昭和陸軍の研究(下)
著者 保阪 正康
昭和陸軍の誤謬の責任は誰がとったのか。また、体制が変わった戦後の日本に、昭和陸軍はどのような影を落としたのだろうか。誤った指導により、命を落とした無数の兵士たちや国民の存...
昭和陸軍の研究(下)
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商品説明
昭和陸軍の誤謬の責任は誰がとったのか。また、体制が変わった戦後の日本に、昭和陸軍はどのような影を落としたのだろうか。誤った指導により、命を落とした無数の兵士たちや国民の存在とは対極にある、無責任で非人間的な高級軍人の官僚体質を、つぶさに検証していく。戦後の軍人恩給、戦後補償問題についても言及する。著者の代表作がここに完結。
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日本の破滅に向かって
2018/08/16 17:26
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投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、上巻に続き、日本陸軍が日本を破滅に追いやった本質とその様を簡潔に分かりやすくまとめられている。単なる歴史を語ったものではなく「研究」の成果である。シベリア抑留について、本書では、スターリンが北海道の東半分占領をトルーマン米大統領の反対で諦めたことに対する代替えというような見方をしている。そういう説もあるが、それは間違いであろう。そもそもスターリンは、自国民を強制収容所で使役するシステムを数度の五カ年計画に沿って30年代に構築した(グラーグ・システム)。捕虜労働もその延長線上にあるとみるべきだ。独ソ戦による国土の荒廃や労働力の不足を、ドイツとその同盟軍の捕虜で補い、さらに日本人捕虜ということになった。これは、終戦前からの既定路線であると考えるべきである。最初の、捕虜を満洲を満洲で交流するという命令は、シベリアなどでの捕虜の受け入れ準備を確保するためだと考えるべきだろう。