紙の本
知らないうちに正義中毒
2020/03/18 11:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
我こそは正義と思ってしまうと、他人に正義の制裁を加える。そして脳の快楽中枢が刺激され、ドーパミンが放出されると、正義に溺水しまった中毒状態に陥るという。それが他人を許せなくなる脳のしぐさなのだ。正義中毒は、彼に伴う脳の保守化が関与するのかもしれない。正義中毒から自分を解放するためには、自分をいつも見つめ直し、そして自分にも他人にも、一貫性はないということを認識しなくてはいけない。明確な解決方法はないかもしれないが、答えがないからこそ考え続けなくてはいけない。
紙の本
正義中毒
2020/12/30 07:14
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投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
芸能人の不倫など「この人は叩いてもいい」となると、よってたかって叩く今の風潮。
「正義中毒」と著者がいう最近のSNSでの言論に対する危機感
脳科学者の視点からの作品で面白かった
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ベッキーや東出の不倫騒動のバッシング、
吉本芸人へのバッシング…などを経て益々閉塞感の強まるコロナ禍にあって、拝読しました。
20代に読んでいてもなかなか腑に落ちないことも多かったかも。
30すぎになって実感できた項目もありました。
★脳の成人年齢は30歳…前頭葉前野の老化は避けられない
★人間は対立するようにできている
★集団を守ることが正義になってしまう性
→同調圧力
★バイアス、偏見は脳の手抜き
★一貫性の罠…一貫性を持たなければと無意識にしんじているが人間自身が一貫していない現実
★正義中毒により攻撃しドーパミンを得ても、自分を省みて傷つく矛盾した感情
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脳科学的な知見との関連は控えめ。
エッセイに近い。
正義中毒にかからないためには、新しいことを経験するよう努めることが必要だというのは、新鮮だった。
しかし、「正義中毒」にかかってる人は、たぶんこの本を読まないし、読んでも心に響かないかなと思う。
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人を許せない、と思ったときは
自分が正義中毒になっていないか振り返る。
なるほど。
○○するべきでしょ!
会社としてこうしないと!
なんであの人はいつもこうなの!
普通こうでしょ!
いやぁ、これ自分の周りにも蔓延してるわ。
しかも、この本に出会った時
まさしく、正義中毒の人に
言われたあとだったので、めちゃタイムリー。
でも、まてよ、
これって自分にも当てはまるんじゃない?
と思って、掘り下げるために買ってみた。
そもそも、周りに正義中毒がいるということは
自分の中の正義がそうさせてるってことだし。
そう考えると、出てくる出てくる。
自分自身に対して、
何怠けてるの!
だらしないなぁホントに!
また先延ばししてる!
ダメだなぁ!
って。これも正義。
他人にも自分にも振りかざしてるのね。
そりゃ周りにもいるはずだわ。
人は不完全なもの。
人は一貫性がないもの。
人は矛盾を抱えているもの。
「どうでもいい」という感覚が大事。
これから、正義が発動してきたら
「どうでもいい」
と、肩の力を抜こう。
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p.204~p.216だけで良いのでは?
4章構成で、1章~3章は、他人を批判する言動について、脳科学的根拠や諸外国との比較など事例が出てくるが、「だから何?」と思ってしまい、イマイチ腹落ちしない。事実を並べられて、脳科学的な言葉と結びつけられても、体系的な知識として吸収することができない。
結局は、普段と違う環境に身を置いて、自分を客観的に見ましょう、相手の言動も簡単に否定せず、なぜそう思ったか考えるようにしましょう、という内容。p.204~p.216だけ読めば良かった。
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《正義中毒はドーパミンにまみれている》
自分が正しいと思うこととは違うことをしている人を攻撃し「快楽」を感じている人を『正義中毒』と呼ぶ。
他人を攻撃してしまうのは脳の仕組みとしては避けられないことであり、誰もがしてしまうことである。しかし攻撃すると快楽物質である「ドーパミン」が出て止められなくなり、そのため『依存症』になってしまう。それはまるでアルコール、ギャンブルそして薬物と同じである。
依存症に陥らないためには『メタ認知』つまり「自分を客観視」することが大事だ。要するに「こんなことしたら恥ずかしいな」と思うことである。マインドフルネスはとても有効な手段の一つではないだろうか。
脳は加齢で衰える。メタ認知を意識することで、「正義中毒」の予防をしよう。新しいものや他人の言葉を受け入れられなくなる「頑固オヤジ」になることも防げるのではないか。
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難しい言葉を使うでもなく、とても読みやすかった。
私が知りたい「なんで?」に答えてくれていたのでスッキリ。
けれど、そのスッキリも「私の考えは間違っていなかった!」と思うことで満たされている、いわゆる「正義中毒」に通じるものなのかもしれない…と思うと素直に喜べないが。
この本を読もうと思ったきっかけに、私の身近に、いつも特定の人に対して怒っている人がいること、がある。
集団に属してまで怒り続けているその人を見て、「なぜなのか」と強く疑問に感じていたことに納得した次第。
また、赤の他人を叩く人ー例えば、ネットなどで、自分が直接的被害を受けたわけでもないのに「それを言われて傷つく人もいる」などと発言者を非難するような人ーのことも少しは理解はできたような気がする。
幼少期のいじめが起こるのにも、年寄りがすぐにがなり立てるのにも、ちゃんと脳の構造的な部分での理由がある。
だからこそ、周りが伝えていくことも必要なのだな、と感じた。
時折「これについては後述します」と先延ばしにされることもあったけれど、モヤモヤしながら読み急いだ結果がスピードアップに繋がったことから、これはまさか最後まで読ませる作戦だったのか?などと考えてしまった。
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益々加熱するSNSでの誹謗中傷。
「なぜこんなこと書くのか」「書いてて楽しいの?」て思うときもあるけど、感情論ではなくサイエンスで紐解くとその背景に納得。
要は、人間の脳は他人に正義の制裁を加えることに悦びを感じる⇒この快楽に溺れてしまうと他人を許せず、攻撃するいわゆる正義中毒になる。
他人を「許す」機能は前頭前野が鍵を握っていて、それは加齢とともに萎縮するのは発見でした。脳の成人年齢は30歳らしいので、年取るにつれてうるさい大人にならないようにしないと。
あとがきにも書いてあったけど、決して解決策を記しているわけではない。
ただ、以下のことは意識したら日常生活にも役立つかも
■前頭前野を鍛えるため、食生活・睡眠を改善
■正義中毒を乗り越えるカギはメタ認知⇒いい出会いがメタ認知を育てる
■自分にも他人にも一貫性を求めない⇒考えぶれてるよね?て言われても気にしない
■老けない脳を作るトレーニング⇒慣れないことをやる(いつもと違う道を歩く、普段手に取らない本を読む)
一番読んでて面白かったのは最後の1/3でした
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「正義中毒」というのは、すごく面白い視点だなと思いました!
誰しもが思い当たる節があるはず。
もちろん私も。
そして、周囲にもあふれているなと。
私の身近には、他人のミスを発見した途端に、鬼の首をとったように「ふざけんな」「有り得ない」「バカか」「使えない」と怒りまくる他社の若手がおりまして…。
その若手君自身は仕事が出来ないのですが、後輩や周囲のミスに自分が気付くと、それはそれは怒りまくるのです。
でも「間違えたのは、お前だ。誰が悪い?お前だろう!間違えたんだからな!」と騒ぎ立てる姿を見ながら、この人、何がしたいんだろう??と思っていたのですが…そうか、正義中毒だったのかと!
これを読んで納得。
そしてスッキリ。
これからは、身近なところで正義中毒な出来事が起きても、あぁ、歪んだ正義感が暴走して快感を得ているのね。
と、冷静に見て、我が身の場合は落ち着け、と自分に言えるようになりたいものです。
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科学的な部分もあるのだろうけれど、リファレンスが出ている訳でもないので話半分に読むような感じ。
頭かちこちにはなりたくないので、メタ認識や変化はもう少し意識してみようかなと思う。
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他人を許せない感情はどのように生まれるのか。他人の過ちを探しては糾弾することに溺れる「正義中毒」という現象を、中野信子先生が脳科学や心理学を使って解説する一冊。難しい用語はほとんどなく、かなり読みやすく書かれている。脳科学って難しそうって方でもサラッと読めると思う。
SNSを見ていれば炎上ネタがよくトレンドに入ってくるし、ワイドショーでも毎日のように誰かを叩いている世の中。その流れに乗る前に一息ついて周りを見渡す大切さを教えてくれる本だと思う。自分を客観的に見るメタ認知の重要性が語られているけど、まさにこの本がそのきっかけを与えてくれる。人間である以上、誰もが正義を押しつける可能性を持っている。人間なんて一貫性がないもの。その当たり前を受け入れることから、心の余裕や共感が始まっていくんだと思う。
日本人の集団主義的な要素が強いのは島国というだけでなく、災害の多さや食糧の問題が根っこにあるって話は興味深かった。あと、ネット社会は多種多様な情報と接しているようで、興味のフィルターによって限定された情報や広告と多く接しているという話も納得。
これは接している人もそうで、同じような人が集まるから価値観が自然と偏っていくということも注意したい。閉鎖されたコミュニケーションによって特定の信念が強化されてしまうエコーチェンバー現象にも通じるよね。老けない脳を作るトレーニングであるように、自分から新しい情報や環境に身を置いてみるというのは大切だよね。
最後に、本筋とは関係ないけど、本はよくできたツールだという話も好き。その内容を著者から聞き出そうとしたら時間もコストもかかるし、もう亡くなってて会えない人もいる。合わないと思ったら読むのを止めても角が立たない。考え方に触れるには便利なツールだよね。本を通じていろんな価値観を知ることで、他人との違いを楽しむことができたらいいなと思った。
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読書方法:フライヤー
読後感:納得感
正義中毒
まさにそうだなと納得した。
人間は、脳の構造上自分の所属する集団以外を受け入れにくい。
日本は、特に島国、火山大国という環境要因もあって正義中毒者を作り出しやすくなっている。
脳は、バイアスをつかって効率的に物事を判断しているが、
それが時として他者への偏見、決めつけにつながっていく。
正義中毒は、組織を弱くするし、個人も弱くする。
多様性を受け入れられないと、環境の変化に適用できないからだ。
正義中毒にならないためには、メタ認知を鍛え続ける必要がある。
企業文化を考えていく上でも、
正義中毒者を減らしていることが必要。
特に、自社の文化に疑いを持っていない企業は危ないと感じた。
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対正義中毒の人もしくは自分が陥った場合の対処法として、「これ!」という明確な答えを求める人には向かない本。現に友人は「答えがないので、途中で、読むのを辞めた」そうだ(笑)
ただし、長期的にどう向き合いどう振る舞っていくかの指針にはなる。
ここからさらに知識を深めて実践していくかが大きく分かれる本だと思う。
元々多角的に考えるよう意識してるので、しっくりきた。大勢がこの考え方ができれば理想的である。
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脳の仕組みの一端を知ると共に正義中毒の中毒性にドーパミンが関係してるとなるとなかなか抗いきれないし陥りやすい構造になっている。という事自体を一歩引いて見れる視点を持つ事を忘れないようにしようと思った。