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経営者、マネージャ、そして全てのビジネスパーソンに薦められる本
2021/05/25 23:22
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投稿者:りょーた - この投稿者のレビュー一覧を見る
『他者と働く』。よくよく考えれば当たり前の話である。個人事業主であっても誰かと仕事をすることで初めて事業ができる。誰かと仕事をするとそこには「関係性」が生まれる。その関係性を築いていくために持っておくべきスタンスが学べる1冊になっている。昨今、1on1ミーティングが注目され、多くの企業で導入されているがうまくいっていいない企業もある。その多くが「1on1の当事者である上司と部下の関係性」に起因するものと思っている。信頼関係と言い換えてもいいかもしれない。いきなり1対1で対話しろと言われても…そう感じる上司・部下はこの本を読んで対話をどこからスタートさせるのが良いのかを知って欲しい。それが1on1の成功、ひいてはキャリアの成功につながるはず。
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相手の立場に立ってみよう。そう思うと相手に一理あると思うだろう。自分の弱さも相手の弱さも認めよう。べき論ではなく、こういうふうに私自身もしてしまったかもしれないとうところから、相手のナラティブを想像し、橋をかけてみよう。
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対話をするということは、「私とそれ」の関係から「私とあなた」の関係へと、関係性を作りかえること。もし自分が相手の立場だったら、と考え、相手の中に自分を見出すことが、連帯する、つながるということ。
根底にある社会構成主義の考え方、その立場や状況によって人のあり方が決まる、というところが自分の大切にしたい考え方と共通していたので、考えていることがすっと言葉になって入ってきた。
ポイントは『自分のナラティヴを脇に置いて、相手の置かれている立場や状況、言動を観察すること』これに尽きるかと。私は『正しい説明という暴力』つまり正論を押し通そうとする癖があるので気をつけよう。
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組織の中で起こる問題をナラティヴ・アプローチの観点から解決していくには?ということを書いた本。誰しもが自分のナラティヴの中においてしかものを見ていないことに気づき、相手のナラティヴに気づいて新しく関係を構築していくことの大切さを一冊かけて説いている。
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私が持っている違和感「仕事だからやれ、でやれるわけがない。仮にやれたとしてもそれは中途半端なものでしかない。その人自身の大切なものを大切にできる形、せめて理解できるまで対話しない限り。」は、間違っていないと思える本だった。溝に気づく、溝の向こうを観察する、溝を飛び越えて橋がかけられそうな場所や掛け方を探る、実際に行動することで新しい関係性を気付く。それだよねぇ。。。
社会の中身は会話である。人が育つというのはその人が携わる仕事において主人公になる。
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副題に「組織論」とあるが、経営学でいうような事業部制なのかファンクショナル組織なのかといった組織構造に関する組織論ではない。「組織とはそもそも「関係性」だ」という意味での組織構築のための実践、具体的には対話、について論じた本になっている。
著者によると、対話とは、「新しい関係性を構築すること」だという。新しい関係性はお互いの事実の解釈の枠組み=物語、つまりナラティブ(narrative)、の再認識と再構築の作業に他ならない。組織においては、既存の方法で一方的に解決ができない複雑で困難な課題が常に発生する。そのような問題は「適応課題」(adaptive challenge)と定義され、一般に四つの型 ー ギャップ型、対立型、抑圧型、回避型 ー に分類される。
著者の立場は、このような適応課題を解決するためには、ナラティブ・アプローチが必要であると説く。相手の発言の立場と背景=ナラティブを理解すること、つまり自分の中に相手を見出すこと、相手の中に自分を見出すこと、が必要である。そのためにまず、「お互いにわかり合えていないことを認めること」から始め、「互いに分かり合えていないということを受け入れた上で、「知識の実践」を行うしかない」という立場を取るのである。このことを端的に表現するのが副題の「「わかりあえなさ」から始める組織論」である。
ナラティブは相対的で、絶対的に正しいナラティブはない。それが前提だ。課題の解決は、お互いのナラティブの間に溝があることを認識し、その溝に橋を架けることができるかどうかにかかっている。本書では、そのためには次の4つのステップが必要だという。
①準備「溝に気づく」
②観察「溝の向こうを眺める」
③解釈「溝を渡り橋を設計する」
④介入「溝に橋を架ける」
まず、第一に溝があることに気づくことが重要になってくる。特にギャップ型や回避型の適応課題の場合にはまずそこに溝があることを正しく認識することから始めないといけない。溝を埋める作業は相互的だ。一方的に溝を埋めていくようなやり方は適応課題においてはうまく働かない。
社内でこういった溝がある事例として、インセンティブの異なる事業部間の溝と新しい提案を行う際の上司と部下の溝が紹介される。どちらも、実際の組織の中でよく見られる対立である。社内であるがゆえに、忖度や追従といった避けるべき罠が存在する。
異なる事業部間の溝は単純であるがわかりやすい例である。組織として何を重要だと考えているのか、つまりお互いの内部のナラティブの構造が異なっているのだ。双方のナラティブを理解した上で、上位の会社にとって何が重要かと考えるといったような対話を通して橋を架けていくのだ。そこに必要なのは謙虚さと熱意だ。そうした対話を通して、適応課題は技術的な課題になり、曖昧さから明晰さへの移行ができることになる。その先には、「会社の中には何かをやるためのリソースが実はたくさんある」ことがわかる。これが見えないのはナラティブの硬直化がその原因なのである。この辺りは、実態に沿って考えてみても十分に説得力がある。
上司と��下の間の溝の事例もまたよく見られる問題だ。これだという提案を上司に反対される場面は当たり前のように必ず出てくる。それを上司の無能による無理解や、リスク忌避の態度によるものと取り、それを批判することも多い。しかし、そこで「上司には判断できないだけの何かがあるはず」と認識することは、重要なことだ。上司のナラティブを理解し、自らのナラティブとの間の溝を見つけて、そこにいかに橋を架けるのかを考えるという次のアクションにつながるからだ。少なくとも単に周りに愚痴をぶちまけるよりは建設的な心構えだ。
ここで著者からの印象的な指摘は、立場が上の人間を悪者にしておきやすい「弱い立場ゆえの「正義のナラティブ」という罠に陥りやすいという指摘だ。これを罠というのは、ひとつはこういった場合に実際的な問題として「自分のナラティブに即した正論はほとんど役に立たない」からであり、もうひとつは絶対的に正しいナラティブはなく上司のナラティブを無視することで先に進むことが難しくなるからである。その場合、橋を架ける実践とは、こちらだけの正論ではなく「両者にとっての正論を作っていく作業」を行うのだ。
「大企業病なのは、実は提案を妥協した側も同じであり、そこに加担していることに気がつく必要がある」
自分の提案をよいものだと判断できなかったことを相手のせいにするのではなく、もう一歩踏み込んで自分のナラティブを脇に置いて、上司のナラティブに沿って考えてみることが必要なのである。どちらの立場に身を置いて考えてみても、身につまされる言葉である。
上記の多くの事例にもみられるように「総論賛成・各論反対」というのはどこの組織にいても遭遇する現実である。そこでは、ナラティブのぶつかり合いが起きていることがほとんどである。総論はナラティブとは競合しないが、各論で動くときに初めてナラティブに合わないところが明確化されるのである。
「中立な人間は原理的に考えてもこの世界には存在しません。誰もがそれぞれのナラティブを生きているという意味で偏った存在であり、それは自分もそうだということです」
ナラティブ・アプローチの肝は、相手をこちらの中に引き込むことや妥協させることを目的とするのではなく、何よりも自らの偏りを認めて、だからこそ対話を求めて実践する姿勢を促すことにその目的がある。もう少しくだけた形で言い換えると、そっちにも立場というものがあると思うけど、そらこっちも立場あるからな~、という状況をどうするのかという点において、戦略的な対話でWin-Winの形に止揚したアイデアに辿り着くために心構えとして便利な「ナラティブ」という概念が提示されているのである。
著者は、さらに人材育成について語る。ナラティブが人材育成にも直結するという思いがあるからだ。著者の人材育成についての考え方は、主に思い浮かぶ能力開発とは少しずれた視点を持っている。つまり、「人が育つというのは、その人が携わる仕事において主人公となること」だという。
著者は、仕事におけるナラティブを形成することが疎かになっているのではないか。人材開発=能力開発と考えるのでは足りない。部下のナラティブを仕事に沿ったものとし、上司を含む組織のナラティブに沿���ための橋を架けるための対話としての面談であり、能力開発でなくてはならないのである。
ここで上司と部下の対話におけるひとつの問題点が指摘される。それは、権力の問題だ。
「権力を自覚せずに観察を試みることが観察を失敗させる」
上司には権力の自覚が必要。それは当たり前のことだけれども、無礼講や若手を集めて自由に思うところを聞きたいと言って出てくるものは、必ず関係性のフィルターを通してしか出てこないのである。
「迎合や忖度に留まっていれば、必ず何か「違和感」に気がつくはずです。その違和感、つまり新たな「ナラティブの溝」を定期的に眺めるのも悪くないでしょう」
著者は批判的経営研究という領域の研究者でもあり、本書のベースは社会構成主義という学派の考えに基づいています。社会構成主義というのは「現実は社会的に構成されている」というものであり、その社会の中身は会話である。著者は、「私たちは何を語るかによって、現実を本当に少しづつだけれど、変えていくことができるかもしれない」という思いから、対話によるナラティブ・アプローチをその実践として展開してきたという。
思うに、その内容は実際の会社生活においてよくある傾向が取り上げられており説得力があり、また非常に実践的である。しかし、実践的な内容であることと、実際にそういった行動ができることとは異なる。その理由は、問題には同じ問題はひとつとしてなく、人間関係も同じものはひとつもなく、だからこそ溝も橋も右から左に持ってこれるものではないからである。だからこそ対話の実践が必要なのである。もし課題があるならば、解決に至るまでの道は少なくとも地道に進むべき道なのかもしれない。自分が問題は認識しつつも実践できていないことであることも含めて勉強になる内容であった。
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本を手に取った当初は特にピンとこなかった本なのですが、
ダイアログ(対話)に興味を持つきっかけがあったので、読んでみた本。
良い意味で自分の期待を裏切ってくれて、とても学びの多い良い本でした。
正しいことを言っても通じないのは、自分と相手の文脈の違うからで、
その違いにかけ橋を架けていく作業が対話だとさ(自分なりの理解です)。
この本を読んで、改めて感じたのは、
自分も結構、自分勝手に自分の文脈において、
相手に自分の文脈に合わせるように強要しているかもしれないということ。
相手のことを思うが故にやっているケースも多々あり(そうで)、
そっちの方が事態は深刻です。
まぁ、そういったことに「気がつく」というのが、
第一歩だと思われるので、重要な一歩を踏み出せたとポジティブに考えて、
自分の行動・思考を再度見直していきたいと思います。
この本を読んで、思い出したのが、
「自分の小さな「箱」から脱出する方法」という名著。
おそらく、同じことを言っているような気がする(この「他社と働く」の方がややビジネス寄り)。
この本ももう一度読んでみて、理解を深めたいと思います。
https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4479791779#comment
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・「観察する」ことから始まる。→よい観察は発見の連続。
・自分の違和感、苛立ちは今の自分のナラティブのせいかも。なんらかの限界があるのかも。
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絶望している今の社内関係に一筋の光が見えるような本だった。
今のうまくいってない状況を思い浮かべながら「あの人と橋渡ししないといけないのか」なんて思って読んでたので、気が重い反面「ここに何かヒントがあるのでは!?」と前向きにも慣れた本書。
厄介な人と関わらないが回避策だけどもそこにちゃんと目を向けて対応していく方法が書いてあった。
何でその気持ちを持ち続けられるかというのはp140に書いてありました。
冒頭と最後に著者の実体験が書いてありましたが個人的にはこの話を踏まえて改めて本書を読むと説得力があるなと感じた。
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思い当たることが多すぎる。
全ての組織に当てはまる本質的な課題。ただし、本書に答えはない。明文化・構造化された課題解決の枠組みをどのように実践できるか。
折に触れて、振り返る。
◯技術的問題:既存の方法で解決できる問題のこと
◯適応課題:既存の方法で一方的解決ができない複雑で困難な問題。関係性の中で生じる問題
→解決策は「対話」、すなわち新しい関係性を構築する
◯適応課題の4種類
1ギャップ型:「価値観」と実際の「行動」にギャップが生じるケース
例)男女の対等な社会参画という長期的なゴールのために、短期的な合理性をある程度犠牲にする必要が出てくる
→問題は(狭い意味で)合理的に発生する
2対立型:互いの「コミットメント」が対立するケース
例)短期業績の達成が重要な営業部門と契約に問題ないようにする法務部門
→枠組みの違いが対立を生む
3抑圧型:「言いにくいことを言わない」ケース
例)既存事業にあまり先行きがなさそうでも撤退できない
→組織の中で語る範囲の問題
4回避型:痛みや恐れを伴う本質的な問題を回避するために、逃げたり別の行動にすり替えられたりするケース
例)メンタル疾患を抱える人が出てきたときに、ストレス耐性のトレーニングを施す
→取り組むべき課題に向き合うことができない
◯「私とそれ」→「私とあなた」
向き合う相手を自分の「道具」のように捉える関係から、自分の中に相手を見出すこと、相手の中に自分を見出すこと
◯ナラティヴ:物語、その語りが生み出す「解釈の枠組み」
互いのナラティヴの溝に向き合いながら、橋をかける
◯対話のプロセス=「溝に橋を架ける」行為
1準備「溝に気づく」相手と自分のナラティヴに溝(適応課題)があることに気づく
2観察「溝の向こうを眺める」相手の言動や状況を見聞きし、溝の位置や相手のナラティヴを探る
3解釈「溝を渡り橋を設計する」溝を飛び越えて、橋が架けられそうな場所や架け方を探る
4介入「溝に橋を架ける」実際に行動することで、橋(新しい関係性)を築く
・自分のナラティヴをいったん脇に置く
・自分は安全なところにいて、相手にリスクを取らせるという歪な関係になっていた可能性を考える(私とそれ)
・相手のナラティヴにおいても意味があるようにする、それを相手と考える
・解釈は、一度書き出すなど、客観的に眺められるようにする
・個人とは「個人と個人の環境」によって作られている
◯総論賛成、各論反対 → 共通の成果を設定する
◯弱い立場ゆえの「正義のナラティヴ」に陥らない
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正しく論理的に整理されていてわかりやすいご、実は既に実践しているような内容が多かった。
新人の指導の際に使えそう。
*****
正しい知識はなぜ実践できないのか
=知識として正しいことと、実践との間には大きな隔たりがある
技術で一方的に解決できない問題=適応課題
→それを解くのが「対話」(新しい関係性を構築すること)
・道具としての関係性からの脱却
「私とそれ」と「私とあなた」
私とそれ:人間でありながら向き合う相手を自分の「道具」のようにとらえる関係性
「私とあなた」:相手の存在が代わりのきかないものであり、相手が私であったかもしれないと思える関係のこと
・ナラティブとは
物語、つまりその語りを生み出す「解釈の枠組み」のこと
溝に橋をかけるための4つのプロセス
1.準備「溝に気づく」
相手と自分のナラティヴに溝(適応課題)があることに気づく
2.観察「溝の向こうを眺める」
相手の言動や状況を見聞きし、溝の位置や相手のナラティヴを探る
3.解釈「溝をわたり橋を設計する」
溝を飛び越えて、橋がかけられそうな場所やかけかたをさぐる
4.介入「溝に橋をかける」
実際に行動することで、橋(新しい関係性)を築く
最低限到達したいゴールはどこで、どこまで到達できたら理想ですか。
そこに向けてどのように進める予定ですか
人が育つとは、その人が携わる仕事において主人公になる事
対話を阻む5つの罠
1. 気づくと迎合になっている
2. 相手への押し付けになっている
3. 相手と馴れ合いになる
4. 他の集団から孤立する
5. 結果が出ずに徒労感に支配される
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会社で起こるやっかいな問題は
人間関係に起因することが多いもの。
本日ご紹介する本は、
自分と他人の間の溝を埋める努力をすることで
やっかいな問題を少しでも減らしていく、
と言う考え方を紹介した1冊。
ポイントは
「わかりあう」
やっかいな問題は、「わかりあえなさ」から始まります。
納得ができない事があっても、
一旦、今の自分の解釈を保留してみる。
そして対話を通して、
相手の考えと自分の考えの間に橋をかけていくことをしないと
何も前に進みません。
「準備」
相手と自分の考えの間に溝がある
ということに気づくことが重要。
そして、どのような溝があるのか冷静に考えてみる。
「観察」
溝に気づいたら、溝の向こうを眺める。
相手の考え、意図していることを知ろうとすることが重要。
人が言うことには必ず意図があります。
「解釈」
溝を渡るための橋を設計する。
頭の中だけで考えず、一度書き出して、
客観的に眺めてみる。
問題や相手を見ている間は、
冷静に状況を把握できないもの。
感情的になってしまうと正しい判断ができません。
ぜひ、読んでみてください。
◆本から得た気づき◆
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組織の壁や政治、文化、習慣などの「都合の悪い問題」は一筋縄では解決できない
組織とは、私たちを動かしている「関係性」そのもの
なぜそういうことが起きているのかを観察することが有効
上司には判断できないだけの何かがあるはず
権力の作用を自覚しないとよい観察はできない
わかっていないことに目をむけること
未熟な後輩から対話を学ぶ姿勢
私たちは常に不完全な状態にあることを見続けなければならない
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◆目次◆
第1章 組織の厄介な問題は「合理的」に起きている
第2章 ナラティヴの溝を渡るための4つのプロセス
第3章 実践1.総論賛成・各論反対の溝に挑む
第4章 実践2.正論の届かない溝に挑む
第5章 実践3.権力が生み出す溝に挑む
第6章 対話を阻む5つの罠
第7章 ナラティヴの限界の先にあるもの
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この本は,タイトルの通り,他者(他部門だけでなく,自分の同じチームのメンバー)と一緒に働くにあたって,どの様にして,より良い進め方をしていくと良いかが書かれた本です.
読者対象は,経営者・管理職のようなマネージャクラスかなと思いますが,日々,組織間,他者と働く中で,何かしら軋轢を感じている人には,良い参考になるのではと思います.
本書で述べていることは,突き詰めると,他者の立場で考えることが出発点かと思います.
それは分かっていても実践することは難しく,本書では,なるべく良い進め方が書かれているので,「ちょっと実践してみようか」と言う感覚を,私は持つことが出来ました.
また,著者ご自身のバックボーンも触れています.それは,本書とは直接関係は
無いと思えるかも知れませんが,その様な背景があるから,この本が今ここにあると思います.これも,著者と読者の間にある,言葉のない対話の中で,著者の考え・価値観を知る上で,あえて書くことは,とても有意義なことだと思います.
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会社内の人間関係、組織の構造問題にかなりもやもやしていた時期に手に取った。
人と人、組織と組織。問題は全てそれらの間にあり、その間の難しい問題をどう受け入れて、解決を試みていくのかが本書には書かれている。
今自分が直面している課題がまさに、難しい問題(本書の中では「適応課題」)である、と捉えることができたことだけで、だいぶ心が楽になった気がする。
同じように悩んでいる同僚・知人・友人にも紹介した。
自身も今後また何かあったら、再び開きたいと思えた本。
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フォロワーさんおすすめの本。
とても面白かった。人生の悩みの半分以上は人間関係らしいですが、人間関係や仕事でうまくいかないと悩んでいる人におすすめの本。
そして自分が思っていたことをうまく言語化、論理的に解説してくれていてとても良かった。
うまく動いてくれない相手にイライラする事はあるけど、イライラしてても好転はしないので、やっぱり自分から動く必要がある。
どうやって自分から動くのか?を解説してくれる本。
あと一つ面白かったのが、日本企業が今停滞している理由について、バブル前後は日本の経営力はすごいと持て囃されていたのになぜこんなに落ちぶれたのか?の答えが、
日本の経営方針はすごく良かったけど、昔はそれが日本人の大卒の健康な男性だけが社員の前提だった、今はダイバーシティが増した世の中で働く環境も大きく変わってるのに、今までの関係性を変えることをサボり馴れ合いの関係を続けた結果今日の停滞に繋がってる、とあり、納得した。