確かに大マスコミは利益追求しか頭にない
2023/04/01 22:01
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
確かにそうだよなあと思ったのは「○○美術館展」にはたいした作品が来ていないということ、長期に美術館が改装でもしているのならまだしも開館中だったら日ごろは倉庫に眠っている作品を新聞社やテレビ局がさも値打ちのあるお宝のように見せかける広告を打つわけか、なるほど。それと、展覧会は世界的にもトップ10にはいる混雑なのだから日本は文化的だと思ってしまいがちだが、著者は「有名な作品の前で、立ち止まらずに歩きながら見てくださいと叫ぶ係員の声を聞きながら観る展覧会のどこが文化的なのだ」と憤慨する、まったく同感なのだ、大マスコミは利益追求しか頭になく、名画をゆっくりと鑑賞するという当たり前のような文化さえ日本に根付かせようとしないのだ
日本の美術展の歪み
2020/07/15 10:22
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投稿者:ひな - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容は、この世界に近い人にとってはよく知られていたり繰り返し問題視されていることかもしれないけれど、誰もまとめて公式に語ろうとしなかったことを語ったのがこの本の意義かなと思いました。著者のような勇気は、なかなか誰もが持てるものではないので敬意を表したいです。不平不満本・暴露本の類ではなく、公平に書かれていたのも好印象でした。
あと、こうしたことは美術館によく行く人たちの間でもあまり一般的には知られていないと思うので、本書がきかっけとなって日本の愛好家の行動がもっと多元化して、美術を消耗させることに歯止めがかかれば、と願いたいです。ポストコロナを考える一つの素材になるのではとも感じました。
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投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
言われてみれば最近「〇〇展が大行列」というニュースを耳にすることが多くなったが、そこにこんな裏があるとは知らなかった。
業界では有名な事だったらしいが、私のようなものは全くしらない事ばかりを大変わかりやすく書いてある。
不都合な真実を言ってくれた著者の勇気をたたえたい。
そして、短期的にみれば美術館ビジネスは儲かっても、長期的には日本の文化を吸いたいさせるものだと思う。
もっと自分でよいものを感じる感性を育てないといけないと思った。
その通り。で、どーするの?
2021/06/30 23:46
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投稿者:.ばっは - この投稿者のレビュー一覧を見る
長年、美術館通いをしていると書かれていることが「やっぱりね」と分かってくる。
だから読後感は買うほどのことはないなと。美術館、美術展に興味のある者には一読を勧めたい。
賛同したい点は多々あるが特に館長天下り問題と学芸員の低待遇問題。
しっかりした常設展はもっと鑑賞すべき。だから常設展のない新美術館は箱モノ行政の典型ではないか。
企画展は、国内でまとめて鑑賞できて日本語の解説などの便宜もある。歌劇の来日公演同様、ある程度高額なのは仕方ないとも思う。ただ〇〇美術館展は現地が改修とか閉館していれば別だが、まず大物は来ない。そりゃあ現地に目玉がなかったらねぇ。実際に欧州で「只今、日本に旅行中」と張り紙のあった時があった。そう思うと中学生の時、数時間並んだ「モナリザ」は良く来日したものだ。昔は「ミロのヴィーナス」や「ツタンカーメン」のマスクも来たらしい。
気になったというか反論したい事が日本の地方美術館は交通の便が悪いという点。公共交通機関から徒歩20分位を私は遠いとは言わない。海外に行ってもこの程度のアクセスは結構ある。観たい意欲と行くのが面倒だ意識との兼ね合いではないか。私は観たければ日帰り圏位までは腰も軽く行動している。奈良の正倉院展とか今は亡き名古屋のボストン美術館とか。
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まあ日頃から薄々感じていたことが多くて、全体的にふーんやっぱりねえ、って感じだが、「有楽町の国際フォーラムと木場の現代美術館を入れ替えたら」案は、大いに賛成だ。ナイスだぜ、そいつは!
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確かに海外の美術館は自分達の所有してる作品をメインに展示している一方、日本の美術館は企画展のレンタルスペース的な場になっている事が多い事は気付いていたし、きっと作品のレンタル料も法外な値段で取引されているのかなぁと薄々は感じていたけれど。
ただ日本にいるだけで世界の名だたる美術館の作品を1700円という価格で見れるという恩恵をありがたがっていた私もその責任はあるような気がした。見る側ももう少し意識を高めて足を運ばないといけないな。
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へぇー知らんかったー、と何回も言わされます。普段美術展みててうっすら疑問に感じてたことをはっきりさせてくれた。いち美術ファンとして賛同できる部分が多く、データも多いので面白い。様々、現代の日本の美術界隈の問題提起しておきながら、解決策を一切示さず、やばいねー、で終わってく感じ、、、、アートってるねv
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これまで気にしてこなかった主催や協賛などの関係性やビジネスモデルなど美術展の構造を知ることができたのは貴重で、また、
「なぜこの美術館で別の美術館の物を大々的にPRしていることに疑問を持たなかったのか?」という基本的なことを考えられていない自分に向き合えた。
読了後、もはや日本の美術館はライブ会場と同じハコ物に成り下がってしまった印象を受けたが、
現代美術や体験を求める時代においては、これまでのやり方や海外のやり方を見るのではなく、
日本独自のやり方で美術を捉え直す良いタイミングでもあると感じた。
美術館の企画展は、1日1万人入れば凄く、
3か月ほどの期間で30万人動員すればヒット。
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なかなか知る事の出来ない美術展の裏側がわかりやすく書かれている。日本独自に発展をしてきた美術展を欧米などの展示の成り立ちと比較をしたり、日本の課題などをあぶり出している。
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長年、美術館通いをしていると書かれていることが「やっぱりね」と分かってくる。
だから読後感は買うほどのことはないなと。美術館、美術展に興味のある者には一読を勧めたい。
賛同したい点は多々あるが特に館長天下り問題と学芸員の低待遇問題。
しっかりした常設展はもっと鑑賞すべき。だから常設展のない新美術館は箱モノ行政の典型ではないか。
企画展は、国内でまとめて鑑賞できて日本語の解説などの便宜もある。歌劇の来日公演同様、ある程度高額なのは仕方ないとも思う。ただ〇〇美術館展は現地が改修とか閉館していれば別だが、まず大物は来ない。そりゃあ現地に目玉がなかったらねぇ。実際に欧州で「只今、日本に旅行中」と張り紙のあった時があった。そう思うと中学生の時、数時間並んだ「モナリザ」は良く来日したものだ。昔は「ミロのヴィーナス」や「ツタンカーメン」のマスクも来たらしい。
気になったというか反論したい事が日本の地方美術館は交通の便が悪いという点。公共交通機関から徒歩20分位を私は遠いとは言わない。海外に行ってもこの程度のアクセスは結構ある。観たい意欲と行くのが面倒だ意識との兼ね合いではないか。私は観たければ日帰り圏位までは腰も軽く行動している。奈良の正倉院展とか今は亡き名古屋のボストン美術館とか。
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好きで見に行く美術館の"特別展"や"企画展"。行列、人気の理由はそういうことだったんだなー、と知る。まぁ、ビジネスなんだからなにかしら"わざと"とか"仕組み"があるのは当然。メディアやお金にまつわる、観客に不都合な事実があっても腹は立たない。ただカラクリをちょっと知っておくとおもしろいな、というのはある。
海外と日本ではずいぶん美術館(展示)の在り方が違うというのも、興味深い。海外のはメトロポリタンしか行ったことがないけど、日本の美術館とは全く異なる雰囲気だったのが驚きだった。こういう雰囲気、日本にもあればいいのになと思ったものだが、学芸員の能力、活力を十分に活かせるような状況ではないらしい。そのことは改善されてほしいなあと思う。
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ショッキングなタイトルだが、始めて明かされたことは少ないのではないか。『美術館の舞台裏』『美術館へ行こう』『超・美術館革命』『フェルメール最後の真実』などに類する本だ。美術展評に関しては、展示好きのブログレベルだが、参考になる。
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美術展を巡る様々な裏話が明かされる好著。薄々「そうじゃないかなあ」と思っていたような内容ではあるが、元関係者の著者が書くと説得力がある。とは言え、千葉の片田舎に住み、東京に行くことすら面倒なぼくにとっては、マスコミ主催の大規模展示“○○美術館展”はありがたいのも事実。まさに痛し痒しである。コロナ禍で日時指定制が導入されたが、2018年のフェルメール展ですでに導入されていたのは知らなかった。現在の感染予防の観点とは異なるため大人数を受け入れていたようだが、今後は人数を絞った日時指定が主流になるのだろうか? そうなればいいなと思う。
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美術展の現役ではないからこそ書けた所もあるかも知れないが、元内野が書いた身内話、の域を脱していない様に感じた。
東京に住んでいて「横浜が遠い」と言っている様では、守備範囲が狭い。
お手軽な新書を読みたい時にはふさわしいか。
紀伊国屋書店天王寺ミオ店にて購入。
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最近の美術展の異常なほどの混雑・行列。それに集い話題の展覧会に行ったことをSNSに投稿するファッション美術好きに辟易してるへそ曲がりの私。
(というわたしは美術を専門に学んでも、仕事にしてるわけでもない。
この私こそがファッション美術好きかもしれない。)
美術館には小さい頃から親に連れて行って貰っていた。
混雑のイメージがなかったので最近の展覧会の行列も、というか日本中に溢れる飲食店、限定品を求める行列が異質に思えてとにかく嫌いだ。
なにを思って並んでいるのやら。
一昨年イギリス、大英博物館、ナショナルギャラリーその他さまざまなミュージアムを訪れた。
どこも夏休みということで混雑はしていたけれど 建物が大きいからか旅行ハイだからか嫌な気はしなかった。
と思っていたが 本作を読んで常設展だからそこまで混雑していなかったのかもしれないと思った。
『ナショナルギャラリー 英国の至宝』というナショナルギャラリーについての映画で ダヴィンチの企画展を行った際は行列など並ばないと思っていたイギリス人が並んでいて驚いた。でも日本の行列の比では無いと思う。
ナショナルギャラリーでは、作品を前にベンチで模写をしている人や、小さな制服を着た子供たちが団体で見に来ていたり、この類稀なる素晴らしいミュージアムが人々の身近にあるのだなと関心した。
本作で言及されている、企画展の展示場となってしまっている日本の美術館の現在。
本作を読んで ほ、ほんとだ!と気付きました。
その歪んだ構図の裏側にある 営利目的の人々の行動。
自分たちが良ければそれでいい、今現在甘い汁を吸えていれば後世のことなんか知るか、という人が日本の権力を持つ人々にどれだけ多いことか…。
政治だけでなく美術界にまでその悪習が、魔の手が来ているのかと残念な気持ちになりました。
でもこうして指摘してくださる人、この本を読んで気づく人、今現在日本中の美術館博物館で懸命に頑張っている人々がいるのだから 諦めず 鑑賞者側の自分も意識を変えていかないといけないなと思わされました。
最近の日本の美術展に疑問を抱いている人には是非読んでもらいたい本です。