電子書籍
座右の書です。
2020/01/05 20:56
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:KazT - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が人に読むことを勧める唯一の本だという中国の古典「貞観政要」について、そのエッセンスを著者なりの解釈や読者へのメッセージを加えてて解説します。
著者がビジネスリーダーにとって必読の書と語るだけあって、非常に内容の濃い教えが示されていると思います。
著者が座右の銘とする「三鏡」や「十思九徳」等、貞観政要に書かれている内容そのものの説明だけでなく、著者が各章につけたタイトルを読むだけでも会社組織で働く人にとっては身に染みる言葉となっています。
例えば、第1章「リーダーは「器」を大きくしようとせず、中身を捨てなさい」や第4章「思い付きの指示は必ず部下に見抜かれるー信と誠がある人が人を動かす」など、はっとさせられる言葉にあふれてます。
私自身の座右の書のひとつです。
紙の本
組織リーダー論の集大成
2022/02/17 12:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
組織リーダー論の集大成というべき「貞観政要」がいかに優れた書であるかを解説したもの。どんな組織も上に立つ人リーダーの器以上のことはできない。したがってリーダーの「器」を大きくしようとはせず、中身を捨てて、空となり、謙虚に物事に向き合うべきだという内容は、身に染みる。上司は部下の権限を代行できないという、権限を付与する基本的な考え方を、しっかりと守り、本当に大事なことだけを覚え、本当に大事なことだけを話す必要がある。組織のリーダーを降りた今も、心にとどめておきたい書である。
紙の本
原典にあたりたくなる。
2021/11/30 14:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
魏徴のような君主を諫めてくれるような人物が周りにいたら、その君主は幸せだろうな。本書を通読した時点での率直な感想である。
しかし、なかなか自分を殺そうとした人物を側に置くなんて芸当できるものではない。それができるとすればやっぱり器の大きい人物しかできないと思うのだが、著者曰く、器を大きくすることはできない、と。ううむ、なかなか難しい。
考え出すと尚更原典にあたりたくなってきた。
電子書籍
人間、社会の洞察
2020/05/10 12:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カヴァ - この投稿者のレビュー一覧を見る
故事や逸話を引用して腹落ちさせるところは読み物として面白く、人物描写も生き生きと読み進められました。人間、社会を洞察し、リーダーの役割、自らが謙虚であることを常に忘れず、意識することが繰り返し説かれています。
投稿元:
レビューを見る
久しぶりの自己啓発。
帝王学の教科書と呼ばれる中国の古典「貞観政要」を通して、ライフネット生命の創業者であり立命館アジア太平洋大学の学長である著者が考えるリーダー論をまとめた本。
年末という良いタイミングで読むことができた。
「リーダーは器を大きくしようとせずに、中身を捨てなさい」とは、思わず膝を打つような提言だ。基本的に人は自分の器を大きくすることはできない。新しい考え方を吸収し、自分を正しく律するためには、自分の器の中の先入観や偏見、欲求を全て捨ててしまいなさい、とのことだ。
他にもリーダーに必要な考え方や行動指針が様々な事例をもとに書いてある。
2020年はこの本に書いてあることを1つでも実践し、意思決定に活かそうと思う。
投稿元:
レビューを見る
リーダー論を端的に凝縮している。根拠資料として貞観政要を引用しているが、ほぼ筆者のリーダー論んを貞観政要に当てはめてる。筆者は貞観政要が座右の書らしいが、嚙み砕いてくれているので、コレのほうがわかりやすい。
投稿元:
レビューを見る
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶのだ。
古今東西、リーダーの本質は変わらないのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
直言する人を側に置く重要性。
茶坊主ではなく、裸の王様にならないためにも、
自分の良くないところをズバズバと言ってくれる見識豊かな優れた人物を置いておくことで、我が身を省みることを忘れないようにする。
投稿元:
レビューを見る
今まで著者の本を読んできてそれなりに自分の血肉になっているのではと考えていたが、改めて著者の考え方のルーツに触れることができた。
貞観政要自体は何度も読み継がれており、その価値ゆえに現在まで残っているとの説明だが、人間学を見ても組織論から見てもうなづける。内容的にもそんなに難しくはなく、はじめて古典にふれるひとでも十分理解できる内容となっている。
肝心なのは知ることではなく実践することなので、折に触れて読み返してできているかを確認したい。
投稿元:
レビューを見る
学びが多すぎでここには書ききれないけれど、一番学びになったことは、権限委譲の本質的な意味。
権限を部下に委譲したからには、口出ししないことが大前提。いちいち口を出してマイクロマネジメントすると、結局部下は考える力を失うし、上司の顔色を伺うようになるので上司は裸の王様になってしまう。
気に入らなければ、権限を移譲しなければいいし、役割を変えるという方法をとる方が良い。
また、権力に関しては行使するのはよっぽどの時でないと支持を失うことになる。伝家の宝刀は抜かずに持っているからこそ影響を与えられることもある。
最近種々の会社に行くけれど、権限委譲ではなく単なる業務委譲になっているケースが多く、部下を信頼して任せる度量が上司には必要だと改めて感じた。
投稿元:
レビューを見る
世界最高なのかどうかは、実践を重ねてみないと判らない。
部下の登用、諫言を述べる者を大切にする。リーダーは三つの鏡「銅の鏡」「歴史の鏡」「人の鏡」を持つ。
を実践してみる。
投稿元:
レビューを見る
『貞観政要』は、唐の2代皇帝、太宗・李世民の言行録であり、政治のポイントをまとめた書物であると同時に、その中には貞観という稀にみる平和な時代を築いたリーダーと、フォロワーたちの市政が明快に示されているもので、フビライ・ハン、清の乾隆帝、北条政子、徳川家康、明治天皇が学んだと言われています。以前より気になっていたものの、原文にあたるほどの技量もなかったところ、著者である出口氏の紹介であれば、間違いないと思い、手に取りました。
過去の偉人もこの『貞観政要』を読んだように、著者も経営者として、この本を座右の書として読んできたそうであり、現代にも通じる内容が多々あります。今後はもう少し原典に近いものに挑戦したいと思います。
▼名君と呼ばれる人の「2つの絶対条件」
①「権限の感覚」を持っていたこと
②臣下の「諫言」を得たこと
▼自分の立ち位置を確認し、それに見合った振る舞いを演じ続けていれば、それはやがて、その人の本性になる
▼「ビジネスリーダー」5つの要諦
①組織はリーダーの器以上のことは何1つできない
②リーダーは、自分にとって都合の悪いことをいってくれる部下をそばに置くべきである
③臣下(部下)は、茶坊主になってはならない。上司におもねってはならない
③君は舟なり、人は水なり。水はよく舟を載せ、またよく舟を覆す(『荀子』)
④リーダーは常に勉強し続けなければならない
▼人間は「見たいものしか見ない」、あるいは「見たいように都合よく現実の世界を変換してしまう」という習性を持つ動物
▼「いい判断」をするために大切な3つのこと
①過去の皇帝の失敗から学ぶこと
②善良な人や行いの正しい人とともに、道義的に正しい道を歩むこと
③取るに足らない人たちは退けて、嘘、告げ口、悪口は聞かないこと
▼時間軸を正しく設定するのも、リーダーの重要な役割のひとつです。この案件は1年で判断するのか、5年で判断するのか、10年かかる案件なのか、それを決めるのは、リーダーです。上に立つ人は時間軸を自由に使える権限を持っています。だからこそ、その事象をどのくらいの年次で判断すべきなのかを冷静に考え、正しく時間軸を設定する必要があります。
▼部下が自分のことを信頼してくれるから、自分も部下を信頼するのではありません。順番が逆です。上司が部下を信頼するから、部下は上司を信頼してくれるのです。この秩序の感覚はリーダーにとって、とても大切なセンスだと僕は思っています。
▼「ついていきたい」と思われるリーダーになる方法
①部下から愛される上司になる
②圧倒的な能力の差を見せる
③必死に働く姿を見せる
▼これからのリーダーに必要な力①強く思う力 ②共感力 ③統率する力 ④正しく判断する力
<目次>
序 章 「世界最高のリーダー論」はどうして生まれたか
第1章 リーダーは「器」を大きくしようとせずに、中身を捨てなさい
第2章 「部下の小言を聞き続ける」という能力
第3章 「いい決断」ができる人は、頭の中に「時間軸���がある
第4章 「思いつきの指示」は部下に必ず見抜かれる
第5章 伝家の宝刀は「抜かない」ほうが怖い
第6章 有終の美は「自分」にかかっている
投稿元:
レビューを見る
再読。自分が組織人として人を束ねる役職についた時に購入した書物で、幾度となく読みなおした。今まさに、自分が実践できているか?を、省みるために開いている。どれもこれも、自分をコントロールできない自覚のあるわたしには、ページをめくるたびにため息しか出てこない。明日から鞄に入れていつも肌身離さず読み続けよう。そして過去、の自分と決別しようと思う。
投稿元:
レビューを見る
貞観政要を出口氏が解説。出口氏と言えば,「人,本,旅から学ぶ」「数字,ファクト,ロジック」の人という印象。その出口が座右の書としている貞観政要は組織の中でのリーダーとフォロワーの行動指針を示しているそうだ。リーダーはどんな時でも自省し,誠を大切にした行動をしなければ集団が崩壊する。三鏡の大切さ。リーダーの風貌や言動はフォロワーに影響を及ぼす。物としての鏡。太宗は魏徴を重用した。それは無自覚的に行う過ちを犯さないため,すぐにやめるため。つまり人の鏡。未来のことは過去の事からしか推測できない。鏡としての歴史から学ぶ。
投稿元:
レビューを見る
わかりやすい!
本文のうちの半分は著者の考えが入っているので、読者自身も考えがなくてはならないと思いました。
何回も読み直そうと思います