ひとの住処―1964-2020―(新潮新書)
著者 隈研吾
1964年、横浜・大倉山の“ボロい家”に育ち、田園調布に通いながら丹下健三に目を剥き、建築家を志す。無事にその道を進みニューヨークへ。帰国後のバブル崩壊で大借金を背負い、...
ひとの住処―1964-2020―(新潮新書)
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商品説明
1964年、横浜・大倉山の“ボロい家”に育ち、田園調布に通いながら丹下健三に目を剥き、建築家を志す。無事にその道を進みニューヨークへ。帰国後のバブル崩壊で大借金を背負い、10年間東京で干される間に地方各地で培ったのは、工業化社会の後に来るべき「緑」と共生する次の建築だった。そして2020年、集大成とも言える国立競技場で五輪が開催される――自分史を軸に人間と建築の関係を巨視的に捉えた圧巻の一冊。
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建築の奥深さ、その意義
2020/06/01 11:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:魚太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
建築は時代を哲学する。その時代を象徴し、次の時代を導く。1964年の代々木競技場は高度成長時代のシンボルであり、1970年の万博会場は資本主義経済の虚飾の始まりだった。2020年の新・国立競技場は森への再帰を唱える。『新しい「国立」、新しい「国家」は、(中略)無数の小さく多様なものの集合でなければならない。』『「その小ささ」の先にこそ、新しい日本の経済、政治が無ければならない。』と述べる。
これは哲学的な文明論である。『21世紀とは、人々が庇でつながれる時代である。』という言葉が心に残る。