紙の本
面白かったです
2021/11/19 11:17
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投稿者:iha - この投稿者のレビュー一覧を見る
若き女医が眠り続け目覚めない謎の病気イレスに立ち向かうお話です。医療で治癒を目指すかと思いきや、彼女にはユタという人の精神に直接訴えかけるシャーマンのような能力の持ち主。患者の精神世界に入り込み、対話を行うというSF物でもありました。ここまでは非常に面白かったです。この上巻では主人公がその能力に目覚め、患者を治すところまでが描かれていました。彼女の暗い生い立ちや昏睡する患者たちの背後にある巨悪などなど風呂敷が大いに広げられましたが、次の下巻ですべてが詳らかになるのでしょう。下巻を楽しみにしたいと思います。
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投稿者:なま - この投稿者のレビュー一覧を見る
知念実希人さんの本は、本屋大賞にノミネートされたのをきっかけにして、今までに何冊か読んできました。この本は、今までと少し違ってファンタジーのような感じがありました。
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すごいすごい読んでいて感動の嵐がおそってきました。ミステリーありファンタジーありどんでん返しあり読者をあきさせないエンターテイメント小説とはこの作品である。
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眠りから醒めない謎の病気〈特発性嗜眠症候群〉通称イレスという難病の患者を目醒めさせるには、魂の救済〈マブイグミ〉をしなければならない。霊能力者である祖母の助言により、女医っは魂の分身〈うさぎ猫のククル〉と一緒にマブイグミに挑む。というファンタジー色いっぱいの作品。患者を順番に助けていくだけの話かと思いきや、患者同士には何か関係があるらしく、また猟奇的殺人事件も絡んでいるかもしれない、と先が気になる展開に一気に読んでしまった。
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早く下巻が読みたい!
どんどん繋がっていく…少しずつ紡いでいく糸が太い線となって最後はどこに繋がってるのか。
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知念実希人さん「ムゲンのi 上巻」読了。神経内科病棟に勤める愛衣は、寝てから目覚めないイレス患者を担当する。世界でも珍しい病気のはずが時を同じくして四人もの患者が入院。先輩女医の杉野華、医院長の袴田とともに治療を試みるのだが。。知念先生が愛猫に捧げるべく最後まで磨き続けた作品。医療物ながら不思議な力で治療するユタの概念も盛り込み独特の世界観を作っています。それでいて主人公の愛衣の明かされていない過去と同時に進む連続殺人事件との関わりなど、今後の展開が気になります。どんな真実が待っているのやら。
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知念実希人の新作は過去作と同様に病院が舞台だがジャンル的にはミステリーというよりファンタジー。上巻は設定の説明に時間を割いており(読み返すと絶妙に伏線が張られているのだけど)話がどこに進むのかはまだ見えない。ククルの言動がまどマギ的な不穏さを纏っているのが気になる…(下巻に続く
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ムゲンのi(上)
病院が舞台だがジャンル的にはミステリーというよりファンタジー
知念実希人
タイムライン
https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
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精神科医の主人公が、昏睡状態の患者の精神に入って症状を治す話。
結構ファンタジー感が強いけど、患者が抱えている問題は理論づけられているところが良かった。
主人公自身のトラウマの克服もあったり、下巻も気になる。
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上下巻ということで医療ミステリーの長編化と思い期待したが、前半でリタイヤ。原因は、ミステリーよりファンタジー要素が強かったことと、設定の説明が長くて飽きてしまったこと。序盤でグッと惹きつけられたい。
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3.8
神経精神研究附属病院に勤務する主人公の神経内科医・識名愛衣は、都内で四人同時に発症した特発性嗜眠症候群(イレス)患者のうち3名を担当しているが、一向に回復の目処が立たない。
疲弊した愛衣が父親を訪ねると祖母に相談する様勧められる。
祖母が沖縄で優秀なユタ(霊媒師)であった過去を知らされた愛衣は、イレス患者達の病気の原因が何者かに魂(マブイ)が吸い取られた為だと告げられる。さらに自らもユタの資質を有する事、そして患者を救うにはマブイグミを行いマブイを戻す必要がある事を知る。
半信半疑ながらも一人目の患者・片桐飛鳥の精神世界へと入っていった愛衣は、ククルによって飛鳥の記憶を共有し墜落の現場を目撃する。
そして事故当日の将司の様子から「愛衣を道連れの心中」とする警察の判断に違和感を感じた愛衣は…
やがて幾つかの謎を残しながらも飛鳥は愛衣のマブイグミによりイレスからの生還を果たす。
一方で、依然として手掛かりを掴めなかった東京西部で起こっている連続通り魔殺人事件の重要人物として杉野華の担当する患者が浮かび上がっていた。
第二章
そんな中、愛衣は第二の患者・佃三郎のマブイグミに取り掛かる。佃のマブイの中で見えたものは…
裁判で凄惨な事件の容疑者・久米を、刑事・小宮山による自白の強要を立証し救った佃だったが、晴れて無罪となった久米は再び殺人事件を起こす。そして連絡をよこした久米は、最初の佐竹優香の殺人も自分がしたのだと告白する。
自分が解き放った殺人者によってさらに被害者を増やしてしまった事実に愕然とする佃。
マブイグミの中の法廷で、佃自身の無実を証明しようとした愛衣は、そもそもの佐竹優香殺人事件を根本から覆えすのだった。
結果、佃の救出にも成功するが・・
将司の行動の解けない謎、そして優香の自殺の違和感、ククルとは一体…
そして、片桐飛鳥と佃三郎、さらには殺された佐竹優香ら三人の接点として浮かび上がったのは杉野華の担当する患者だった。
◯識名愛衣・・自らもPTSDを抱える神経内科科医。祖母のユタの血を引き継ぐ。
◯杉野華・・同じ職場の一つ上の先輩。
四人目のイレス患者を担当しているが患者とは深い繋がりが?
◯袴田聡史・・精神科医にして病院長。交通事故により現在車椅子の生活に。
愛衣のPTSDの主治医。
◯おばあちゃん・・父方の祖母。沖縄の優秀なユタだった。愛衣にマブイグミのやり方を教える。
◯片桐飛鳥・・イレスに罹患した愛衣の担当患者。パイロットを目指し猛勉強中だったが父親の操縦する飛行機の事故により右目の視力を失う。
◯羽田将司・・飛鳥の父。飛鳥の憧れのパイロットだったが、アル中により資格を失った事に。
愛衣との約束を果たすべく飛び立った二人だったが…
指の震えの原因とは。
◯佃三郎・・愛衣の担当するイレス患者の一人。弁護士。主に冤罪事件の弁護を担当。
◯久米隆行・・元彼女の佐竹優香を殺害、強酸にて死体を溶かすと言う凄惨な事件の容疑者。一度は容認するも一転して否認。
◯ 佐竹優香・・久米の元彼女。自宅浴槽から強酸で溶けた状態で発見される。精神疾患が…
◯加納環・・久米の現在の恋人。久米の冤罪を晴らす為佃に弁護を依頼。実は愛衣の担当する三人目のイレス患者。
◯ククル・・それぞれの持つ魂の具現化された形態。
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ひとつむぎの手の、ザ!医療系が感動して今回も借りた。
ファンタジー要素が強すぎて最初は少し抵抗あり。
医学との結びつけも無理やりすぎて、いやいや、あなたに分かったら警察いらないから!と思ってしまうことも。
二人目の治療で、生々しい描写にぐっと引き込まれた。
患者はあと1人。下巻も読まないと、気になって仕方ない。
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イレスというまれにみる奇病が、4人同時に発生し、それに立ち向かう女医の愛衣。
ファンタジーに推理、医療ミステリーを含んだ要素が絡み合う物語。
場面、登場人物の背景描写が緻密で感情移入しやすいく、一気にその世界観にひきこまれます。
上巻終盤で少しずつ明るみになってきた接点。
疑問、含みをうまいこと残して終わった印象の上巻。
いざ、下巻へ。
続きが楽しみだ。
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夢の中なら作者の自由自在のなんでもありのためか、患者のククルに会うまでが第1章、第2章ともにちょっと長く感じた。こういう「自由自在の世界」はアニメ化に向いているかも。愛衣とククルのバディが魔法少女と助っ人小動物みたいな印象。かわいらしい仮面の下に一物持っていそうな点がまどマギみたいな印象。第2章の優香の行動が壮絶すぎる。手に巻かれたチェーンとか。大いに謎を残したまま上巻幕切れ。これはすぐに下巻を読むしかない。
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初出 2018〜19年「Colorful」(WEB文芸マガジン)
初読みの作家さん。名字から沖縄ルーツかと思ったら、主人公も識名姓でユタの家系なんですと。
精神神経研究所付属病院の医師で27才の愛衣は、イレスという奇病で眠ったままの患者を3人抱えているが、彼女自身幼い時のPTSDが残っている。
ユタであった祖母から、「患者は弱っていたマブイ(魂)をサーダカンマリな人に吸い取られたのだから、マブイグミが必要で、愛衣にはそれができる」と言われて信じないものの、患者に手を当てて呪文を唱えると、若い女性パイロットの卵である患者の夢の中に入り込んでしまう。兎猫の姿のククルのサポートで、患者は元パイロット父が自分を乗せて飛んだセスナで事故を起こしたのは警察が言う心中ではないことを解き明かして患者を眠りから覚ますことができた。
次の患者は70代の弁護士で、夢に入ると弁護して無罪判決を勝ち取った殺人事件の被告が、釈放後に別の殺人事件を起こし、前の事件も自分がやったと言ってきたことで、正しいことへの自信を失っていた。愛衣は、犯行現場から他殺ではないと証明して回復させる。
ファンタジーの中でミステリーが展開するという構造だが、さらに、先輩医師が担当している同じイレスの特別室の患者が、愛衣の回復した二人の患者のカウンセリングをしていて、連続殺人事件にも関係しているらしいという情報があって下巻に続く。