タイトルに偽りなし
2020/10/25 23:13
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投稿者:TTTT - この投稿者のレビュー一覧を見る
専門書の「XX入門」は実際には入門レベルとは言えないものもあるが(たとえば戸田山和久『哲学入門』)、本書はタイトル通り入門書と呼んでよいだろう。
「倫理学という学問が存在するのは知っているが、メタ倫理学という言葉は聞いたことがない」という程度の知識量の人にちょうどよい内容だと思う。
メタ倫理学を知る最良の入門書
2023/07/04 01:51
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投稿者:哲 - この投稿者のレビュー一覧を見る
名前の通り、メタ倫理学に興味を持った人間が初めにに手に取るのに最も適した本であると考えられる。
規範倫理学、応用倫理学など現実に行われているものを分析するのではなく、正しいことはあるのか、なぜ善いことをするべきなのかなど、倫理学の前提を思考するものである。
これは私のメタ倫理学の無知故に起きた事態であるので評価に影響するわけではないものの、メタ倫理学に対し私と同じような期待をしている人がいないとも限らないと思ったので付言しておくが、例えば「なぜ人は倫理的な行動を知っていても現にそうならないのか」と言った理論と現実の関係のような部分はない。
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投稿者:月面考古学 - この投稿者のレビュー一覧を見る
題名は入門、でも実際には各分野の基礎知識を学んでいることが前提という「入門書」は
特に哲学や理工学だとよくあるパターンだが、
本書は可能な限り具体的、かつ中立的な文章で、教養のために読んだ門外漢でもかなり理解しやすかった。
(逆に言えば哲学的でない、という反対意見もあるだろう)
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良いこと、悪いこと。するべき、するべきじゃない。不正。最低。読み終わってからは、そんな言葉に思わず反応してしまう。この発言者の道徳のイメージってどんなだろう?という風に。
この本では多様な「そもそも道徳とは」感を知ることが出来ました。
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要再読。面白かった。見通しが良く、各立場のメリットとデメリットについてバランスよく触れている。自分の直観とその弱みとか、嫌いな立場とその弱点を知れることは有効、という読み方をとりあえず考えている。
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いただきもの。包括的なメタ倫理学の入門書。通史的なものではなく、存在論の議論が先にあり、あとで認知主義・非認知主義などの話がなされている。大変勉強になる。
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理屈をこねくり回しているだけで前に進まず、同じような議論を繰り返している、哲学は部外者である私からはそんな風に見えるけど、研究者は難しい問題=答えがない問題ではなく、答えがある(いずれ答えにたどり着くことができる)と考えていて、そこに向かって研究しているって下りがなんか感動させられた。日々スピード(のみ)重視で生きてると本当に大事なことは見逃しているのかもしれない。
内容的には、論理の積み上げが地道で飛躍がなくて、たどっていくだけで楽しめた
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ものすごい手際がよくまたていねいなメタ倫理学概説で、事典的にも使えると思う。専門が近い学生・関係者必携。
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上司と話していて、彼の言う正しさ、特にその背後にある価値観が全く理解できないということがありました。
その時は「他人の価値観を変えてみようもないし、仕方がない」ぐらいで済ませたのですが、それからも時々そういうことがあるので心に引っかかっていました。
本書を読んでからは、「上司は客観主義的、私は主観主義的な考え方だな」というふうに理解できるようになりました。
だからといって上司と分かりあえたわけでもないのですが、メタ倫理学的には自分の考え方にも批判されるべきところがあると知ることができたのは収穫でした。
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難解になりがちな倫理というテーマですが、語り方も分かりやすく、良かったのですが、またまた、私にはそこまで余裕がなく、今回も途中で断念させて頂きました。
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https://kinoden.kinokuniya.co.jp/shizuoka_university/bookdetail/p/KP00019507/
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文章の構成が上手い。ある説を出して尤もらしく魅せているが、その説の問題点を次に提出する。そして、その問題点を解消する説を出してくる。
メタ倫理学は一歩うしろに下がって眺めるとあって、どの文化の人にも成り立つ学問かと思う。ウクライナとロシア、ハマスとイスラエルでも共有できるものではないか。自分の拠点を見定めるときにもこの学問は役立つと思う。
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・1回通読。入門と言えども、ボリュームも理解難度も高めで、読破には骨が折れる。とても難解なテーマをここまで分かりやすく丁寧にまとめ上げた著者の技量と労力に感嘆する
・何度か再読して理解を深めていきたい。重要度や難解度からみて、錯誤理論、自然主義的誤謬、理由の実在論、ヒューム主義、見方の倫理、あたりは特に繰り返し読んでおきたい
・自分の考え方はこれ!と断言できないが、多面的な道徳理論において、共感度合いが比較的強かったのは、総合的還元主義、コーネルリアリズム、指令主義、反ヒューム主義、科学主義、道具的価値に基づく理由、あたり。一貫性が怪しいので、ここら辺も再読を重ねて、自身の考えや価値観を整理したい
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倫理学には規範倫理学、応用倫理学、メタ倫理学と大きく分けると3つの研究分野がある。
規範倫理学は、どのように振る舞いながら生きるべきかという、生き方を考える学問。
応用倫理学は、規範倫理学を土台としてより専門的に、かつ広範に目を向けて倫理をどう生かすか考える学問。
そしてメタ倫理学とは、それら倫理学を俯瞰して眺め、いまある倫理が果たして正しいものなのか、そもそも倫理とは本当に存在するのかという「あたり前」を見直し問いをなげかけようとする学問。
ということになる。
メタ倫理学には様々な派閥があり、道徳の存在をめぐっておよそ100年も前から多くの議論が交わされてきた。本書は、それら培われてきた議論と主張を、どれかの派閥に寄ることはせず、ひとつひとつ丁寧に解説していく。諸派の強みとなる主張と併せて、どこかしらに問題点が存在していることも必ず併記していくため、フラットな視点を心掛けていることが伝わってきた。そういう点から見ても、いま「メタ倫理学」について知りたいという向きには最適の入門書と言えるんじゃないだろうか。
哲学や論理学、形而上学などを援用しながら倫理の存在とその意義について考えていく学問なため専門的な知識が本来であれば必要なはずだが、本書の記述は平易かつ論理的なためじっくり読めばちゃんと付いていける。長く思考と研究を重ねてきた人が誰にとっても伝わるよう丹念に書くと、きっとこのような本が出来上がるのだろう。
倫理というものを一歩下がったところから見つめ、現状の倫理がどれほど正しいものなのか、見落としてしまっていることは何なのか。これまで頭の中に漠然とあった倫理学に対する疑問とか、何となく持ってたイメージがかたちを成していくようで、ついでに知らなかった見方や考え方がインストールされていくようでもあって、腹落ちしつつ、刺激的だった。時間かかったけど読んでよかった。