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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
3巻のシリーズものを読んだ、というより、
一つの世界を踏襲した3部作だった、という読後感。
最後は大爆発もありの大活劇。
3巻目の最終巻、と考えると呆気なくてちょっと物足りない気もするけれど、
3部作の最後を飾る、と考えるといろいろな要素が詰まってとても面白かった。
大正ロマンス的雰囲気
2021/02/03 19:25
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品のシリーズ第一作目は、ジャパニーズゴシックホラーとも言うべき独特の雰囲気を持った作品でとても感銘を受けた。
そこで同じシリーズのこの作品を読んでみた。大正ロマンス的雰囲気が漂う作品であるが第一作目のような飛び抜けた感銘は受けなかった。
ストーリーの舞台はほぼ大正時代の史実通りであり、先が読めてしまった。せっかく大正時代を舞台にしたのなら、江戸川乱歩や横溝正史のような、おどろおどろしい話にしても良かったのにと残念に感じた。
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面白かったです。
今回のイヴは大正~昭和あたり、史実と巧みに絡み合わせてあってドキドキワクワクです。
でも、1巻からするとすっかりイヴは脇役になってしまったな…面白キャラ要素に。
ナオミも機巧だろうな…と思っていたけど、林田さんまでそうなるとは!しかも適当な感じで。酷い。
八十吉くんが亡くなったことでまた止まってしまったイヴだけど、まだ解かれていない謎もあるし(天帝とか)、一応シリーズ終了だろうけど続きを求めています。
命とは……。
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シリーズ最新作。
本書でこのシリーズは一区切り……らしいのだが、物凄く気になるところで終わっている……本当にこれで一区切りなの? この先、登場人物の運命がどうなるのか、めっちゃ気になるんだけど……。
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ときは大正モダニズムが香る1918年。かつて新世界大陸から共に脱出した轟八十吉の養女として暮らしている美しい機巧人形の伊武(いゔ)は、友人のナオミ・フェルが想いを寄せる無政府主義者の林田馨と出会う。暗い影を持つ林田が自ら隠す来歴を知り、驚く八十吉とナオミの母・マルグリット・フェル。馨と行動を共にするようになったナオミは、関東大震災に巻き込まれて馨と共に姿を消してしまうが・・・。
前作「機巧のイヴ〜新世界覚醒編」の続編、というか前後編とも言える作品で、前作を読んでから取りかかることを強くおススメ。もちろん、第一作「機巧のイヴ」も読んでいると、さらに楽しめます。
大傑作だった第一作に比べて、第二作たる前作はかなりテーマが散漫な印象で鴨的にはあまり評価できなかったんですが、完結編らしい本作は、前作よりもまとまっており、軸がぶれることなく最後まで腰を据えて読了することが出来ました。まぁ、冒頭の「はいからさんが通る」的なラブコメ風味にはかなりビビりましたけどねヽ( ´ー`)ノ明るい前半からある事件を経て一気に重厚な後半へ、というストーリー展開は、前作とほぼ変わらず。
驚いたのが、前作ではラノベ風味の賑やかしキャラとしか思えなかったマルグリット・フェルが、今作では重い運命を抱えた老獪な実業家として主要キャラの位置を占めており、同様に過去の事情を知る八十吉と共に、物語の主要なドライバーとして勢いのある物語を牽引しています。一気読みしてしまうストーリーテリングの巧みさも、本シリーズの特徴です。
一方で、今作も鴨的に「うーん…」と思ってしまったのは、機巧人形の描き方。人知を超えた技術に寄って作られた不可思議な存在のはずなのに、単なる「歳を取らない美少女」の扱いで、機巧人形という神秘的な設定をもっと活かす手段があったのでは?と思います。
まぁでも、この人間的な可愛らしさが好き!というファンも多いようで、特に伊武のコメディエンヌぶりは評価高いようですね。好きな人はたまらない作品だと思います。SFとしては突っ込みどころ満載ですが、細かいことは気にせずに面白い小説を読みたい時には良いかも。
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三部作完結、とはいえ、イヴは傍観者のポジションに引っ込んだうえ、最後はまた眠りに就く、と。
「続き」を書くとしたら、超古代篇か遠未来篇かな、文芸忍法「火の鳥」ですな(笑)
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新刊が本屋さんにならんでいたので反射的に手に取りました。
1冊目のようなドキドキはなく、きっと2冊めのようにどこか殺伐としているんだろうなあと思ったら文字通り殺伐でした。
しかし、前回より救いのある部分もあって。
なにより登場してきた瞬間から伊武の愛らしさが炸裂していて、もう伊武ちゃんがいるからこそこの世界が成り立っているのね!とも思えます。読んでいて心がささくれ立っても、彼女の存在で救われます。
次作はどんな時代でしょうね。WW2あたりでしょうかそれとも
機械じかけの眠り姫のお話はきっとまだまだ続くのでしょう。
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伊武がかわいいです。誰かに望まれて心を宿したけれど、その誰かをただ一人の人と思い、そこに縛られるのではなく、自由に思いを広げていく伊武が好きです。機能を停止してしまった伊武が、また動き出す時が見たいです。
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#日本SF読者クラブ シリーズ3作目で一応の完結編となる。大正浪漫とモダニズムを髣髴させる時代が舞台。美しきオートマタの伊武(イヴ)。あとがきにもあるように、「未来のイヴ」や「攻殻機動隊」などの作品のオマージュが感じられる。そして作を重ねるごとに、軽妙さが増してきているように思える。イヴのキャラクター付けが、神秘から世俗に移ってきたからか。これは嫌いではない。
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『はいからさんが通る』は大好きな漫画で、今年宝塚で上演すると聞いて楽しみにしていた。
が、そもそもチケットは取れず、COVID-19のため公演は中止。
なのに、ここでどうして『はいからさんが通る』の世界が繰り広げられるのだ!
丑五郎ならぬ俥夫の重五郎まで!
天府高等女学校に伊武が通っている!
しかも矢絣に紫の女袴。そこにベルトを締めている。
御三家と呼ばれた自由な校風の学校、制服にベルトの付属学校、距離があったので諦めた可愛いセーラー服の横浜の学校。
残念ながら憧れで終わってしまったけれど、本書の中には小学生のころ憧れた世界が描かれていた。
大正!横浜!女学生!
背景だけで話が終わりそうだ。
前作は少し難しい作りであったけれど、本作はまたまた日下国なので親しみやすいし、歴史上の有名な事件、事故も描かれていて夢中になる。
一方、フェル電気のM・フェル氏やその娘、ナオミも登場。
前作で伊武を目覚めさせた八十吉は「父」となっているのだが・・・。
これ以上は言えないのだ。
人間の寿命は、機巧人形から見れば短すぎる。
さよならを言い続けなければならないとき、機巧の心はどう動くのだろう?
本作で伊武tはお別れ?
いやいや、時代は日本の元号でいえば、大正から昭和に移ったところ。
平成、令和の時代にきっと伊武は戻ってくる。
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前作からさらに時は経ち、約30年後の伊武たちを描く。
「別れはありふれたものなのです。でも、私は永遠に忘れません。」
出会って別れて出会って別れて、想ってくれた人とも想い焦がれた人ともいつかは別れる。
残していく人より残される方が辛いよね。
永遠に生きていかなくてはならないのは残酷だけれど、でも、だからこそ想ってくれる人が伊武を生かすんだね。
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イヴ3部作の最終巻。
まあまあ面白かったけど、やはり1巻が最高だったな。
2巻3巻は、なくてもよいとは言えないけど、ちょっと冗長かな。
また、1巻のようなイヴの短編集を読みたい。
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余韻が残るオチ。伊武を主体とする物語なら、確かにこれで終わりだろう。またリブートして続編が出ることを望む。
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割と待っていたシリーズ第3巻。
第2巻で伊武が目覚めてから約50年くらいたったあとの話。伊武が女学校に通い始め、 また色々な事件に巻き込まれていく。
関東大震災も出来事として組み込まれており、その際に起きた朝鮮人の虐殺になぞらえた事件も生じた。人間の本性ってこういった極限状態で剥き出しになって怖い。
最後のエンディング的にひとまずこのシリーズは完結したのかなという気がするのだが、また100年後とかに目覚めるのを期待してしまう。
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これに限った話ではないのですが何書いてもネタバレになりそうです。大正女学生の少し大人びた冒険から始まり、途中から凄い展開になっていきます。そして最後は煽れんばかりの愛あるSF…という。簡潔に言うと「かなり面白いオススメの作品」です。