組長の妻、はじめます。―女ギャング亜弓姐さんの超ワル人生懺悔録―(新潮文庫)
著者 廣末登
裏社会でこの女を知らん奴はモグリやな――数十人の荒くれ男たちを従え、警察を屁とも思わず悪事を重ねた関西アウトロー業界“伝説の女”。細身のコートにスリムなパンツ、黒の指なし...
組長の妻、はじめます。―女ギャング亜弓姐さんの超ワル人生懺悔録―(新潮文庫)
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商品説明
裏社会でこの女を知らん奴はモグリやな――数十人の荒くれ男たちを従え、警察を屁とも思わず悪事を重ねた関西アウトロー業界“伝説の女”。細身のコートにスリムなパンツ、黒の指なしグローブをはめて、高級自動車を盗み出す。繰り返されるカーチェイス、覚せい剤、受刑者生活……。彼女を悪の道から救い出した男は、元ヤクザだった――。犯罪史上稀なる女首領に暴力団研究の第一人者が迫る。(解説・鈴木智彦)
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珍しい女性の車輌窃盗団リーダーの話
2021/03/20 22:54
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投稿者:朝4時 - この投稿者のレビュー一覧を見る
女性でありながら車の窃盗団の首領を務め、服役し、ヤクザの親分の妻となった女性の話。ちなみに生まれ育ちもヤクザの家で在日3世との事。
そんな珍しい女性をヤクザの研究者が聞き取りして作った本。
私はバイクを窃盗団に盗まれた事があるので(地域一帯のオフロードバイクを根こそぎやられました)この本での車を盗むシーンでいちいちイラッと来ていました。窃盗団が大嫌いなんです。
他人が真面目に働いて手に入れたものを簡単に奪いそれを横流しするという仕事とも言えない行為で羽振り良く生きるということはそこに他人のどんな悲しみや悔しさがあって成り立っているのかよく考えた方がいい。高級車なら盗難保険に入っているんじゃないかというような話でもない。
とはいえ、やはり女性で工具を駆使して、荒くれの男性達を従え、組織だった窃盗団として暗躍する姿は珍しく、ある種の才能があるんだろうなと思う。
リクルート能力や求心力、コミュニケーション能力、指導力に優れた人なのだろう。悪の道でその力を発揮した事が残念。善の道で例えばキャリアウーマンとして働いたなら良かったのにねと残念に思う。
しかし、集中力や気持ちの大きさなどは覚醒剤で左右されるのでどこまでが彼女本来の力なのか分からないところもある。
今後、真面目に生きるとか不真面目に生きるとかは本人とその周囲の問題なのでどうでも良いが、今後もただ関係のない人に迷惑をかけずに生きて欲しい。
服役中も部屋が気に入らないと喧嘩をしたり壁のシミがお化けに見えると我が儘を言って自分の心地よい環境を追求することを良しとした姐さんですが、その行為により看手や他の服役囚にどのくらい面倒や迷惑をかけているか考えた方が良い。
姐さんは子供をお医者にさせたいと言って居ますが、晴れてその子がお医者となったとして彼の働く病院の入院患者たちが皆さん姐さんと同じことをやってこの部屋は嫌だあちらの部屋が良いと騒ぎ出し仕事に支障をきたさせた場合、姐さんはどう考えるのかな?
さて、取り調べの際や、車の持ち主が帰って来てしまった際の演技力(嘘の上手さ)や肝の座り方が読み応えあった。ただ、その能力を表の道で使うには応用力が居る。
頑張れば良い行いにも使える技だと思うのでこれからも精進したら良いと思う。
とんでもない価値観で生きる人間が居るという事が分かる本でそんな人たちを世に知らず為に研究し、本にする意味はあると思う。彼らとは別の価値観の中、平穏に生きる私たちが彼らから身を守るために知っておいて良い。アンダーグラウンドの人間の生き方は、正論で攻撃し易いが、好奇心を煽り、興味深く、面白く読めてしまうのも事実。怖いもの見たさかもしれないし、魅力的な点があるのかもしれない。こちらとしては更に知りたいと思うので口を閉ざして欲しくはない。なので、叩きすぎてもいけないのかなと思ってしまったりもする。
研究者である著者は、研究するために親しくならざるを得ないとは思うが彼らのかたをあまり持たないようにした方がよいとも思う。