- カテゴリ:一般
- 販売開始日: 2020/03/19
- 出版社: 新書館
- レーベル: 新書館ディアプラス文庫
- ISBN:978-4-403-52501-8
電子書籍
鳥籠の扉は閉じた
あたたかい食事と快適な部屋、欲しいと思う前に与えられる服や本。すべてが完璧に整えられた箱庭、それが雪加の住む世界だ。偽りの平穏の中、見えない男の存在に頭がおかしくなりそう...
鳥籠の扉は閉じた
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鳥籠の扉は閉じた (新書館ディアプラス文庫)
商品説明
あたたかい食事と快適な部屋、欲しいと思う前に与えられる服や本。すべてが完璧に整えられた箱庭、それが雪加の住む世界だ。偽りの平穏の中、見えない男の存在に頭がおかしくなりそうで、ある日雪加は逃げ出した。だが自由を求めて海に入った雪加の肩を掴む手があった。斑目帷、雪加の支配者。彼は凄絶な美貌を歪ませ、こう告げた――逃げなければ追わなかったのに。執着と恋着がおりなす幼馴染み同士の絶愛。
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電子書籍
ネタバレ注意です
2021/01/18 12:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まぐろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレ注意です。
宮緒先生の作品は初めて読ませていただいたんですが、見事な執着攻めでした。
現在と過去が混ざって進むので、時系列は少しややこしかったです。
読み始めから雪加の鳥籠生活にぞわっとしたものを感じられます。
帷と顔を合わすわけでもないのに、タイミングよく3食用意され、家に帰ると好みのものがプレゼントされている。
わたしだったらこんな生活してみたいけど(笑)、友だちや家族に会えないのは嫌ですよね。
ただ雪加にとっては自らの命をかけて手にした生活でした。
その前の鳥籠は、部屋から出してもらえず、裸+帷のくれたジュエリーで、帷に犯されることが日常だったというのが衝撃です。
この時点でお互いにすれ違いが生じていて、早く素直になって!と応援したくなります。
初めての時は媚薬を使ったり、ピアスを雪加が寝ている間に開けたりという、痛い思いはさせたくない帷のちょっとずれた優しさが好きです。
そして鳥籠からの脱走を図って雪加は捕まえられるんですが、そこからの鳥籠生活はさらにパワーアップしていました。
しかし、これが帷の執着愛なんですよね。
雪加も帷も家族から愛されなかったという共通点があるから仲良くなれたし、帳はそこをきっかけに雪加を愛するようになったのが伝わってきます。
帷には雪加しかいないから、雪加を守るためなら極道で力をつけた方がいいと自ら道を選ぶんですが、雪加以外には暴力を振るったりとかなり非道なんです。
だから雪加の弟への仕打ちもわたしは納得できます。
オークションでやられる弟見たかったけど、そうしたら雪加は一生帷に心を開かずに終わってましたよね(笑)
最終的には雪加が折れるんですが、個人的にはこの段階ではまだ愛ではないと思っています。
なので、人によってはハッピーエンド?と思うかもしれません。
わたしは、雪加にも帷しかいないのが伝わってきたので、このエンドで大満足でした。
自分の食べたものが雪加を作っている、というくらいの執着攻めだけど、受けがいないと生きている意味がないので、実際に攻めの全てを作っているのか受け、ということに気づかせてくれる素晴らしい作品でした。
紙の本
「執着と恋着がおりなす幼馴染み同士の絶愛v」帯より。
2020/02/11 23:16
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やまだち - この投稿者のレビュー一覧を見る
雑誌掲載時、救いを感じない終わり方だったので読者カードに文庫化の際は救済を願った作品です。雑誌掲載された前半と、その後の二人を書き下ろした後半の2篇を収録。
ネタバレがあります。
執着心の強い暴力団跡目の攻めと、攻めの執着に怯えるサラリーマンの受け。両視点。
小学生の頃にクラス替えがきっかけで出会い、親しくなった攻めと受け。攻めの実父は暴力団の組長、受けは家族の中で孤立していることも仲良くなった要因でした。やがて大学を卒業する頃に転機が。
攻めのもとを離れようとした受けを、攻めが監禁してしまい・・・
時間軸が、現在→過去1→過去2→再び現在と変化する中、攻めの狂気を孕んだ行動とそれに怯える受けをありありと描いていて圧倒されました。
書き下ろしで、何とか心を通わせることが出来たので良かったです。
店舗特典ペーパーは、受けにいちゃついて欲しいと企む攻めを書いています。両視点。まさかこんな日が来るとは・・・(涙)。
紙の本
「友達ではない」
2021/06/23 05:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
宮緒葵さんの作品は私にとってふり幅が大きくて
読むときはいつもどきどきしてしまいます。
題材とかが嗜好にあうのでついつい手に取ってしまうのですが
自分にあうかどうかが読むまでちょっとわからないのが難。
いつでも恐々としてしまいます。
でもこれは、私にとってあたり作品でした。
相変わらずの執着もの(財力もすごい)ですが
その執着ぶりが徹底しすぎてすごい。
相変わらずの相手に対する執着が怖すぎです。
今回は監禁よりも箱庭の方がすごかった。
まあ、ある意味大きな監禁ではありますが。
これできるのってすごいなぁ・・・
(ちなみに夕食には何かやっぱり薬入ってましたよね?
でないと睡眠中とはいえ帷の出入りに気が付かないわけはないかと)
とりあえず鳥籠も箱庭も色々とかかりが大きいわけで
そのために権力と財力を手にいれる帷がすごいです。
怖いけどあっぱれ感半端ないです。
(ある意味BLファンタジーのなせる業)
今回良いなぁって思ったのは
帷が一方的にぐいぐいくるだけでないところ。
(いや十分きてはいるけれど)
実は帷の方が執着だけでなくて
雪加に囚われてしまっているところ。
そして、最後に雪加の手に落ちるところ。
このパワーバランスの移行が好き。
ミイラとりがミイラみたいな・・・(ちょっと違うか)
雪加もそれをわかっている。
「お願い」とか「条件」とか言って、
雪加は今後自分の領土(?)を広げていくと思います。
で、帷はそれをぎりぎりしながらも許してしまうんだろうなぁと
帷の一方的な感じもそこに落ちてしまったら仕方なしと(笑)
雪加がそばにいる限り帷は籠の鳥です。
そんな感じで二人は一緒にいるのでしょうね。
帷の「友達でない」って言葉がすごく印象的。
雪加の父一家は・・・酷すぎですね。
帷が切れるのもわかります。
両親の最後に同情の余地はないです。
帷とは違う意味で制裁を与えてほしいと思ってしまったくらいです。
今後の弟の行く末は少しだけ哀れ。
今後と言えば坂本の今後も気になります。
(最後は呆れて苦言を言えるくらいになっているし)
余談ですが
宮緒さんの執着(しない話はあるか?)や監禁ものは
食事がとても美味しそうに描かれているのですよね。
いつもよだれものです
自分が作ったもので相手が構成されるって
・・・どれだけの執着かと思うのですが
帷のお弁当・・・ぜひ私にも作って欲しいものです。
(やくざの組長がお弁当を作る・・・シュールだと思う)