電子書籍
戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
著者 斉藤光政
青森県五所川原市にある一軒の農家の屋根裏から、膨大な数の古文書が発見された。当初は新たな古代文明の存在に熱狂する地元。ところが1992年の訴訟をきっかけに、その真偽を問う...
戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
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戦後最大の偽書事件「東日流外三郡誌」 (集英社文庫)
商品説明
青森県五所川原市にある一軒の農家の屋根裏から、膨大な数の古文書が発見された。当初は新たな古代文明の存在に熱狂する地元。ところが1992年の訴訟をきっかけに、その真偽を問う一大論争が巻き起こった。この「東日流外三郡誌」を巡る戦後最大の偽書事件を、東奥日報の一人の青年記者が綿密な取材を重ね、偽書である証拠を突き付けていく──。事件後見えてきた新たな考察を加えた迫真のルポ。
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紙の本
笑ってしまうほどの偽書の証明
2023/07/23 08:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
『東日流外三郡誌』という文書をめぐるマスコミや学者、行政のノンフィクション。『東日流外‐』があまりにずさんな内容なので、思わず笑ってしまった。
本書の中にはあまりにおおくの偽書としての証拠が上げられており、なぜいまだに正当化する人がいるのか理解に苦しむが、このhontoのサイトでは今でも、『東日流外-』を偽書ではないとするミネルヴァ書房の古田史学の本が売られている。
紙の本
全容がわかる!
2019/07/08 20:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はるはる - この投稿者のレビュー一覧を見る
東日流外三郡誌という偽書に関する全容がわかります。個人的には、今は亡きコミックビンゴに掲載されていた、とり・みきの石神伝説にも触れた箇所があり、懐かしく思いました。
紙の本
全然知らなかったこと
2019/12/29 17:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
青森県五所川原市のある農家の屋根裏から発見されたとされる『東日流外三郡誌』は<超古代史ブーム>の一翼を担うが、1992年に著作権侵害による訴訟をきっかけに真偽論争が本格化、地元紙東奧日報の記者である著者が繰り返し取材して偽書である論拠を積み重ねていく。
「偽書であることの証拠・説明」ではなく、「何故偽書が生まれたのか」に重きを置いて書かれたもの。
オカルトへの興味はあるはずなのだが、自分はまったく知らなかった。私の知識のもとが古い&話題になったのは比較的最近ということか・・・。
単行本・初回文庫版に加筆・修正したということで、なかなかのページ数、繰り返しの記述もあって前半は散らかっている感があるが後半へのたたみかけが素晴らしい。
東北人のコンプレックス、わかるけど、私はそこまでじゃない。
和田喜八郎世代よりはルサンチマンから自由になっているということなのか、三内丸山遺跡の発見が鬱屈を晴らしてくれたのか。故郷や住んでいる場所に人は誇りを持ちたいものなのだ。
けれど、だまそうとする人の存在だけでは人はだまされない。それを擁護し、広めようとする人がいるから偽物が本物のように見えてしまう。いわゆる陰謀論の誕生とも一致するのが・・・あぁ、専門家という肩書を持っていても信用できるかできないかがあるってこと。
オカルトに興味はあるけど事実だとは受け止めていない、そういう立場がつくづく大事だ。
電子書籍
あきれるばかりの偽書事件
2019/07/08 22:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
でっち上げ、お役所に売り、メディアで宣伝し、そしてまたそれで金儲け。反論されたり、つっこまれても証言は二転三転。そんな偽物の歴史書がなぜまかり通ってしまったのか。「町おこし」ネタ欲しさとしてもバカバカしい。
紙の本
「コスモクリーナー」はどこに行ったの?
2019/04/27 00:38
21人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今度の版の表紙絵を描いた安彦良和が「The Origin」を書いたのは後付け設定の「ニュータイプ」がオウム真理教に利用されたので「もともとのガンダムはこれなんだ」という事で書いたと新章427頁にある。ジオン公国のイメージがギレン・ザビが行った弟のガルマ・ザビヘの葬送演説が「スターリングラード」(京城や新京、満洲といったある時代を表す地名に鉤括弧をつける向きがあるが、ファシズムと共産主義者や共産主義的な名前をつけた地名には鉤括弧をつける)戦直後のゲッペルスが行った「総力戦演説」に似ている上に「ジーク・ハイル」ならぬ「ジーク・ジオン」と聴衆が応えるように第三帝国のそれと被るから「優生思想」と距離がもともと近かったと言える面がある。安彦良和は弘前大学中退という経歴があるので東北とは縁があるが、それなら麻原が乗っていた自動車に搭載していた「コスモクリーナー」という機材は安彦良和が製作に関わったはずの「宇宙戦艦ヤマト」に出て来る重要なアイテムから来た名前なのは周知な事だ。それなのに「宇宙戦艦ヤマト」は出て来ない。著者が西崎義展という創価学会の顧問弁護士兼汚れ役から創価学会からもっとも憎まれる人物となった山崎正友元弁護士と近い事でも知られる問題のある人物を嫌って書かないのかもしれないが、「宇宙戦艦ヤマト」の要素を無視しているのは安彦良和が記紀を題材にした偽史的な作品を書いた事に触れないのと同じぐらい問題がある。これには失望した。