心に浸みています
2022/10/15 10:39
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投稿者:ババにゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんな人になりたいと思わせてくれました。世界的な外科医になんてなれないけど、安住の地に甘んじない清々しさや自分のやりたかった原点を忘れないことは何の仕事にも通じます。本編は海堂ワールドとは関係ないので肩すかし感のある人もいるのかな。でも後書きはエピソード満載ですっごく楽しいです。
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読んでみたいと思いつつ、文庫に落ちてくるのを待っていた一冊。
一気に読んでしまいました、寝落ちしながらも。。
自分の従事する”仕事”に社会的な有用性を見出しつつ立ち向かっていく、
プロとは、そして純粋とはこういうもの、久々に叩きのめされました。
ブレない芯を持ち実践するのは、言うは易く行うは難し、
外科医としてだけでない、一人の人間として尊敬に値する、そんな方です。
で、妙に親和性を感じて、「医龍」を読み返したくなりました。
と思っていたら、実際に須磨先生をモデルにされてたのですね、、道理で。
”大人は子どもにカッコいい姿を見せればいい”、機会があるなら是非一度、お会いしてみたい。
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心臓外科医 須磨久善の自伝的語り下ろしや、医療に対する哲学、その人間像を、『チーム・バチスタの栄光』などの作者である海堂尊がテキストに書き下ろしたノンフィクション作品。
卓越した技術によるスーパーヒーローな医師としてだけでなく、海堂が言うところの「破境者」としてのアントレプレナー的な須磨の人物像がとてもおもしろく、一気にファンになってしまった。
須磨本人による自伝も是非読んでみたい。
須磨をモデルに『チーム・バチスタ~』の桐生医師を書いたのかと思っていたが、実はそうではなく、『チーム・バチスタ~』の刊行後に2人が実際に知り合ったというのも驚き。
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はじめに
第一部 心臓外科医 須磨久善の旅
1章 未来への扉を開く ― 公開手術
2章 学会の熱風 ― 米国留学
3章 回り道か抜け道か ― 外科研修と胃大網動脈バイパス手術
4章 ニュー・ライフラインの発見 ― AHA(米国心臓協会)
5章 外科医になろう ― 少年時代から医学生時代
6章 ローマへの道 ― ローマ・ジュメリ総合病院
7章 バチスタ手術 ― 湘南鎌倉総合病院
8章 スマ手術への進化 ― バチスタ手術の完成系
9章 医療の宝石を手に入れる ― 葉山ハートセンター
10章 須磨久善はどこへ行くのか ― 心臓血管研究所へ
第二部 解題 バラードを歌うように
主要論文と解題
あとがき ― 須磨久善2011
解説 人としての思いの強さを 水谷豊
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―日本発の「バチスタ手術」を実施するなど、心臓外科界の「破境者」として常に斯界を先駆ける天才医師・須磨久善の半生を、「チーム・バチスタの栄光」で著名なベストセラー作家の海堂尊が描く―
凄い。
日本・世界の医学界に風穴を空け続ける外科医としての魅力と、信念のために世界を飄々と変えていく人間的な魅力が伝わり、心を揺さぶります。
「よけいなことをしない。一発で決める。手術の速度を上げる原則は二つだけです」
「立派になろうなんてがんばらなくていいんです。有用な人間になればいいんです」
「「君がいてくれてよかった」と思われるのがいい」
「(一流を育てるには)本物を見るのが一番いいでしょう」
医療だけでなく、全ての分野に通じる金言に溢れています。
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2011/7/20 Amazonより届く。
2013/3/27〜3/31
海堂氏の『チームバチスタの栄光』で有名なバチスタ手術の第一人者、須磨久善氏のこれまでを描くノンフィクション。実に素晴らしい人物であり、使命感に燃えた医師である。成績が良いから医者になる、という人が多いと思うが、須磨氏のように使命感に燃えて医師を目指す人が増えて欲しいなあ。
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中身も確認せず、チームバチスタ絡みの小説だと思って、購入して読んでみたら、ノンフィクション作品だった。
でも、自分と近い考えをもってる部分があるためか、意外に面白かった。
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自分の演奏をレコーディングして聞いた時と違って、自分の歌を声を聞いた時の衝撃は比べものにならない、聞える音が違うんだね。
さて、そんな意味もあり、自分史と云うものを書くことは難しいらしい、何故なら自分自身を見る事は出来ないから、そこで今回の外科医須磨久善、海堂尊さんの本がある訳です。
とは言いながら、今回のこの本、なかなか海堂さんの直球は受け取る事が出来なかったような気がします。遠慮と云うのかな、舞台で云えば紗幕がかかったような感じがしました。
得るところも多いけど、読み方・感じ方、要するに感じる姿勢を変えないと本来の伝えたい事が見えない・・そのように感じました。☆3つ!
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てっきり、筆者さんとこの先生がもともと知り合いで、そこから「チーム・バチスタ」が生まれたのかと思ったら、実は、「バチスタ前」はそんなに知り合いでもなかったらしい。
それにしても、この人は、医者としても大成しているけど、医者じゃなくても大成したんだろうなぁ、と思えるくらい、医者じゃない仕事にも通じる処世術?みたいのがつまっていて、ビジネス書的に楽しめる本だと思う。
手順を足すんじゃなくて、無駄なことは省け、とか、イマジネーションを大切にしろとか。
こんな、天才的なことはみんな同じようにできるなんて到底思えないけど、やり方次第で物事は少しづつ変えられるんだろうなぁ。
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天才医師・須磨!が本当にかっこよく描かれている。
バチスタ手術のリアリティーを感じた。今まで半分架空のものだという思いが強かったので。
そして速水医師のモデルはまさに須磨なんだ!
この本を読んでからもう一度「バチスタ〜…」シリーズを読まなければ!!
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2011 8/15読了。WonderGooで購入。
『チーム・バチスタの栄光』で出てくるバチスタ手術の権威・・・ってことで当然そっち方面の興味もありつつ、ふだんあまり知る機会のない研究も行う臨床外科医のキャリアパスや発表機会・媒体等についても興味深く読んでいた。
臨床医学系の、それも手術法だとやっぱ症例数とか重要なんだなあ。ふうむ。
一方で公開手術等による技術の評判も重要な要素となり・・・という実践の評価と論文の評価が混在しうる分野ってのはなかなか面白い。
ふだんは割とすっきりした分野を扱う機会が多いので。
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前夜にプラスイメージに到達することが難しいことも多々ある。しかし手術室の扉の前に立つ瞬間には、絶対に成功するイメージをつかめるように流れを持って行く。
手術が早い理由>よけいなことをしない。やり直ししないよう一発で決める。
「メイク・イット・シンプル」>急いでいないが早い。
新しい業績を挙げるためにもう一つ大切なことは、一人きりになる時間を持つ事だ。その時は自問自答する。自分と対話を重ねることでみえてくるものもある。
有用な人間になるためには、どのような鍛錬をすればいいのか。>「まずはイメージを掴む事、です。イメージを持てれば、いろいろなことが上手く回り始めます。例えば手術見学1つとっても、外回りという雑用をしながら、手術メンバーと同じくらい勉強だってできる。その立場より1つ上、ふたつ上の場所からシミュレーションすればいい。」
希望が見えない人間とは弱く、悲しいものです。
「本物の建築はできあがった時に人を支配します。ニセモノは、できた直後はきらびやかですが、その瞬間からすでに滅びに向かっている。本物は違う。年月とともにその威厳を増すものなんです。」
「それを見た瞬間に、その世界に引き込まれたなら、それは本物です。ニセモノは、こちらが他のものに気を取られていると全然その中に入っていけない。音楽でも絵画でも、本物は出会った瞬間に感情を忘れさせ、その世界に連れ去っていく。だから本物と接することが何より大切なんです。本物は自分の心を救ってくれるのです。」
「人が自分をどう思っているとか、ひそひそ話の中身みたいな小さな問題よりもはるかに、自分が自分の行為をどう思うかの方が大切です。たどりついたゴールが、本当に最初に目指していたゴールがどうか。そうした問いに対する回答がイエスなら、あとは、まあそこそこ、どうでもいいのではないでしょうか。」
「一人前になるには地獄を見なければならない。だけどそれでは所詮二流です。一流になるには、地獄を知り、その上で地獄を忘れなくてはなりません。地獄に引きずられているようではまだまだ未熟ですね」
本物に触れるための方法のひとつは古典に触れることだ。
本物を見分ける尺度>「自分の心が引き込まれたら、自分にとっての本物です。ふつうの人はそうした瞬間を見過ごしてしまう。本物と出会った瞬間、誰でも、ああ、これかもしれないと思うはず。自分の感覚を大切にしようという気持ちさえあれば、本物が蓄積されていくはずです。」
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実際にお会いしたことのある方なので、興味を持って読みましたが、短時間お会いしただけでしたが、書かれている通り、温厚な中に鋭い迫力を感じさせる先生でした。
子どもたちにも本物を見せようとする発想が素晴らしいと思う。
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有名な心臓外科医の半生を綴った作品。
書いたのが海堂さんだから非常に読みやすい。
保守的な日本社会で保守的な考え方に洗脳されている今現在の自分にはとても刺激的で楽しい話だった。
10〜20年後にこういう事を言える大人になりたい。
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ともすると淡々と話が進んで行って退屈なだけの内容になりがちなジャンルだと思うのだがこのようなノンフィクションジャンルでも海堂節が効いていてとても楽しく読めた。自分の進むべき道を見据えている人へは道標が指し示されて行くんだな。
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「チーム・バチスタの栄光」の桐生のモデルになった先生ということで、
どのような方なのだろうと思い、手に取りました。
須磨先生がすごい方で、海堂さんは先生をほんとに尊敬されてるんだなあ、ということはよく伝わったのですが、
この手のノンフィクションにしてはちょっと必要以上に持ち上げすぎな感じも否めないかな・・・。
バチスタシリーズのファンとしては、後半の吉川晃司さんと先生のやりとりが興味深く読めました。
あと、ドラマ版で須磨先生役だった水谷豊さんの解説が良かったです。
(2011年9月27日購入、2011年10月7日読み始め、2011年10月13日読了)