文章もストーリーも散漫で
2019/01/22 11:54
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投稿者:ガンダム - この投稿者のレビュー一覧を見る
相場さんの本はよく読みますが、今回はあまりのめりこめることもなく
ななめ読みで飛ばし飛ばしでほぼ会話部分のみで読みましたが、
特に展開やスリル感もなく単調で、はっきりいって面白くなかったです
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社会派ミステリーが得意な作者さんの今回のテーマは、SNSやネットを使った劇場型犯罪。
いかに現代の人たちがSNS依存症なのかに警鐘を鳴らし、それによる連続殺人、その連続殺人もネットの世界に晒されていく…
そんな現代への反論的な作品化と思っていたら、途中で、話が福島の風評被害へと主軸が変わっていく。
あらすじでも、SNS犯罪を謳っているし、主人公となる刑事・田伏も誘拐事件の捜査の際に、ツイッターで顔写真を公開され、結局、警察に知らせたことを知った犯人が、誘拐した少女を殺してしまう。田伏は「間抜け刑事」のレッテルを貼られ、しばらく休職した後も、PTSDに悩まされていた。
そして、本来サイバー犯罪専門の長峰も、田伏に付いて、一緒に捜査を命じられるが、もともと外回りに興味のない、長峰にやる気はない。
そんな伏線がたくさん張られている割には、後半、まるで違う小説を読んでいるようで、何だか勿体ない気がした。
どちらか一つのテーマで、もっと深く書いてほしかった。
真犯人の動機もいまいち…
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うーん。なんとも複雑な気持ちで読み終えることになった。犯人を許すことはもちろんできないが、犯人がこうなった背景を考えると、必ずしも犯人だけを責めることはできないと感じてしまった。
連続して殺人事件が起こる。犯行の手口と凶器は一緒だが、被害者に共通するものがなく、また防犯カメラが設置されていない場所を狙って犯行を繰り返す用意周到な確信犯だ。
捜査一課でその事件を担当することになった田伏と長峰。田伏は以前、少女誘拐事件を追っているさ中、善意の高校生に事件内容と田伏の顔写真をネットに流され、結果、少女が殺されることになってしまい、「ダメ刑事」のレッテルを貼られ、心を病んでしまった過去を持つ。一方、長峰はネットの専門家で中途で刑事になった変わり者。最初は人と接することが苦手で態度も悪い長峰とのぎくしゃくしていた関係も事件を追うごとにどんどん絆が強まっていく。
なんの手掛かりも見つけられないまま、「ひまわり」と名乗る犯人によって第3、第4の事件が起こってしまう。
ひまわりに近づくには、被害者と、そしてひまわりの共通点を見つけることが必要だ。田伏と長峰のコンビはひまわりに辿り着くことができるのか。
私は、東日本大地震と関東・東北大豪雨共に被災した経験がある。被災者は本当に辛い毎日を過ごすことになる。被災者の中には確かに家に戻れる状態になっても、しばらく仮設住宅で暮らす人もいる。しかし、本当に戻れない状態の人も。
私は福島県民ではないので、直接誹謗中傷されることはなかった。でも、実際、福島県の食べ物は、しばらくは風評被害に遭っていたと思う。私の周りにも実際そういうことを口にする人もいた。それで生活を失った人もいるだろう。また、自分が福島県民だからというだけでイジメに遭ったり自殺した人もいたのだろう。もし、自分がそんな目に遭ったなら。家族がそんな目に遭ったなら。誹謗中傷する人間を恨まずにはいられなかっただろう。ただ、実行に移すことはないとは思うが。
ひまわりの気持ちが凄くよくわかった。気づけば被害者よりも、加害者であるひまわりに肩入れしている自分がいる。第2のひまわりを生まない世の中にしていきたいと、切に願う。
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これはよかった!!
ガッツリ一気に行きたいやーつ!!
さすが相場さん!! 他のも読まなくちゃ!!!
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SNS問題と福島避難民問題を絡めた社会派サスペンスミステリー。
テーマとしては重いものを警察バディ風味にして読みやすく工夫されていました。
犯人の偽装行動はありがちだし、犯行動機は理解できるものの行動に一貫性がないようにも感じました。
また、若いバディが真犯人を特定するシーンが唐突で、その理由の説明もなかったのが不親切でした。
とはいえ、この社会問題に対する提議としては良いアプローチだと思います。
もう少し不条理感を打ち出した方が重厚になり、読み応えがあったかも
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相場英雄 「血の雫」読了。最終章はほぼ泣きっぱなし。「ハメットやチャンドラー並み」と少し前に書いたけど土下座して訂正します。ハメットもチャンドラーもはるかに凌駕した小説家が日本に1人いるよ。
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何もかもほっといて一日で読んでしまった、、。ネットの闇と社会問題を絡めた深いミステリーでした。重いです。ネットに明け暮れる我々はこういう話を読んで、自分の振る舞いを客観視する必要があるかもしれません。アレンジしてても、実在の企業と重なり過ぎです。ゲームオーバーって、SAWじゃないですか。
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モデルの女性、タクシーの運転手、隠居老人が相次いで殺された。共通点は、Twitterの利用者であること。悪意のあるツイートがもたらす悲劇とは・・・
「ガラパコス」などの社会派ミステリーと較べるとややスケールが小さめ。でも動機にはやや深いものがある。
作者の最高傑作とまではいかないような気がするけれど、ネット社会の怖さは伝わってきた。
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著者らしい骨太な刑事物。時事問題も加わって読み応えのあるものに仕上がっている。トラウマを抱えた主人公や一癖ある脇役はシリーズ化の伏線か?と思わせるほど次への期待ができる内容だった。
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一見、脈絡のない連続殺人事件、意外な共通点は原発事故の被害に受けた福島県にあった。ネットの匿名性に隠れ、好き放題に人を傷つけるネット住人に鉄槌を下す「ひまわり」。心情j的には同調してしまう。薄っぺらい警察小説ではない骨太のストーリーはさすがの社会派小説の雄だ
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一見被害者に繋がりのなさそうな連続殺人事件。それを追う、過去に傷を抱えた刑事。現代ならではのさまざまな問題をひしひしと感じさせられる恐ろしくも哀切なミステリ。殊に動機の芯になっているあの問題は、世間ではかなり解決したように思われていそうだけれど。まだまだ表に出ない面では問題が残っていそうだなあ、と。しかし無知よりもむしろ、誤った情報を考えもせずに鵜呑みにすることの愚かさと恐ろしさを思い知らされました。
ネットの普及で便利な情報社会になったのはいいけれど。どれが正しい情報なのかが分かりにくくなったのが、事実。そしてあやふやな情報をもとにやたらと自己主張を振りかざし他人を批判する人間が増えたのも、事実。おそらくやる側は軽い気持ちでやっているんだけれど、そりゃあ被害を受けた人からするとこれはたまらないなあ。もちろんだから殺してもいいってことにはならないけれど。被害者には同情できないし、最後に犯人が選んだ手段があまりに悲しすぎて仕方ありませんでした。
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都内で発生した連続殺人事件。難航する捜査に警察への批判が高まる中、犯人がネットメディアに声明を出したことで、事件は劇場型犯罪へと発展し…。SNSの闇を抉る社会派ミステリ。
相場英雄はこれまでBSE問題、製造業の派遣問題やデータ偽造問題、大企業の粉飾決算など、日本社会が抱える問題を鋭く突いてきた。そして本作ではネット社会の闇に、ずっと追い続けている震災の復興を絡めた力作だった。ただ、これまでも感じたことだけれど、それがここまで殺人の動機になるかという疑問は今回も抱いた。
(B)
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自称モデルの女性、タクシー運転手、定年後地域の防犯に取り組んでいる老人が同一と思われる凶器で殺された。共通点が見いだせないなか、警察の捜査は難航。生前3人の被害者が発信していたインスタグラム、ツイッター、フェイスブックが調べられるが解決の糸口はつかめない。
心の病での休職明けの刑事・田伏と、コミュニケーションに難があるがIT捜査に関する能力は抜群の新人刑事・長峰のコンビが事件の真相へと迫っていく。
匿名性の楯に守られながら、人を平気で傷つける多数の罪の意識のない人間達。「ひまわり」と名乗る犯人からの犯行声明と殺人の実況。
真相に近づくにつれて重苦しい気持ちに襲われる。「ひまわり」という名前に隠された意味を知るとき、犯人を連続殺人に駆り立てた思いに胸が締め付けられる。
自分も知らないうちに加害者になっていなかったか・・・。自分の目で本当のことを見ようとしていたか・・・。
「震える牛」「ガラパゴス」で心を震わせた筆者の新たな社会派ミステリーは、前2作ほどのボリュームではないものの、重く、深く問いかける作品になっている。
やっぱり、相場さんからは目が離せない。
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説明
内容紹介
スマホをタップした瞬間、あなたもターゲットになる――。ネット社会の深層領域に迫る衝撃作。東京都内で連続殺人事件が発生。凶器は一致したものの被害者同士に接点がなく捜査は難航する。やがて事件は、インターネットを使った劇場型犯罪へと発展していく――。前代未聞の「殺人ショー」に隠された犯人の真の目的とは。地道な捜査を続ける刑事たちの執念と、ネット社会に踏みにじられた人々の痛みが胸に迫る社会派ミステリ。
犯人ひまわりの腹だたしさはわからなくもないけど だから殺人を犯すという気持ちは私にはわからない。
人を殺したいと思うまでの憎しみを感じたことがないからなのかもしれないけど...
そこまでの気持ちになったら自分も殺人を犯すのだろうか?
それで気持ちがおさまるのかも疑問だと思っているからなのか...
私自身、愚痴をネットで解消するって感覚があまりないかも...愚痴はいっぱいあるけど...たまに書くけど...
ネットに書いて気持ちがおさまるならそれも方法だとは思っているけど 私はそうする事により自己嫌悪に陥る方なので滅多に書かない。書いてもしばらくしたら消してしまう。何バカみたいなことやってるんだろう?って思ってしまうんだよね。
自分が憎むのをやめない限り憎しみは消えないと思うんだよね。自分次第だと思っている。
ネット社会の現在、人それぞれが何か感じないと世の中良い方向へは進まない気がします。
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SNS時代の劇場型犯罪を扱ったサスペンス小説。
いわゆる炎上とは何か、TORとは何かなど、ネット初心者でもわかりやすい説明が親切。
話の風呂敷を広げすぎていて、ちょっと回収しきれていない感じ。