところを熟読すべき。
物理履修しとけよ!
2019/11/28 22:15
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投稿者:うみべ - この投稿者のレビュー一覧を見る
一見ふざけたような著者名ではあるが、その実態はかのダルビッシュにアドバイスするくらいの野球評論家。MLBフリークの為か、米大リーグに関する話が多いが、投手の変化球論に関しては、ピッチャーやる奴はこれから高校で物理履修しとけよと思わせるくらいの考察内容。少しかたがこるないようかもしれないけれど、野球に関わる人なら読んでおいて損はありません。
タイトルに惹かれたが
2019/08/16 10:30
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投稿者:キートン - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白い視点で野球を捉えているのは良いのだが。
テクノロジーの進化が早い現代では本書の内容すら陳腐化しているような気も。
タイトルに期待しすぎたかも。
思ったのとは違いました
2020/10/12 15:21
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投稿者:gunners - この投稿者のレビュー一覧を見る
セイバーメトリクスと書いてあって確率の話とかが載ってるのかなと思い買ったのですが、どちらかというと球種の話とかでした
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連続ティーと右打ち重視の弊害、1番と3番の間に小者の2番打者を置く弊害、日本人の異常な送りバント信仰、一番いい投手を9回頭から使うのはもったいないなどなど、小生を含む多くの野球ファンが薄々感じていたことをズバズバと指摘して、「数字を見るまでもなく普通の感覚でわかることはある。」とバサッと斬ってくれる。ダルビッシュも参考にしたという変化球論はちょっと難しかったけれど、レベルの高い居酒屋野球論という感じで、プロや学者の本とちがって、とてもおもしろくて読後感もいい。
そんな著者でも、2016年のファイターズの優勝は、「日米を通じてここまでエンターテイメントとインテリジェンスに満ちたチームは未だかつて存在しない」というのだからすばらしいね。
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<目次>
第1章 野球を再定義する
第2章 ピッチング編(前編~投球術編)
第3章 ピッチング編(後編~変化球編)
第4章 バッティング編
第5章 キャッチャー論
第6章 監督・采配編
第7章 球団経営・補強論
第8章 野球文化論
<内容>
タイトルで損をしている気もするが、野球好き、特にMLB好きなら「セイバーメトリクス」はもう常識なのかもしれない。数年前にベストセラーにもなった『マネーボール』の向こうを張れる本。ただ本人が素人なので、そのあたりで分が悪いが…。しかし中身はかなり本格的。第2,3,4章あたりの技術論はゾクゾクします。ボールの回転やバットコントロールの話。キャッチャー論も面白かった。
後半部分も著者の野球好きが芯からわかります。
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本書は,セイバーメトリックスに代表されるデータ分析によった選手評価・球団経営を批判し,「本当にファンが求めている野球とは何なのか,エンターテイメントと結果重視のバランスを再考する」(27頁)ことを目的としている。
著者であるお股ニキ氏はTwitterのハンドルネームであって,もちろん本名ではない。しかし,いよいよ出版業界にも,HNとアカウント名で書を著す時代が来たものだ。
本書の構成は,第1章で野球を再定義したのち,第2~3章でピッチング論を投球術と変化球の側面から,続く第4章でバッティング論,第5章でキャッチャー論,第6章で監督・采配論,第7章で球団経営・補強論,第8章で野球文化論を再考する。
このうち,著者が最も力点を置いているのが,ピッチング論とキャッチャー論だと推測される。所詮,野球はバッテリーの存在を以て始まるスポーツであり,ピッチャーがいかなる球種を投じるか,そのボールをキャッチャーはいかに捕球して審判にストライクと言わしめるのかが重要だという証左でもある。
我々団塊の世代Jr.が1970年代後半か,80年代前半にエポック社の電子野球盤で遊んでいた頃,ピッチャーの変化球といえば,スライダー,カーブ,シュート,フォーク,そこにチェンジアップが加われば良いほうだった。しかし,20-21世紀転換期あたりから,ピッチャーの球種はバラエティーに富み始めた。スプリット,ツーシーム,フォーシーム,カッター,シンカー等々,何が違うのかが,素人では明確に分からなくなってきており,複雑すぎた挙げ句,それがまた野球観戦をつまらなくさせてしまっている原因かもしれなかった。
本書第3章のピッチング論後編(変化球編)では,その点を実に理論的に,かつ明確に解説してくれている。すなわち,ボールの変化方向としては,食い込むか逃げるかという横の変化と,ホップするか落ちるかという縦の変化が組み合わされて成り立つ。それを構成しているのが,ボールにかかる重力,抗力,揚力である。これらの力の作用が,ボールの回転方向,回転数,速度を決め,それぞれの結果によって,シンカー→チェンジアップ→スプリット→ツーシーム→フォーシーム→カッター→スライダー→カーブという順に,変化球が決まる。いわば,ピッチャーの投球とは力学の実践版であり,かなり頭を理論的に使うスポーツでもあることが,改めて認識される。
他方,キャッチャーの役割として,著者はとりわけフレーミングの重要性を謳う。それは,けっして捕球してからミットを動かす「ミットずらし」ではなく,「ボールの軌道を読んで先回りしてから,アウトサイドインでミットの先端で捕球すると同時に真ん中に引き寄せる」(168頁)技術を表す。近年のキャッチャーは,先発・中継ぎ・抑え(あるいは敗戦処理)の各投手から各球種を捕球するとともに,NPBならば,交流戦の普及によってバッターに関する情報を対戦相手分整理しなければならなくなった。その点で,非常に重労働なポジションと化している。そうしたキャッチャーのツールとして,フレーミングを意識しておくことが,今後観戦の楽しみの一つとなろう。
著者によるTwitterの呟きが,ダルビッシュ有投手のコメントを受け取るうちに,新書レベルまで発展した経緯については,甚だ驚くばかりである。野球を好きな一観戦者として,本書が上梓されたことを大いに歓迎したい。なお,「かつては新聞の巨人やホテル,土地,百貨店の西武が球界の中心」(281頁)とあるが,百貨店を擁するのは西武ホールディングスではない。今後訂正が求められよう。
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題名通り、セイバーメトリクスを理解した上でのデータを駆使した野球の解説本で、三原脩を書いた魔術師と通じるものを感じました。用語や人名については、その都度解説が欄外に現れるし、ピッチング→バッティング→キャッチャー→監督→経営→文化、と、様々な視点が素晴らしい。勝利至上主義にも物申しているし、栗山監督の手腕についても、自分では成し遂げられないという自分否定の見方もあり、楽しく読める本、ではありますが、細かすぎるきらいがあるのと、私には知らない外国人の選手の名前が多くて、感情移入が滑る場面が多かったです。
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たまにある
「著者の分析力に感嘆して、この著者でありとあらゆるものを本にしてほしい」
と思わせる好著!
そんな概念なんか知らなかった、プロ解説者からでも聞いたことないようなことが盛りだくさん
ダルビッシュさんのお墨付きですし、好きな分野を極めるとこれほどに痛快なのだなと
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投手論は高度過ぎてついていけないところがあったけど、他はかなりおもしろい。編成論とか素人が一番とやかく言いたいところなのになかなか書くいてくれる人もいないし。そしてダルの懐の深さ、間口の広さ、そら変なのしょっちゅう釣ることになるやろな、とは思いつつこの本が世に出たのもダルのおかげなところがあるしなぁ。
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野球素人ながら多くのデータ分析、試合観戦で気付きあげたMLB、NPBに対する知見を惜しげもなく披露。送りバントは統計的にみても得点につながりにくいなど、現代の野球界にはびこる固定観念をくつがえす記述もみられ野球ファンは楽しく読める一冊ではないかと思います。この人が球団監督やコーチとして就任してもオモシロイのでは、と思わせる内容です。本書のタイトルにある「~の落とし穴」は後半の1センテンスとして登場、データ分析は万能ではないと警鐘を鳴らす点もなかなかにバランス感覚のある著者であると感心させられるのです。
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読み終わって、これまでとまた違う観点から野球が楽しめそうと感じた。F個人的に一番楽しめたのはピッチングの章。この本の終盤にも出ているが、自分もパワプロで変化球の軌道をイメージしていた人間なので、ある意味目からウロコな話題だった。Twitterアカウントも見てみようと思う。
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春から鞄に入れて、空き時間に読んでいたのですがなかなか読み進めることができませんでしたが、本日夏の高校野球、ベスト8の試合を見ながらようやく読了。
twitterを通じて、趣味の野球についてつぶやいていた著者(お股ニキ @omatacom さん)が、あのダルビッシュ有さんとtwitterを通じてつながることになり、そしてついにはこの著書の出版に至るというサクセスストーリーも実に面白いですが、本の中身も私のように野球自体をよく理解していないものにとっても楽しむことのできる一冊でした。
ビッチング論、バッティング論、キャッチャー論等の章については、さすがに野球の知識がないと理解が難しいと思いますが、後半の球団経営・補強論や野球文化論については、野球に限定せず幅広い分野で適用可能なエッセンスを感じることができました。
具体的には、
正解のコモディティ化(p.29)
盗塁阻止に関する捕手以外(=投手側)の要素(pp.57-59)
野村監督の「勘」にまつわる名言(p.183)
セイバー論者(p.217)
勝つためには一度勝つ必要がある(p.280)
(書名にも通じる)セイバーメトリクスの落とし穴(pp.282-284)
合成の誤謬(p.323)
あたりの記述で、それらを感じることができました。
p.341の著者のお母さまのエピソードに関しては、私の場合は全く逆の結果となってしまいました。まさか最後にこのようなエピソードが出てくるとは驚きでした。
付箋は多めの29枚付きました。
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ネットで持ち上げられた人が調子に乗って好き勝手書いてる本なんかな?と軽い気持ちで読み始めてみたが、とんでもない。実にしっかりとした「現代野球論」である。ピッチング、バッティング、キャッチング、采配、球団経営等々、現代野球がどのようなトレンドであるかを踏まえ、興味深く、面白い分析がなされていて、引き込まれて読んでしまう。特にピッチングの章は、著者本人が好き、ということもあり、読み応えがある。
光文社新書といえば、バッタの本や土の本など、およそ深く気にしたことのない分野の専門家が、素人にその分野を分かりやすく、面白く紹介してくれる本があるが、この本は、野球(特に、「現代野球」)という競技を理解し、見つめ直し、新たな観戦の視点を得ることにはたいへん優れている。ただし、ある程度の野球に関する予備知識、観戦経験、こだわりがないと読み進めるのは難しいだろう。そういう意味では、大変面白い本なのだが、読み手を選ぶ一冊である。
かくいう私もまだまだ理解不足。野球に関する分析、勉強を進めていくと、さらにこの本を深く味わうことができるのかもしれない。
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かなり細かく分析されていて途中難しく感じるところもあったけど、なんとか読了。
久保康友のクイックの話が一番興味深かった。
あと栗山監督評。