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  • 販売開始日: 2019/11/05
  • 出版社: ポプラ社
  • ISBN:978-4-591-16002-2
一般書

ライオンのおやつ

著者 小川糸 , くのまり

人生の最後に食べたいおやつは何ですか――若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、穏やかな景色のなか、本当にしたかったこと...

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ライオンのおやつ

税込 1,650 15pt

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商品説明

人生の最後に食べたいおやつは何ですか――若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、穏やかな景色のなか、本当にしたかったことを考える。ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫はなかなか選べずにいた――食べて、生きて、この世から旅立つ。すべての人にいつか訪れることをあたたかく描き出す、今が愛おしくなる物語。

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みんなのレビュー1,261件

みんなの評価4.4

評価内訳

今を生きる

2020/03/21 18:52

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

主人公がホスピスに入居するところから始まるので、ラストは決まってるけど、そこに至るまでの日々がうらやましくなる。
闘病からダメだと知った時、ホスピスに入ると決めた時、入ってから、同居人たちを見送る時、その時々の心の変化を静かに見守る感じです。
ホスピスでの三度の食事や週一回の「おやつの時間」が魅力的。
こういう家で最期を迎えたいと心底感じる。

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ライオンのおやつ

2019/11/18 08:03

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:いなみの - この投稿者のレビュー一覧を見る

以前からこの作者の優しい文章が好きで前作のツバキ文具店からのフアンです
優しい物語の中人生の最後になる瞬間を書ききった作品でこんな人生の終わり方があったのかとうらやましく思った次第です。
この作品を読めたことをに感謝しています。

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ライオンのおやつ

2020/02/27 20:57

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぱーぷる - この投稿者のレビュー一覧を見る

本屋大賞にノミネートされている作品と知り、この本に出会いました。読むことができてよかったです。誰にでもいつかは訪れる死というもの、色々考えることもできてよかったです。

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初めて小説を読んで泣いた

2021/03/27 01:48

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:NT - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本の事は、テレビの情報で知りました。
ホスピスが舞台の物語だということに
少し躊躇したのですが、ライオンのおやつと
いうタイトルに惹かれて読みました。

読んでみると、重いテーマなはずなのに
不思議と悲壮感や恐怖は感じなかったです。
ホスピスの人たちの温かい人柄と、
そこで出される食事や入居してる人が
リクエスト出来るおやつのお陰だと
思います。

ですが、終盤を読んだら、涙が
溢れました。小説を読んで泣いたのは
これが初めてです。でも悲しいだけの
涙ではないです。

ぜひ、多くの方にこの本を読んで欲しいです。私の大切な一冊になりました。

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死について少し受け入れていける気持ちが持てました。

2021/01/08 16:17

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BenchAndBook - この投稿者のレビュー一覧を見る

72歳です。仕事も昨年4月にリタイアし、暫くご無沙汰だった本を読もうと思い立っていたところ、NHKの企画番組でこの本を知りました。
概要は把握していたものの、むしろタイトルに興味を持ち、購入し読みました。読み始めから直ぐに引き込まれ、涙、感動、奇跡の期待感などなど起伏激しく読み終えました。読み終えはしーちゃんは亡くなりましたが、穏やかさが残りました。
それなりの年齢ですが、しーちゃんの様にその時が来るまで、精一杯生きていきたいものです。生と死の捉え方や表現は古今東西いろいろなものがありますが、マドンナ曰く“生まれることと・・・どっち側からドアを開けるかだけです”は、なるほどと得心が言った言葉でした。

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末期の病気を抱える患者を看取る場所。

2021/03/29 20:01

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る

とても重たくて、いうなれば人生の全て、ここで終えるというひとときのお話なのに、マドンナや六花やおやつがなんとも言い難い大切な雰囲気を出してくれている。こうやってまた、私も自分の最期を考える機会をもらう。日本中をひとり旅して、ただ漠然と、おばあちゃんになったら長野か四国のどこかに住みたいと思っている。海は怖いけど瀬戸内は本当に違う海なのを知っている。小川糸さんのサイン付きのこの本は、私の大切な本の一つになった。

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すばらしい

2021/02/26 09:49

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:tomyam0702 - この投稿者のレビュー一覧を見る

夢のようにうつくしいホスピス。死を受け入れてゆく心の道程もとてもよく描かれている。おやつはもとより、毎朝のおかゆ、という設定にも深く納得。

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受け入れるという本当の意味

2021/01/11 18:22

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

舞台はホスピス。当然お涙頂戴ではないし説教でもない。受け入れる、という言葉の意味を考えさせられつつ、私も身の振り方をこうしたいなと思ったりする。読んだ後は清々しい気持ちになる。

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死を真剣に考える

2020/08/09 16:49

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:tansoku - この投稿者のレビュー一覧を見る

雫は自分の死後誰も困らないように身辺整理をしてホスピスに入る所から始まりますが、どれだけ心細く、つらい事だったろうと思います。
死ぬ事を考えることは生きることを考えることだと思います。
もっと切迫感を持って今を生きなければ、と思います。

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感動した、素晴らしい

2020/07/09 19:26

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る

私の歳では、親のことや自分自身のことも気になります。
正直、『死』というものが気になり、恐怖も感じています。
そんな、不安を小川糸先生はお得意の食べ物でこんな素敵な作品で和らげていただけました。
もちろん、糸さんは『死』を体験された訳ではないのですが、この作品は『死』を体験できた気がしました。
とても暖かい気持ちになれました。
ありがとうございました。

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涙腺崩壊!

2020/02/23 14:35

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:しんごろ - この投稿者のレビュー一覧を見る

瀬戸内の海とレモン畑がいっぱいで柑橘の香りが漂う大地。そんな環境にあるホスピスで余生を過ごす。見事に泣けた。泣いたわ~。『泣いた赤鬼』の赤鬼さんより泣いたわ~。そして、母性愛と慈愛に満ちたマリア様のようなマドンナ。マドンナがすごい。シマさんのギャグやってみたい。でも歯並び悪いからできないな(笑)。もし自分が余命宣告を受けたなら、残された時間は音楽を聴きながら本を読み、ひっそりと暮らし、新しい旅に出るという気持ちを作る準備をしたい。これからこれを読もうとする涙腺の弱い方は、バスタオルを準備してください。

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辛いけど誰もが通る道

2023/02/06 19:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:凶暴なポメラニアン - この投稿者のレビュー一覧を見る

とても悲しい話ですが、心温まる話でもあります。この矛盾する感情を同時に描けるのは、さすが小川糸さんですよね!
瀬戸内国際芸術祭で訪れた瀬戸内海の離島の美しい景色を思い浮かべながら読み進めました。普段忘れてしまいますが、人生は有限なんですよね。
最後に食べるおやつは、何が良いかな、、、

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【愛しい日々を味わい尽くして、いつか誰かの光になれるように】

2022/12/03 17:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:えびし - この投稿者のレビュー一覧を見る

余命宣告を受けた雫は残りの日々を瀬戸内のホスピスで過ごす事を決意し、味気ない人生が彩られる物語。

人は死んだらどうなるのだろう?
天国や地獄は本当に存在するのだろうか?
寿命が定まっているなら、自分は何がしたいだろうか?唐突な寿命の期限を知らされた雫は、最期の希望立って、瀬戸内のホスピスに入所する。
そこで出逢う縁あって過ごす人々達。
穏やかに過ごす事で生への渇望と死を受け入れる感情が芽生える。

大往生を前にして、生きてきた結晶が現れ、雫は皆の光となるのだ。

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終始、優しくも切ない気持ちに浸れます

2022/09/04 19:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:マメム - この投稿者のレビュー一覧を見る

タイトルから「童話かな?」と思ってしまいますが、内容は迫りくる死との向き合い方を綺麗な情景と人々とで綴られた、とても優しいお話でした。

小川糸さんの作品を読んだのは「ライオンのおやつ」が初めてでしたが、終始読みやすく、言葉に温かみがある印象を受けました。「ライオン」、「おやつ」という言葉がなぜ出てくるのか?
と、読み進めていく中で次第とわかり、そして登場する人が皆、とても個性豊かで愛らしく、文章だけでもイメージがすんなりと浮かぶ筆力に驚かされました。

また数年後に読み返したくなる、そのような一冊だと思います。

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食べることで、生きていることを実感できる

2022/06/29 21:51

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みつる - この投稿者のレビュー一覧を見る

余命宣告をされて、訪れたのは瀬戸内の島にある
ホスピス「ライオンの家」
そこでは、週に一度、ホスピスに住む人達がリクエストした、
思い出のおやつが出てくるという。

食べることで、生きていることを実感できる。
ただ、普通の病院で点滴や投薬で看取られるより
最期まで、食べて、歩いて、触れて、言葉を交わして。

死ぬのは怖いかもしれない、でも死ぬことがわかっているから、
今、生きていることがわかる。

"明日がくることを当たり前に信じられることは、
本当はとても幸せなことなんだなぁ、と。
そのことを知らずに生きていられる人たちは、
なんて恵まれているのだろう。
幸せというのは、自分が幸せであると気づくこともなく、
ちょっとした不平不満をもらしながらも、
平凡な毎日を送れることなのかもしれない。"5頁


どうせ死ぬのだからと、悲観的だった雫が
ライオンの家で、この島で出会った人たちと過ごす上で
死への感覚が変わってくる。

出会いがあれば別れもある、当たり前なことを
優しい言葉で語りかけてくる感じがしました。

"生きることは、誰かの光になること。
自分自身の命をすり減らすことで、他の誰かの光になる。
そうやって、お互いにお互いを照らしあっているのですね。"
249頁

ライオンの家に住む人々のリクエストした「おやつ」には
さまざまな思い出がつまっていました。
おやつは、食事の中でも、絶対必要ではありません。
でも、思い出のつまったおやつは、
例え誰の思い出であっても、とても大切で素敵なものだと感じました。
そのおやつを食べる。食べることは生きることです。
死ぬことに絶望するより、今を生きていることに感謝する。
そして、また生きていく。

思わず涙が出てしまいましたが、これも生きているからなのですね。
毎日を大切に生きようと思える物語でした。

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