各章が短くて読みやすいです
2020/08/02 15:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
各章ごと、世界史に基づき、現代に大きく役立っている身近な新素材を、1つずつ紹介しています。
各章が大変短い文章でまとまっているため、非常に読みやすかったです。読破する時間も予想よりかなり短く済みました。各素材への雑学知識も、十分に養える1冊です。選書の面白みを感じられました。
発明が先か、世界が先か?
2018/12/08 10:47
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界が変わったから新素材などの発明があったのであろうか。産業革命はその要素が大きいでしょう。しかし、本書の立場は、発明があり、それが世界を変えてと言うことだ。その方が多いのでないかと思う。だか、発明や新素材について行けない人もいる。新素材という興味深い切り口で世界史の展開を見た、興味深い一冊である。
プラスチックの章が一番生き生き
2021/04/08 16:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
同じ著者が書いた「炭素文明論」がなかなかに面白い本であったのでこの本にも興味を持って読んでみた。記述範囲が広がったせいか人類史と材料の関わりをより広く長く俯瞰することができる良い本だと思う。しかしやはり著者は有機化学を本業とするので当然ではあるが、プラスチックの章が一番生き生きとしていた。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
もう少し、最後までつっこんで書いて欲しかったです。どの部分も途中な気がしたので……。しかし、コラーゲンやプラスチック、ケイ素(シリコン)など、人がどのように利用してきたか、よくわかりました。
幅広い教養が身に付いた。
2019/08/16 18:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
化学について、歴史について、または科学者の人となりを学ぶ入り口となる本だ。いろいろな素材を取り上げているため、興味が湧いた素材に関しては、自分でもっと掘り下げていくことができる。
入門書として活用したい。
投稿元:
レビューを見る
佐藤健太郎『世界史を変えた新素材』(新潮選書)読了。著書の『炭素文明論』に続く科学エッセイ。鉄や紙、プラスチック等の素材ごとに章立てして雑学チックに歴史やその影響を背景知識なくともわかりやすいように語られる。材料屋さんとしてはこういう素材の変遷の話とかは面白いし、いっぱい読まれるといいなと。
投稿元:
レビューを見る
金、陶磁器、コラーゲン、鉄、セルロース、炭カル、絹、ゴム、磁石、アルミ、プラ、シリコン。物性と化学と歴史で綴る材料文明論。孫引きではなく著者の言葉で描かれているので、知らないことはもちろん知っていることでも違う角度や別の表現になっていて楽しい。
投稿元:
レビューを見る
「黄金が人類を魅了するのは太陽や火の輝きに似ているからではないか」
「黄金の色が鈍かったら世界は平和で、しかしずっとつまらない世の中になっていたかもしれない」
「明の貿易が鄭和以降も続いていたら大航海時代はどうなっていたか」
”素材“を通じて筆者が立てる「イフ」の問いが面白い。
投稿元:
レビューを見る
金、陶磁器、コラーゲン、炭酸カルシウム、ゴム、紙(セルロース)、絹、鉄、磁石、アルミニウム、プラスチック、ケイ素(シリコン)。現代の生活に欠かせない材料に関して、人類がどのように利用するようになったかの歴史だけでなく、その物理・化学的な説明も一般読者向けに分かりやすく解説されています。材料科学の専門家にとっても、全体を俯瞰するのに役立ちそうです。
投稿元:
レビューを見る
読み物として面白かった。
優れたモノやアイディアを持った人同士が出会うと、お互いにそれをやり取りしたり改良したりして、さらに優れたものに進化させることが起こる。人が一生ひとところに留まっていれば、素晴らしいアイディアもぶつかり合い、磨かれ合うこともない。人が動き回ることは、文明の進展に必須の要素であったはずだ。
マット・リドレー著『繁栄』には、その実例としてタスマニア島のケースが挙げられている。この島はかつてオーストラリア大陸と地続きであったが、海面の上昇によって1万点ほど前に本土から切り離された。すると、よそで開発された新技術は入ってこず、持っていた技術も継承者がいなくなるたびに消えていく。結局タスマニアからは、ブーメランや骨製の釣り竿、魚とりの罠や衣服を作る技術が、わずか数千年で失われてしまったという。外部との交流を絶たれて自給自足の状態に追い込まれると、進歩が止まるどころか衰退さえ起きてしまうのだ。筋力ではなく頭脳を武器として生きる人類には、過酷な旅のリスクを冒してでも、移動と交流、交易を行うことが決定的に重要なのだ。
グッドイヤーは、ゴムに酸化マグネシウムや石灰などあらゆる粉末を混ぜ込む実験を重ねたが、溶解を防ぐことはできなかった。出資者が手を引いたために貧困に苦しみ、実験のために健康さえ害しながらも、彼は決して諦めなかった。借金のために何度も投獄され、貧しさのために子供を失いながらも実験を続けたというから、その執着ぶりは異常というほかない。
グッドイヤーの凄まじい執念に対し、ついに運命の女神は微笑む。実験開始から5年目の1839年、ゴムに硫黄を加えて加熱することで、耐熱性を持たせられることを発見したのだ。グッドイヤーはさっそく特許を取得、1842年にゴム工場を立ち上げた。
筆者はこの話を読んだ時、なるほどこれが世界屈指のタイヤメーカーであるグッドイヤー社であり、チャールズは長年の労苦が報いられて大金持ちになったのか―と早合点してしまった。だが実のところ彼は、加硫法という画期的な発明は成し遂げたものの、事業家としてはまったく成功できなかった。現在のグッドイヤー社の設立は加硫法の発明から半世紀以上も後の1898年であり、社名はチャールズ・グッドイヤーにちなんで命名されたものの、直接の資本関係などはない。
投稿元:
レビューを見る
あまり詳しいことが書いてあるわけではないが、なるほど面白いなぁとあっさり読める良書であると思う。興味の入り口としてとても良い。世界は色々な素材の発明によって成り立っているんだなぁということ、そしてこれら素材がない頃を想像できないなぁという驚きがあってよかった。
投稿元:
レビューを見る
科学者による、歴史的に見て優れた素材について説明した本。金や陶磁器、鉄、紙、ゴムなど社会に大きな影響を与えた素材を簡潔に説明している。身近にある物の発明経緯や歴史的な価値を知ることができ、たいへん有意義な内容だった。
「考古学というものはどこの国であれ、まず壺とその破片を探すところから始まる。土器、陶器、磁器などの発達度合いは、その文明の成熟度を測るよきバロメーターだ」p33
「粘土を低温で焼いて作ったものは、いわゆる「素焼き」と呼ばれ、縄文式土器や弥生式土器は全てこれに当たる」p37
「(地続きから島になったタスマニア)(人の行き来がなくなると文明は衰退する)結局タスマニアからは、ブーメランや骨製の釣り針、魚とりの罠や衣服を作る技術が、わずか数千年で失われてしまった。外部との交流を絶たれて自給自足の状態に追い込まれると、進歩が止まるどころか衰退さえ起きてしまう」p50
「スズで鋼板をメッキしたブリキ、亜鉛でメッキしたトタン、ダラス質を焼き付けた琺瑯(ほうろう)」p73
「(製紙の開始年)中国105年、スペイン1056年、イタリア1235年、ドイツ1391年、イギリス1494年、オランダ1586年、北米1690年。以外にもその拡大速度はかなり遅い」p88
「東洋では、書道や水墨画など、紙を画材とする芸術が発展した。これに対し、西洋では長らく彫刻などが芸術分野において重要な地位を占め、絵画もフレスコ画や油絵といったジャンルが主流となってきた」p88
「8世紀から13世紀にかけて、イスラム圏の科学技術は世界の最高水準にあったが、ルネサンス以降のヨーロッパに逆転を許し、大きく水を開けられた。これは、印刷技術の導入に抵抗したため、知識の普及が阻害されたことが大きな原因と指摘されている」p91
「(ワシントンモニュメントの頂点をアルミキャップで覆った)このアルミニウム1オンス分だけで、この塔を建てた全労働者の1日分の給料をまかなえたという。ほんの数百年ほど前のアルミニウムは、金やプラチナなど足元にも及ばぬほどの高価な「貴金属」であったのだ」p165
「破壊的なイノベーションとは、その種を発見することよりも、それを形あるものとして世に送り出すことのほうが、難しい」p180
「(破壊的イノベーション)(トキワ荘など)才能の異常な結集と爆発が起きているケースには、いくつかの共通点がありそうだ。新しく切り開かれた分野であること、十分な資金が集まっていること、リスクのあるチャレンジができる状況であること、自由闊達に議論ができる環境であることなどだ」p210
投稿元:
レビューを見る
人類の文明にとって重要な材料として、金、陶磁器、コラーゲン、鉄、紙、炭酸カルシウム、絹、ゴム、磁石、アルミニウム、プラスチック、シリコンを取り上げて解説した好著だ.特にコラーゲンと炭酸カルシウムが異色だと感じた.終章のAIに関する記述も楽しめた.このような解説書はもっと読まれるべきだと思う.これらの事項をある程度把握してうえで世の中の事象を見つめる必要があると思っている.
投稿元:
レビューを見る
この人とサイモンシンの本は絶対に読むくらいに好きな作者。
今回も歴史とその社会を形作る素材の進歩をエピソードを交えて講釈してくれるのが本当に楽しい。
投稿元:
レビューを見る
[墨田区図書館]
思っていたよりも、豆知識本みたいな作りで面白かった。
同著者の「世界史を変えた薬」を読んだ後だったので、文調も分かっていただけに読み流ししやすかった。
・鉄→韃靼人(タタール)→たたら製鉄→タタルスタン共和国
Painting theForcebridge
・ナノセルロース→セルロースファイバー
・真珠産地は世界に5箇所、うち2箇所は湾、マーガレットやマーガリン、匁は真珠の重さだけには今も国際標準
・桑原桑原、日本書紀頭部から蚕、渋沢栄一、桑畑記号の廃止、スパイダーシルク
・マッキントッシュ、ペニー・レイン
・磁石に種類?俵万智の父、強力なのはネオジム?
・アルミ、ホールとポール・エルー産まれと死去、発明に名前。
・プラスティック、ティベリウスは職人を殺した、プラスティックとは人工的な高分子、だから可溶性が低い、マイクロプラスティの話も、2018年だからか、
・シリコン、半導体、ドーピング、ケイ素の脳な炭素の脳を追い抜く、HPはシリコンバレー最初の会社