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投稿者:tomo23 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本を見た時には「外人の翻訳なんて…」と偏見を持ってましたが、本をつくった森山さん・鞠矢さん姉妹のあとがきを読んで興味が湧きました。
姉妹の暖かい言葉から紫式部の原文を英語に訳したウェイリーの情熱が伝わってきます。
日本人にしかわからないだろうなどというのではなくて日本のオリジナルを再発見できる素敵な本だと思います。
しかし… ゴツい!重たい!寝ながら読めない!
筋肉系ブックなのです^^;
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
重い本。本当に筋トレに使えそう。
外国人が英文に翻訳したものをさらに日本人が日本語役にするという異色の一冊。
日本人として「ん?」というところはある。
それでも興味深くて面白い。
表紙がクリムトの「接吻」
これを持ってくるとは!
素敵。
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投稿者:こま - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容は面白い。
源氏物語今風な感じです。
ただ…本が重すぎで女性が見るには(腱鞘炎持ちの私にはキツイ)大変かもです。
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エンペラー・キリツボの御代、ムラサキを育てるゲンジは馬車に乗ってロクジョウの館を訪ねます。新訳のウェイリー版源氏物語は、オリエンタルな雰囲気の中、登場人物が活き活きと動きます。平凡社の初訳は千一夜物語風の語り口に違和感を感じましたが、なぜかこちらはしっくりハマり、面白さにサクサク読めました。次巻が楽しみなヴィクトリアン・GENJI です。
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べらぼうに面白いです。こんなに楽しく、感心しながら、感動しながら何百ページも読み進めた経験はありませんでした。この物語を、自分の国の物語として読める幸福は、おそらくイタリア人にダンテがあり、スペイン人にセルバンテスがあり、イギリス人にシェイクスピアがあるのと同じくらいの幸福だろうと思います。
生まれながらに全てをもっているゲンジは、器量も教養も国で最高のレベルなのですが、特に二十七、八までは時に性急で人の心が分からないお馬鹿さんです(ただ、素直で憎めないイイやつでもあります)。この物語は、そんな彼がたくさんの女性たちと出会い、恋や愛を知りながら宮廷で生き抜いていく話ですが、ここで出会う女性たちの心情の数々が繊細で奥深く、「これが人の心の全て」だと思わせるほどの量と質で押し寄せてきます。死ぬまでずっとこの物語だけを繰り返し読んでもいいとさえ思います(実際はほぼ毎日別な本を手に取るわけですが)。
物語手法もたいへん凝っていて、もっとも大事そうなシーンが描かれなかったり、知らない名前が出てきて、後からその人との関係が明かされたり、何百ページも前の風景描写が伏線になっていたりと二十世紀小説顔負けです。博識なウェイリーは、注釈でプルーストやウルフの名前を出して、紫式部がいかに時代を先取りしていたかを教えてくれます。「千年前の小説ではない。千年後から来た小説だ。」という書評にも大きく頷きます。
今回、与謝野訳、寂聴訳、角田訳、田辺聖子版と並行して読みましたが、このウェイリー版は一度英訳してそれを和訳という一見無駄なプロセスを経ることによって、平安という時代の歴史的特殊性と、それを所謂古典として受容せざるを得ない日本、という社会的特殊性の両方を濾過することに成功し、それによって物語の本質としての人の心が浮き彫りになっていると思います。
また和歌の訳が上記の中で断トツに優れていました。訳者が俳人とのことでムベなるかなですが、説明し過ぎず、かといって丸投げでもない具合の意訳のうえで、しっかり情緒が乗っている訳は、小説家にはできないプロの技だと思いました。
長文になってしまいました。源氏を読むとご覧の通りに一文が長くなって仕事にも影響が出てしまうのは珠に瑕ですので皆様もご注意ください。
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古典の名作『源氏物語』をA・ウェイリーが英訳、それをさらに日本語訳した、今まで知っている源氏物語とは全く違う雰囲気で読みやすく面白い。
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「角川武蔵野ミュージアム」で見て、「源氏物語」にクリムトの絵を表紙に使うセンスが秀逸!と思い、図書館にリクエストしました。厚さ5㎝で、ちょっと読むのに躊躇するほど厚かったですが…読了!
「源氏物語」は、昔から憧れで、読んでみたいなと思っていました。瀬戸内寂聴さんのを読もうかとも思っていましたが、何もせず。
こちらは、「源氏物語」をイギリス人が訳し、それを日本語に再訳し他本。読みやすいのでしょう。
アーサー・ウェイリー氏が訳して、世界的に名作と認められ、各国で訳され大ヒットしたそうです。日本文学が、世界で認められたなんて素敵です。
帝にエンペラーと振り仮名があったり…和歌の訳が具体的だったり…。
古典は…いや、国語全体が苦手だった私です。
でも、「いとおもむきぶかし」とか「いとおかし」だとか…なんか素敵♪とは思っていました。
なんとなく、源氏物語の内容は、生霊で殺される姫がいたり、不細工な姫もいたりなど、なぜか知っているお話もありますね。漫画みたいなもので見たことがあるような…。
これは、3巻セットなのかな?4巻セットなのかな?
感想…
「源氏物語」って、こういう話なのか。
平安時代の美しい男性「光源氏」が織りなす恋物語の数々…と思っていましたが、その通りですね。
これは、恋に憧れる年ごろに読むべきだったのか…な。
結婚して、子どもを2人持ち…
すっかりおばちゃんになった今…
う~ん、
浮気男の不倫話じゃないですか!
二股三股では飽き足らず、六股くらい平気でやってのける…いいのかこの人?
ちょっと気になる女性がいると、口説き倒す。
無理矢理、家に忍び込む。
おいおい、それあり?
拒まれれば、拒まれるほど、燃える。なるほど。
これって、プライドの高い男性の口説き方?かな。
まあ、次々に他の女性をたぶらかしていくんですけどね。
生霊になって、相手の女性を呪い殺すほど、源氏を恋焦がれた女性もいて…
生霊を目のあたりにして、
源氏も反省はするんですけれど、また、他の女性に仕掛けていく…。
なんだかな~
そんな言い方をしたら、わびさびがないかな。
すみません。私、文学がよくわかりません。
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クリムトでしかも接吻で竹宮惠子だと⁉︎角田光代版の源氏物語積ん読なんだよ。これ知ってたら、絶対積ん読にならんかった。教えてくれた方に感謝
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寂聴さん現代語訳を読んだことはあったけど、こんな翻訳版があるとは!
日(古文)→英→日という時を超えた翻訳プロセスが興味深く、自由でのびのびとした表現が際立つ新しい源氏物語でした。
兎にも角にも、アーサー・ウェイリー氏の偉業に感謝。日本の古典ラブロマンスを英国の文壇に広めてくれたんだから。
それにしても平安のカルチャーって摩訶不思議。
紫式部の時代、多くの宮女や身分の高い女性たちが「稀代のモテ男」光源氏に妄想を膨らませ、心ときめかせていたんだと思うと今のオタクとか腐女子カルチャーに通ずるものを感じる。
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(本年最後のレビューになると思います。
みなさまとはブクログを通して本の交流ができて充実した本生活となっております。
みなさま良いお年をお迎え下さい)
来年の大河ドラマを機会に『源氏物語』の角田光代版、谷崎潤一郎版を読み、さらにこちらのウェイリー版も同時進行してしまってます。
最初は角田光代版だけ読むつもりだったんだけどさ、本って仲間を連れてくるじゃん、良いと思った本に「この子もいるんだけど」って言われたらまとめて面倒見る(読む)しかないじゃん!
『源氏物語』についてヴァージニア・ウルフは「戦争と政治という二つの暴力から自由であったからこそ、日常のささやかな出来事のなかの人生の機微、疵があるからこそ美しさを増すものへの愛情を表すことができた」
私は高校授業で『源氏物語』を習ったときは、貴族たちの色好みやすぐ泣いたりというのが好きになれなかったのだけれど、この英訳で素晴らしい物語というのは古今東西普遍なんだなあ思ったものです。
こちらのアーサー・ウェイリー版は『源氏物語』の世界初の英語全訳で、1921年から1933年にかけて出版されました。ドナルド・キーン、谷崎潤一郎も褒めていたようです。
この英訳をさらに毬矢まりえ 森山恵姉妹により日本語訳にしたものが本書です(平凡社からもウェイリー版源氏物語和訳が出ているので、二度目の和訳ということになるのでしょうか)。あとがき解説によると「元々日本の古文であったもの⇒ウェイリーがヨーロッパの文化背景を加えて英訳⇒それから日本の文化を加えて日本語で訳し戻す。紫式部の源氏物語と、再翻訳は別物になるので『螺旋訳』と呼んでみる」ということです。
一巻は『桐壺』から『明石』まで。
角田光代版感想
https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/430972874X
谷崎潤一郎版感想
https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4122018250
❐翻訳比べ
”さてさてさん”のレビューに倣って現代語訳比べをしてみます。
【原文】
いづれの御時(おおんとき)にか、女御(にょうご)更衣(こうい)あまた侍(さぶら)ひ給ひけるなかに、いとやむごとなき際(きわ)にはあらぬが、すぐれてときめき給うありけり。
【角田光代版】
いつの帝の御時だったでしょうか――。
その昔、帝に深く愛されている女がいた。宮廷では身分の高い者からそうでない者まで、幾人もの女たちがそれぞれに部屋を与えられ、帝に仕えていた。
※紫式部の言葉は「ですます調」で訳し、物語部分は「である調」で訳している。
【谷崎潤一郎】
何という帝の御代のことでしたか、女御や更衣が大勢伺候していました中に、たいして重い身分ではなくて、誰よりも時めいている方がありました。
【ウェイリー版】
いつの時代のことでしたか、あるエンペラーの宮廷での物語でございます。ワードローブのレディ(更衣)、ベッドチェンバーのレディ(女御)など、後宮にはそれはそれは数多くの女性が仕えておりました。そのなかに一人、エンペラーのご寵愛を一身に集める女性がいました。
※女御や更衣が「妃」ではなくて「侍女」のようになっていますね。
ウェイリー版は、平安朝源氏物語がまるで世界の普遍的な御伽話のようになったではないか!そういえば原文の書き出し「いづれの御時にか」って昔話の「むかしむかしあるところにおじさんとおばあさんが…」みたいなものですよね!?「むかしむかし、帝のご寵愛を受けた更衣がいらっしゃいました」みたいな。
❐欧米アレンジ:風習言語
当時は欧米では日本の風習や生活様式に馴染みのなかったのでしょう、欧米読者にわかりやすいように風習や言語をアレンジしています。
ゲンジはパレス(宮中)から馬車(牛車)でレディたちのもとに通い、プリンス(貴公子)たちはリュート(琵琶)やシターン(和琴)やフルート(横笛)でフェスティバルを行い、ワインカップ(酒杯)で祝杯を上げ、ゴッドレスマンス(神無月)に紅葉フェスティバル(紅葉賀)を楽しみ…
ほーら、古今東西を超えて人類普遍のお伽噺に!
●欧米アレンジ:状況
風習や物だけでなく、状況や宗教も欧米読者にわかりやすいものになっています。
須磨での嵐にはノアの箱舟が投影され、ゲンジの夢に亡父の桐壺帝が出てくる場面はハムレットが投影されています。
ゲンジとトウノチュウジョウが紅葉賀で青海波を舞ういかにも平安宮廷らしい場面の英訳も良いんですよ。青海波はブルーウェイブス、迦陵頻伽(がりょうひんが/上半身人間で下半身鳥)はカイアヴィンカで、舞うゲンジをギリシア・ローマ神話の神のように表しています。
なお、賀茂や伊勢の斎宮は「古代ローマの書いウェスタに仕える巫女」なので、ヨーロッパの神話とも繋がった英訳になってます。
迦陵頻伽
https://www.youtube.com/watch?v=45QMh8v8YLQ&ab_channel=%E4%BA%AC%E9%83%BD%E6%95%A3%E6%AD%A9%E3%81%AE%E6%97%85
英訳で上手いなーと思ったもので「帚木」を「ブルーム・ツリー」と訳したものもあります。ブルームツリーは遠くからは豊かな木陰のようだが、近づくと貧相な灌木で、旧約聖書でも出てきている言葉だそうです。夕顔のうら寂しい隠れ家にちょうどよいですね。
「花散里」は原文では橘の花ですが、英訳では「オレンジの花散る里」で花散里とその姉の麗景殿(桐壺院の女御の一人)の屋敷は「オレンジの花散るヴィレッジ」です。花散里も麗景殿も華やかでないけれど優しくたおやかななかにしっかりした人物という印象なので、このオレンジの香りというのは人となりもうまく表現した温かな印象になりますね。
●欧米アレンジ:服装、物
私のように「冠か烏帽子か」「狩衣か直衣か」「裾の色が何色か」と言われてもその地位や状況がわからないので、原文では読み取れないんです。王朝文学好きの友人に聞いたところだとこんな感じらしい。
被り物:冠→公的な場所。烏帽子→私的な場所
着るもの:直衣→身分が高い人の普段着、ただし光君は参内も直衣でOK。狩衣→他の人たちの普段着
それが英訳されたことにより私にもわかりやすくなっています。
原文では、(王朝文学好きの友人受け売り)光君は須磨に下っても直衣を着用しています。「どうせ流され者ですし?」といいながらも質素とはい���上級貴族の装束なんだそうです。しかし私にはそこまでは読み取れなかった。それがウェイリー版では須磨のゲンジを訪ねたトウノチュウジョウがが見たゲンジの装いは「ルセットブラウンの服の上に、グレーの狩猟用クロークとズボンという農民風の出で立ち」で「わざとらしく田舎人を気取っているゲンジの姿が滑稽にも楽しくも感じられた」と書かれています。なんか表面的には「こんな目に合うなんて」と言いながらも、しっかり格好つけているゲンジの様子が目に浮かびますね。
そんなトウノチュウジョウの服装は、末摘花の詫び住まいに通うゲンジの後を付ける場面では「馬上怪しげな、ハンティング・クロークという悪漢姿に変装」となっています!なんだそりゃ、格好良いじゃないか!(私は見ていないのですが「NHKドラマ いいね!光源氏くん」での頭中将は「派手好みのホスト中ちゃん」なんだそうで、まさにウェイリー版のイメージ通りですね)
●欧米アレンジ:情緒
欧米にわかりやすくしながらも、日本や王朝文学の情緒もちゃんと表しています。
末摘花の詫び住まいの「おかしみ」を「夕食は中国陶磁器に盛られているが、古びてかけているし、食事はそんな高価な器にそぐわない質素なもの」で、それを用意する女官たちは「煤けた服に薄汚れたエプロンというみすぼらしい姿なのに、髪にはいにしえのパレスのメイドのような古式ゆかしい櫛で結い上げている。だがよく見るとほつれている」という様子。
そして末摘花がゲンジに送ったダサい和歌と装束を「黄褐色の地味でオールドファッションなジャケットで、質が良い織物だけど、カットも縫いも出来が良くないと一目でわかるもの」であり、うんざりしたゲンジが返礼で贈ったのは「グレープ色(葡萄染)の織物やイエローローズ(山吹色)の宮中ドレス」なんだそうだ。「奥ゆかしく共用も有る美女だと決めつけていたのに、恥ずかしがり屋すぎて気は利かないし古めかしく見栄えもかなり悪い女でがっかり…。でも面倒は見るよ」の「おかしみ」といった感じがよくわかります。これは確かに谷崎潤一郎も大絶賛だわ。
●欧米アレンジ:ここはどうなの
欧米にわかりやすくしたためちょっとニュアンスがどうなのよ、となったところもあります。
服装表現でちょっと笑えてしまったのは、「袴着の儀(男の子に初めて袴を着させて少年の仲間入りとする)」を「ズボンの儀式」にしているところ。すみません、これは笑ってしまいました。
ちょっと違うかなと思ったのは、空蝉が寝所から逃れるために置いていった小袿を「羽織ったスカーフ」にしていたところかな。着ていた薄布なので、中世騎士道物語で騎士が想い姫に所望する「脱ぎたての肌着」そのものなんですよね(笑)。女性のぬくもりや香りが残っている。スカーフだとちょっと違う。せめて「ガウン」とか「ローブ」どうだろう(どうしようもないけど)。
根本的な「通い婚制度」「妻の実家の力」「遺産相続制度」のようなものは説明されているんでしょうかね。説明がないとゲンジと妻(葵さん)が別居でも左大臣がゲンジを大歓迎していることがわからないかなと。また、私は角田光代版ではゲンジが紫ちゃんときちんと結婚したり、須磨に降るゲンジが荘園の権��を紫ちゃんに譲渡したことで「紫ちゃんの立場を確立させた光君偉いじゃないか!」とちょっとだけ見直しました。ウェイリー版では須磨下りにあたっては「荘園の書類を預けた」というくらいだったので。
●主語について
『源氏物語』では主語をはっきり書かないのですが、英語訳では「あの方(藤壺さん)」などと個人名をはっきり書かない方法を取っています。英語なので主語は必要だけれど個人名は出さないことにより情緒は活かしている感じですね。
●西洋文化と平安貴族との相違を思った
この1年間では『ドン・キホーテ』『ティラン・ロブ・ディラン』『サラゴサ手稿』『アーサー王関連』など西洋中世騎士道物語をいくつか読みました。戦ってばっかりの西洋中世騎士と、歌を詠み恋して泣いての平安貴族って一見全く違うようですが似たところもあるなと思いました。
なんといっても空蝉の「小袿を脱いで逃げた」のところ。これって貴族が欲しがる「想い姫脱ぎたての肌着」じゃないか!!笑 空蝉は「汗臭くないかしら恥ずかしい」と思い、光源氏はこっそり手にとって思いに耽ります。しかし中世騎士は自分の鎧の上にその肌着を着て「秘密の恋人からもらったんだ☆」と見せつけます。ここが西洋と日本の違い 笑??
そして中世物語出でてくる即興詩、ソネットを読んで「よくこんなの即興でできるなあ」と感心していたのですが、平安人も和歌をやり取りしています。
まったく違うと思っていた欧米と日本の根本に同じものを感じるとは、文学って凄いな。。
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読み応えありすぎ!
わかっていたけれど。
それは置いといて。
今まで、いろんな現代語訳の源氏を読んできたけれど。
そのどれとも違う。
中世のヨーロッパのような感じ、というか。
英語版も読んでみる…?
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100年前、A・ウェイリーが英訳したものを日本語に訳し直した作品。1巻は「桐壺」から「明石」。西洋と日本(東洋)の文化が混在した世界観に戸惑ったが、次第に魅了されるようになった。ゲンジとロクジョウの緊迫感を感じさせる関係、事あるごとにロクジョウを思い出し比べるゲンジが印象的だった。
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「桐壺」のみ読んだ。”100分de名著”の第1回放送で講師の安田登さんは、この「らせん訳」だとストーリーが浮き立ってくると言っていたが、確かに流れは入ってくる。テレビで朗読と登場人物のイラストを見たせいもあるかも。小学生の頃読んだ「小学館少年少女世界の名作文学」の「ルスランとリュドミーラ」を思い浮かべてしまった。
安田さんは、このらせん訳なら全部読み通せます、と言っていたが、やはり読み通すのはそれなりの時間はかかりそう。
この本では「桐壺」から「明石」まで収録
アーサー・ウェイリー氏の
1925「The Tale of Genji」
1926「The sacred Tree」
1927「A Wreath of Cloud」
1928「Blue Trousers」
1932「The Lady of the Boat」
1933「The Bridhe of Dreams」(George、Allen&Unwin)の初版の全訳
毬谷、森山訳は
2017「源氏物語1」「桐壺」から「明石」
2018「源氏物語2」「澪標」から「真木柱」
2018「源氏物語3」「宇治十帖」前半(梅枝から総角)
2019「源氏物語4」「宇治十帖」後半(早蕨から夢浮橋) 和歌一覧
ウェイリーの英訳の日本語訳は他に、佐復秀樹訳「ウェイリー版源氏物語」全4巻(平凡社 2008~2009年)がある。
1925初版
2017.12.31第1刷 図書館
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「螺旋訳」に納得。アーサー・ウェイリーが1925年に英訳し、2017年に毬谷まりえさん、森山恵さん姉妹が日本語に訳し戻した。ウェイリーは、初版本の扉に「眠りの森の美女」の一節を掲げている。「あなたでしたの、王子さま、と彼女は言いました。ずいぶんお待ちしましたわ。」まさに千年の眠りから覚めた「源氏物語」。出逢えた喜びに感謝。