電子書籍
世界96カ国をまわった元外交官が教える 外国人にささる日本史12のツボ
著者 山中 俊之
ビジネスで海外の人々と関わるのであれば、自国の歴史の知識は必須だ。しかし外国人に関心の高い日本史のテーマは、日本人が好むそれとは大きく異なる。本書は海外経験豊富な元外交官...
世界96カ国をまわった元外交官が教える 外国人にささる日本史12のツボ
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
外国人にささる日本史12のツボ 世界96カ国をまわった元外交官が教える
商品説明
ビジネスで海外の人々と関わるのであれば、自国の歴史の知識は必須だ。しかし外国人に関心の高い日本史のテーマは、日本人が好むそれとは大きく異なる。本書は海外経験豊富な元外交官の著者が外国人の興味を引くエピソードを解説する。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
外国人が知りたい日本史
2022/05/16 21:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:だい - この投稿者のレビュー一覧を見る
○自然崇拝
日本は自然との共生を重視する宗教観
森羅万象に神が宿る考え方は一神教文化にはない
ありがとう、いただきますは、共生の概念である
○禅の思想
禅は、栄西が開いた臨済宗
金閣寺・銀閣寺も臨済宗の寺である
余計なモノをなくして本質に向き合う姿勢であり、実践が重視されるのが禅のあり方である
○天皇家
血統として1500年継続している王家は、世界にはない
天皇家は日本が国家として形作られたヤマト政権の大王であり、徐々に支配地を広げていった
○先物取引・物流
大坂の豪商“淀屋”が開いた堂島米市が始まり
帳合米商という一種の先物取引で、帳簿だけで売買が成立していた
コメの先物取引の繁栄により、情報伝達手段として飛脚や菱垣廻船や樽廻船が発達した
○江戸の教育
江戸初期に都市部で発達した寺子屋は経済発展と社会の安定により農村部にも浸透
読み書き算盤に加え、地理・算術等の理系科目も教えていた
また貸本屋が600以上あり、江戸時代は書物の時代であった
○江戸の暮らし
江戸では、何でも再利用するという姿勢が徹底されていた
紙は書くことができる限り何度も同じ紙に書き込んだものを水で溶かして新たに再生紙としていた
鎌倉時代から糞尿も堆肥として使われ、お金になった
入浴の習慣も一般庶民にまで広まっており、神田上水や玉川上水等も整備されていた
○葛飾北斎
自然を描いた日本絵画
西洋には自然をモチーフにした絵画はない
西洋では自然は人間が支配するもの
中国や日本では人間は自然の一体であることを示唆する
北斎の浮世絵は現実に見えている色とは異なる色彩の使用や遠近法・明暗法を採用しない等、西洋絵画が唯一であると疑わなかった欧米人の評価は高い
○古典芸能
日本の演劇の面白さ(歌舞伎)
・派手さが前面に出ている
・海外に存在しない価値観
“我慢”“敗者の美”“生まれ変わり”など
・舞台装置の先進性
“廻り舞台”“セリ”
落語の魅力
・一人芝居
・落ち
・弱さや醜さがテーマ
・顧客の想像力
○吸収と融合の文化
歴史を俯瞰して見ると、日中韓相互交流の歴史は長く、互いに影響を与えあってきた
百済とヤマト政権は密接な関係があり、仏教は百済から伝えられた
日本は遣唐使からの文物を基盤にしながらも独自の文化を発展させた
平安時代には平仮名、寝殿造、大和絵等、日本文化の原点が誕生した
○キリスト教
信長はキリスト教を庇護したが、秀吉はバテレン禁止令を出した
他の宗教抑圧や奴隷貿易等の行為に対する対応策であった
家康も島原の乱を経て禁教の時代となった
キリシタン大名“高山右近”は多くの大名に影響を与え、キリシタンを増やした
○多様性と独自性
日本は江戸時代など全国統一政権でありながら各地域がお互い切磋琢磨してきた国
応仁の乱以降、貴族や公家が地方に移り、京都の文化を伝えることで、京都と地元の文化が融合し、多様な文化が花開いた
江戸時代は、江戸と京大阪の上方の文化の強みがシナジー効果を生んで大いに発展した
日本を中心に見ると、アイヌ地域と沖縄は北と南の辺境地だが、大陸から見ると地理的に近い場所にあり、周辺地域との交易で栄えた
○女性の活躍
縄文時代は母子の血縁関係が中心の家族関係であり、女性の地位は決して低くなかった
古代において卑弥呼の他に女性の指導者は多数いた
平安時代になると清少納言や紫式部などの女流文学作品は海外から高く評価されている
古代まで遡れば日本の女性の地位は決して低くなく、海外から受ける批判に対して後退している事を認識する必要がある