聖なるズー
著者 濱野ちひろ
衝撃の読書体験! SNS、ネットで話題沸騰!! 2019年 第17回 開高健ノンフィクション賞受賞作。「2020年Yahoo!ニュース 本屋大賞 ノンフィクション本大賞」...
聖なるズー
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商品説明
衝撃の読書体験! SNS、ネットで話題沸騰!! 2019年 第17回 開高健ノンフィクション賞受賞作。「2020年Yahoo!ニュース 本屋大賞 ノンフィクション本大賞」「第19回 新潮ドキュメント賞」「第42回 講談社 本田靖春ノンフィクション賞」「第51回 大宅壮一ノンフィクション賞」各賞ノミネート!
犬や馬をパートナーとする動物性愛者「ズー」。性暴力に苦しんだ経験を持つ著者は、彼らと寝食をともにしながら、人間にとって愛とは何か、暴力とは何か、考察を重ねる。そして、戸惑いつつ、希望のかけらを見出していく──。
【開高賞選考委員、驚愕!】
・「秘境」ともいうべき動物との性愛を通じて、暴力なきコミュニケーションの可能性を追い求めようとする著者の真摯な熱情には脱帽せざるをえなかった。――姜尚中氏
・この作品を読み始めたとき、私はまず「おぞましさ」で逃げ出したくなる思いだった。しかし読み進めるにしたがって、その反応こそがダイバーシティの対極にある「偏見、差別」であることに気づいた。――田中優子氏
・ドイツの「ズー」=動物性愛者たちに出会い、驚き、惑いながらも、次第に癒やされていく過程を描いたノンフィクションは、衝撃でもあり、また禁忌を破壊するひとつの文学でもある。――藤沢周氏
・人によっては「#Me Too」の「先」の世界の感性があると受け取るのではないか。この作品を世間がどのように受容するのか、楽しみである。――茂木健一郎氏
・多くのファクトに翻弄された。こんな読書体験は久しぶりだ。――森達也氏
(選評より・五十音順)
目次
- プロローグ/第一章 人間と動物のアンモラル/第二章 ズーたちの日々/第三章 動物からの誘い/第四章 禁じられた欲望/第五章 わかち合われる秘密/第六章 ロマンティックなズーたち/エピローグ/あとがき
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美しい私小説のよう
2020/12/09 15:25
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっ君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「私には愛がわからない」
過去にDVと性暴力を受けてきていた筆者が、大学院におけるセクシュアリティ研究の一環として選んだテーマが「動物性愛」、動物と性交する人々だった。単身ドイツへと飛び、動物性愛者団体「ゼータ」のメンバーと接触、お互い疑心暗鬼の中、聞き取り調査を行う。はじめは、客観的な学術研究の一環としての行動であったが、寝食を共にしながら数週間にわたって多くのメンバーと話をするうちに、やがてそれは著者が自分の過去と向き合う心の旅となっていく。美しい私小説としても読める、おすすめの一冊です。
揺さぶられる
2022/04/25 10:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:KoLe - この投稿者のレビュー一覧を見る
凄いものを読んでしまった。ぐいぐいひっぱられて驚き、共感し、涙さえこぼしてしまった。わたしには嫌悪感は全くなかった。こういう世界もあるのだと知らせてくれたことに感謝します。
ゆさぶられる
2021/12/29 12:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たにぐち - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が取材を重ねたドイツの動物性愛者団体「ゼータ」。性愛について考えさせられるノンフィクション。ただ「ゼータ」のメンバーは動物性愛者(ズー)の中でも「聖なるズー」と呼ばれているほど動物の意志を尊重しているため、動物性愛者全体の実像とは異なる。この本を読むことで、性加害の問題に対して、自分が何を境目に判断しているかが浮かびあがってくる気がする。
zoo
2021/01/03 19:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
何だこの本?と予備知識なく手に取ってみましたが、衝撃の一冊でした。
犬や馬をパートナーとする、動物性愛者「zoo(ズー)」。
動物側が積極的なことがあるとか、動物性愛におけるゲイとかレズとか。
何が真実なのか、非常にショックを受ける本です。
体験
2023/09/30 23:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やさし - この投稿者のレビュー一覧を見る
論理の展開には時に反論したくなるところがあった。でも少し読んでみてこれは読むしかないと思ったご本人の体験や、取材した人たちや動物たちのエピソードは忘れられないだろうと思うし、この感情はあの本で読んだと思いだすだろうなと思う。
何が正しいのか分からなくなる本
2020/07/10 18:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:gonta - この投稿者のレビュー一覧を見る
「動物を性的に愛する人達」ズーのコミュニティに実際に赴き、生活を共にしながら彼らの考え方を探っていく筆者の行動力にまず驚く。
動物と信頼関係が結ばれている、動物たちも自分を愛してくれているというズーたちの価値観に、筆者だけでなく読者も引きずり込まれるような感覚があり恐ろしさを感じた。
面白いけれど万人におすすめできる本ではないかもしれないが、興味を持った人はぜひ手に取って欲しい。
こういう生き方もあるのか
2020/04/08 13:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にゃっつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
かなり硬派なノンフィクションである。
動物とのふれあいで人間としての性欲を満たすものがいるのかという好奇心で手に取った。
開高健ノンフィクション賞受賞作だけに緻密に構成されたルポルタージュである。
しかしながら、筆者の前半生で壮絶なドメスティックバイオレンスを受けたことを知りながら読み進めていくのは苦しい。非常に息苦しい。
というのも、本来人間が交わすべき愛情の交換としての性交を知らずにいる筆者が海外の動物性愛者をインタビューするということが危なっかしくてハラハラするからである。
現代において、個人の嗜好は自由であり、愛の形も様々でいいのだと思うが、動物性愛者に会いに行くのに人間同士の性愛について偏向している筆者が痛々しくてならない。
幸せになってほしいと思う。
本の内容は踏み込みが一歩足りないかな、と思う。