紙の本
物足りなかった
2023/12/03 23:35
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投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る
全部表面だけをなぞっている話のように感じてしまって
物足りないまま終わってしまいました。
普段のもっと鋭い感じの話が読みたかったなぁ
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いやあ、完全にやられました!6つの短編から構成されていて、最初短編集とは知らず、2章目を読み始めたところでちょっと肩透かしを喰らわされた感じがしましたが、なかなか面白い話ばかりで楽しめました。
前回読んだ『絶叫』がシリアスなミステリだったので、そういった作風の作家さんと思っていたら、大間違い!今回のは軽いタッチのミステリ揃い。ただ、どんでん返しが見事。そこは絶叫と共通していました。
どんでん返しが見事と言いましたが、むしろそれがメイン。読書に対してこのトリックを見破れるか!と勝負を挑んできているような6編。
1話目がこんな感じだったからと、2話目は注意して読んだら全く違ったトリックにやられ、3話目以降も同じようにスッカリ騙されてしまいました。
①洞の奥
誰からも尊敬される堅物で有名な『警察の鑑』の熊倉晢。特命を命じられた熊倉は謎の死を迎える。その死に隠された真相とは・・・。
②交換日記
日下凛子はコンビを組む上原に好意を抱く。2人が受け持つ事件は、少女が惨殺された事件。その真相に近づいた時、世界は一変する。
③ガサ入れの朝
千春は嗅覚に自信を持っていた。その慢心からか、ガサ入れの際、想いを寄せる先輩刑事に怪我をさせてしまう。今回の任務でなんとか汚名返上したいところだが。
④私の戦い
嫌なことを嫌と言えない千紗は、強くなりたいと思い柔道を始め、さらには警察官になった。しかし、警察官になった今も上司のセクハラの被害に遭っている。千紗の署に痴漢の被疑者が取り調べを受けることになる。果たして千紗の戦いとは。
⑤破戒
滝沢純江は、結婚を機に一度警察を辞めた。神父が父親を殺すという事件が起こる。その神父に純江は過去救われた経験があった。決して人を殺すような人物ではなかった。しかし、自分が殺したと言い張っている。しかし、神父が殺したとされる時間と、監察が調べた死亡時間が合わない。神父は誰を庇っているのか。容疑者は2人。しかし、容疑者たちのアリバイも立証され・・・。
⑥消えた少女
松永菜穂子はW県警始まって以来の女性警視正となった。菜穂子は所轄の事件の応援に呼ばれる。少女が遠足の帰りに行方不明になった事件だ。菜穂子は、母親が虐待をしていたことを見抜いた。しかし、見抜いたことが仇となり・・・。
いやぁ、お見事!でも、長編を楽しみたかったかな。今度は思いっきりなミステリをお願いします!
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男尊女卑が色濃く残るW県警で活躍する女性警官を主人公にした連作短編集。
「政治的に正しい警察小説」の流れを組む作品。
ただのきれいごとばかりを並べた警察小説とは違い、それぞれの短編の主人公の女性警官の心の闇が、何とも言えない。
社会派と言われる作者のダークな部分が見える一冊。
それぞれに、ゾクッとするラストが待っており、これもちゃんとした「イヤミス」と言う分野になるのだろうか…
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内容(「BOOK」データベースより)
警察官であるより前に、一人の人間として、常に正しくありたいんだよ―「警察官の鑑」と誰からも尊敬されていた熊倉警部。W県警初の女性警視へと登りつめた松永菜穂子は、彼にある極秘任務を与えていた。その最中の、突然死。事故かそれとも…。事故として処理したい菜穂子の胸中を知ってか知らずか、熊倉警部の娘が事件現場についてあることを思い出す―。前代未聞の警察小説。
W県警を舞台にした連作短編集。
千春さんの正体がわかった時にほっこりした気分になりました。
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男尊女卑の風潮が色濃く残るW県警で、それでも負けずに頑張る女性警察官たちの活躍を描いた連作ミステリ。有能で、カッコよくて、そしてしたたかな彼女たちの活躍は心強いような、そしてほんの少し恐ろしいような……? 心温まる話もあるのだけれど、読み終えた印象はけっこうダークでした。
お気に入りは「私の戦い」。これは女性なら少なからず賛同できる部分が多いと思います。無自覚ってのもかなりの罪だよねえ。
そしてラストの「消えた少女」でやられたなあ、と。邪悪極まりない……!
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図書館の新刊コーナーで見つけたもの。今回の新刊コーナーは読みたいのがたくさんあって当たりだった。しかしこんなヒット作を出した作家さんなのに、読んだ人少ないわー。ほんと本が売れない時代なんだなと買いもしない私が言うのもなんだけど。面白かった。女性警察ものの連作短編集。読みやすい。帯にはどんでん返しと大層な言葉が書かれてたけど、まぁどんでん返しだけどそれほどでもないというか。神父さんの話とか最後の松永警視正の話は何となく読めたし。やっぱ一番最初の話が一番インパクトがあって面白かったな。
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六編の連作。
1話目の『洞の奥』は、警察官の鑑たる熊倉が死亡するという事件から始まる。
自殺?事故?事件?
いかにも怪しい人物が出てきて、流石にそれはないよね、などと思いながら読み進めた。
で、事件の真相は、というと、はいはい、あんまりひねりのない結末だね、フツーすぎるなあ、と舐めていた。
もう一度ひっくり返された。
さあ、悲劇が始まるぞ。
『交換日記』は日本語の巧みさをうまく突いている。
真実は気持ち悪すぎるけれど、途中まで完全に騙されていた。
つまり、人は見ているけれど見ていないのだ。
途中で気づいた読者はお見事!
一人、唐突に出てきた感じのある人物はいるけれど、このくらいの不自然さなら、トリックのうち。
『ガサ入れの朝』もしてやられた。
作者のうまさ、それはミスリードを誘う技だが、これには感心する。
いや、私が騙されすぎなのか。
一体何冊本を読んできたんだ?
よくもホイホイ引っかかるものだ。
ポイントとなるのは松永警視(途中から警視正に昇任)。
皆が憧れ、目標としてきた女性だが、彼女は野望を達成できるのか。
今の時代を映した物語だが、いつか、ここで書かれた色々が、時代の流れを感じさせる、平成の遺物になることを祈っている。
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W県警…とのタイトルに、もしかして和歌山県の地理を含んだ描写があるのかも…との期待を込めて借りてきた1冊。
残念ながらまったくの架空の県でした…(笑)
葉真中顕作品も意外にこれが初めてで、以前から何かと読書仲間うちで話題に上っていたので、このことをきっかけに作品に触れることができてよかったかなと。
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「凍てつく太陽」に度肝を抜かれただけにイマイチもいいところ。
真剣に練って骨のある長編に取り組んでもらいたい。
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後味悪いものが多いけれど、さらさらと読めました。ほんわりリンクして最後は・・・という流れ。どの人もどの人も本当なんか悲しい人たち。この人たちがなぜかW県警に集う、正に悲劇。千春にだけは癒されました。こういうのをすっと差し込んでくるあたり、上手いなぁと思います。
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初読の作家ではあるが、この間WOWOWで「絶叫」というドラマを放送していたので名前だけは知っていた。本作は主に女性警察官が主人公の短編が中心だが途中で警察犬まで主人公にするのはどうだろう。県警内部で起こる警察官の犯罪が多かったが、これだけ警察が信用されていないのには同情するが、無能な警察官が多いのは同意する。それほど関心するほどのトリックもなく、びっくりするほどのミステリーでもないため、ライトノベルを読んでいるようであった。この作家をフォローする気までは起こらなかった。
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実によくできた連作短編ミステリー。W県警を舞台にした全て女性(警官)が主人公の短編集。各短編自体そこまで個性的では無いけども、小説らしいテクニックも駆使され、どれもオチが予想できない展開で最後にあっと驚かされる。どれも短編だけに途中の中だるみもなくちょうど良い。そしてそれらの短編全体が緩くつながっていて、最後のストーリーにつながっていく。上手い、やられた、といった読後感です。おすすめ。
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予想の斜め上よりもっと上を行かれる展開が何とも気持ちよい。最後の回収まで何とも素晴らしいし面白い。私は千春さんの話みたいな苦くないのが好きなので★はみっつ。
ただ,警視の女優言葉は何かなぁと思う(最後の話では薄まってたけど,最初の話で違和感ありまくり)。私の周りには警視みたいなしゃべり方をする(将来しそうな)同性はいないのだが,警察業界にはいるのだろうか。
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6月-20。3.0点。
W県警の連作短編。各話、それぞれにひねりやどんでん返しがあり、一気読み。
軽い感じかな。余り印象に残らないかも。
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W県警の女性刑事たちの連作短編集。男尊女卑の風潮が強いW県警で頑張る女性たち、と言えば聞こえはいいけれど、実はひとつひとつはしっかりブラック。「ガサ入れの朝」はわかってしまったけれどこういうのは好み。「交換日記」は思わず二度読んだ。どれも悪くはないし、連作として綺麗にまとまっていると思ったけれど、あえて言えば、すべての「女」が、あるいは「女」だから、こういう行動や結果に持ち込む、とは絶対に思ってほしくない。私が女だからなのかそのあたりが引っかかって十分楽しめなかったのが残念。